歯医者が暇すぎる。

定期検診に通っている私


2年ほど前から、3ヶ月に1回の定期検診を受けるようにしている。虫歯じゃなければ行く必要ないのでは、と思っていたが、歯医者の知人が行った方がいいと言うので行くようになった。

さて、定期検診の主なコンテンツはA)歯周病のチェック、並びにB)その改善に向けたクリーニングである。

前者(A)のチェックは、小さい針で歯茎を順番に刺されて(痛くはない)、出血の度合いなどからどんくらい歯周病リスクがあるかを知らされる。私の行きつけは紙で診断結果をくれるので、四半期ごとの進捗をトラッキングできて良い。正直状況はあんまり芳しくないのだが、慣れとは怖いものであまり気にならず、担当の優しげな鈴木さんが毎度「……が、頑張りましょう」と表情を固くすることを除けば、これは大体数分で終わるので良い。

後者(B)は、結構血みどろの戦いとなる。針、フロス、水攻め等あの手この手を使って、ゴリゴリと歯の間の洗浄をされる。今は大分よくなった気もするが、最初の頃は、鬼神と化した鈴木さんを前に血を吐きながらうがいを強要され絶望していことを覚えている。

今は、状況も少しは改善したので、血みどろまではいかず、いっけね⭐︎血出ちゃったよ〜⭐︎くらいのポップさにはなってきている。鈴木さんも鬼神でなく小悪魔くらいに見えてきている。

歯医者が暇で困る


さて、ここからが本題である。

この(B)の所業をなすにあたり、ひたすら痛みに耐える20分でなくなったことはよい。しかし次なる問題は、その20分の過ごし方である。口を開ける以外することがなく、暇なのである。

暇というのが苦手な人間を30年やってきた。テレビ見ながら新聞読んでどっちも頭に入ってないという行いを繰り返してなお、暇ということに苦手意識を持っている。

大体歯医者は何かBGMが流れてると思うが、我らがY歯科も例外ではなく、常にBGMが流れている。これが、いつもジブリのオルゴール曲なのである。しかもパターンは体感3つくらいしかなく、それを無限ループしている。spotifyもびっくりの3曲アルバムである。

初めは、まあ〜普段あせくせしてるし〜たまには立ち止まって〜耳をすませて〜zenな感じも悪くないよな〜と思っていたが、鬼神ではないとはいえ小悪魔。針攻めや水攻めされながらは全然zenじゃない。

対策


対策を2つ考えた。

  1. 忍耐力を高め、zenな境地に至れるようにする

  2. 別のことに時間を使う術を考える

1は、早々と諦めた。通い始めて2年で徐々に強くなっきているものの、深呼吸をしようとも「息をあまり吐かないでくださいー」と言われ、文字通り歯も食いしばることすら許されない環境では土台無理な話である。

2が本命。口は塞がれているが(厳密にはあいてるけど)、耳は自由ではないか。なのでAirPodsで自分で音楽なりpodcastを聴けばいい。ジブリのアルバムだって4曲以上入ってるプレイリストもある。ははーんと思った私は(歯だけにね)早速実行に移した。

が、これもワークしなかった。音楽は聴ける。ノイズキャンセルでドリルの音も軽減される。ただ、油断した頃にやってくる指示(「はい、体あげてくださいー」「うがいしてくださいー」)が聞こえず、すごく感じの悪い患者になってしまうのである。てかそもそも診察席に座った瞬間airpodsつけるやつなんて誰も他にいないし、鈴木さんが怪訝な顔をした時点で気づくべきであった。

おわりに


そして落ち着いた暫定のベストアンサーのが、耳が塞がらない骨伝導ヘッドホンでpodcastを聴く、ということだった。

これなら耳が塞がれてないので、そんな感じも悪くないし、診察台に座った時でなく最初からつけてれば「この患者さんらそういう仕様なんですよね〜」ということできっと鈴木さんも気にならないはずだ。

実際これで2-3回やって、改善は感じている。オルゴール沼からcoten radioを聴く20分への移行が実現した形だ。そんなに感じも悪くない(主観)。ただcoten radio feat. ドリル音なのでいつものように倍速で聴くことはできない。そして、俯瞰的に考えると、そもそもドリルとかでかなり振動を顔に受けてる中で自ら耳にも振動を与えに行ったら自分はなんだかシュールである。

ということで最近は、(鈴木さんが)歯のクリーニングをしながら実況中継するのがいいのでは?など思っている。「2番3番ok、前Q比で約20%の改善が見られます」「おおっ〜と!奥歯の死角に大きな歯石の影だァー!!」など。まだairpodsの申し訳なさから、鈴木さんには提案できてない。(いつもありがとうございます)

歯医者の過ごし方をhackした方がいればぜひ教えてください。


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