ハミダシ ニ



どんなに息を切らしてみても  誰にも見付けられはしなくて  きっと視界には映っているけれど  彼らには当然だから  何も摘ままれはしなくて

なんとなく  その果てしなさに  両腕を投げてしまった日でも  まるで僕のことなんか見えていないといった顔で  空は白んで  干したtシャツが扇風機に煽られてできる窓との隙間から吹き入る光は

片手間に掬ってくれたような気がしてしまった

君がまたひとつ明日をくれるなら  僕はそれで充分だ    大切に噛み砕いて溶かすから  きっと会えるよ

きっと会いに行くよ
ずっと逃げていてくれ




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