バンクーバーで晩食うbar

バンクーバーに行ったので、バンクーバーで晩食うbarの話がしたい。

1. Nightingale

時差ボケは辛いもんだ。せっかく旅行に来ても、外に出る気がなくなる。そういう時にはとりあえず店を予約すると良い。特に土地勘もないので、ガイドブックに「私がバンクーバーで一番好きな店」と書いてある店を素直に予約する。

最近はGoogle mapから出ずに予約できるので、日本にいる時と同じ感覚で予約できるのでラクだ。平日なのに20:30~しか予約枠がなかったのが逆に良かった。最初の数日は5-10AM 就寝、散歩、昼寝して19時くらいから元気みたいな感じだった。

現地でも良い店という立ち位置のようで、皆オシャレしている。学生時代のバックパックではいかに持ち物を減らすかがKPIになっていたが、最近はシャツやジャケットを一着ずつくらい持ってくるようになったので、「ヘイハウアユー?」なんて片手上げて店にシュッと入っちゃう。即「案内するまで待て」と引き戻される。

オシャ

席に案内される。メニューはざっくり洋食という感じ。5分見つめたがよくわからんのでおすすめを聞いてそれをそのまま頼む。こっちの人はおすすめを聞くと、大体「I like xxx」と、主語が店じゃなくて自分なのが良い。牛肉のタルタル、ビーツサラダ、マッシュルームピザ、それからステーキ。ビーツサラダは色味と概念がよく理解できなかったが、他は美味しかった。タルタルはねぎとろみたいな味がした。

それより、ビールである。この旅はビールを飲みにきたと言っても過言ではない。アメリカで半年働いていた際、ビールの中でもIPAという種類にハマった。アメリカのバドワイザーって微妙だよなくらいに思ってたので、アメリカのビールがうまいのは嬉しい驚きだった。日本にもよなよなエールやインドの青鬼といった近い物もあるし、最近は色々な地方でもクラフトビールがあるのだが、こっちは選手層が厚く、種類も10x以上ある。

ずっとビール飲んで生きてたい

アメリカほどではないが、カナダもIPAが多いようだ。自分はかなりビールが好きな方という自負があるが、ホップがどうとかといった知識はなくポップに飲んでいるだけなので、「くぅー、やっぱ広大な土地が生み出すこの深さがね」という浅いコメントを吐き出しながら、2杯ほど拝承し、失神(就寝)しかけてた。ちなみに醸造所も行ってみたが、特段日本に比べて広大ということもなかったと思う。


2. Frankie's Jazz Club

次はJazz barである。私はJazzが好きだ。もとい、Jazzが好きだと公言しJazz barにカジュアルに行っちゃう自分が好きだ。友達にブルージャイアントというJazzの漫画を読んで影響されて、ヤマハの門を叩いた。半年くらいでLalalandの人くらいになっちゃうかな?と思ったが、1年経っても楽譜にしがみついており、進捗は思わしくない。

それより晩食うbarである。バンクーバーがJazzで有名なのかはよく知らない(特に押し出してはないかも)が、意気揚々と「Vancouver Jazz bar」とググって、一番上に出てきたものを例によってGoogle mapから予約した。

イタリアンレストランに併設されたbarだったので、食事もきちんと出て美味しかった。美味しいけど、どうしてこちらのピザはデフォルトでグランデサイズなのだろう。相方はMeat ballを頼んでいたが、こちらも日本の弁当箱に入るようなサイズではなく、苦戦していた。日頃私がまとまらないボリュームの発言量を浴びせていることを「特大肉団子(≒Meat ball)を投げつけている」という表現で批判されるので、フフフと微笑ましく見ていたら、半分以上残った状態で私に特大肉団子を投げつけられた(渡された)。

音楽は文句なしに良かった。ヤマハ1年生の私の造詣では演奏に対して「オー、ベリーグレイト」以上の感想は出なかったが、特にドラムの人がハジけていて、ドラムってこんな表現の幅は広いん?と感銘を受けた。ヤマハ2年生を見据えて、転科を検討するくらいだった。一向に広がらない私のボキャブラリーの幅と比しての一抹の嫉妬とIPAのほろ酔いで 演奏後に「いやーマジベリーグレイト すげえよアンタ、日本からわざわざ来てよかったよ」みたいなテンションで話しかけたら、「お、おう」とカスタネット程のテンションで返され、やはりどこに行っても特大肉団子を投げるのは良くないねと、グローバルな所感を得た夜だった。

演奏後はカスタネット感のあったアレン氏(右)


3. R&B Ale & Pizza House

バンクーバーで最後の晩食うbarだった。

カナダはやたらと寒いイメージがあるが、バンクーバーはざっくり東京と同じくらいしか寒くならない(雪も年に数回)。なので秋になってもpatioといってテラス席を開放し、窓が開けっ放しの店が多くてとても良い。高層マンションが沢山あるのだが、体感半分以上の家はカーテンを閉めず全部ガラスでオープンにしているのも良い。

いいんだけど寒い

良いのだが、夕方になると普通に10度台前半になるので、普通に寒い。現地在住の人は半袖短パンの人もいて、肌の色も耐性も多様だなァとひとりごちる。テラス席に通されたが、10分で諦め中に移動した。なお中への移動は「あと30分かかるyo~」と言われたが、「ワイフに寒いってどやされててさ、、」と言ったら即変更してもらえた。こっちの人はファミリーが絡むことになる話が早い。日本も早くそうなってほしい。

何食べようかなと思ったがピザしかなく(店名からしてそりゃそうだ)、例によってイシなくおすすめに従う。酢豚のパイナップルを許容しない宗派の自分にはムムッとなるbrisket & pinappleというピザも美味しく 特にイシューはなかった。IPAの中でもより濁っているHazy IPAという種類があり、これを飲んだ。例によって私はポップに飲んでいるだけなので濁っていることがどういう作用機序をもたらしているのかは謎と酔いに包まれたままだったが、横に座る2人組の男女の男性がやたらSushiという単語を使いながら口説く様を「ちょっと恥ずぃな」と思いながら飲むHazy IPAはひとしおであった。


最後に

「バンクーバーは人も料理も多様だよ」と聞いていたが、振り返るとやたらピザを食していた1週間だった。でも実はPoke bowlとか、ガチ中華とかも食べた。そして欠かさず毎日ビールを飲んだ。

北京ダックも食った

バンクーバーで印象に残っているシーンの一つは、酒屋のビールコーナーだ。日本だとあまり種類の少ないIPAやPale aleが所狭しと並んでいて、至福の時だった。「ここからここまでください」をしたかったが、泣く泣く14本に絞り大切に持ち帰った。スーツケースの半分がビールで、ほぼ仕入れだった。

なお、成田空港で税関申告したが、意外と1L200円くらいなのであまりビビるものでもない。ぜひ大手を振ってビールを持ち帰ることをおすすめします(ください)。そしてその際は税関申告アプリなる超 率直な名のツールで申請することをおすすめします。


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