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韓国でWEBTOON研修に参加。インプットの重要性について

こんにちは。株式会社LOCKER ROOMでWEBTOON(縦読みフルカラー漫画)のプロデューサーをしております、堆朱(ついしゅ)です。
自己紹介などは下の記事でしておりますので、暇な方は目を通していただけると嬉しいです。

さて、実は私、5/11〜15、カルチャーウィーヴァー合同会社様主催の縦スクロールコミックの「日本企業向け研修プログラム」に参加してきました。

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社会人になって、このような研修に参加したことが(確か)ほぼないので相対評価はできないのですが、本当にめちゃくちゃためになる研修でした。
座学の研修、スタジオ見学、作家さんとの交流会、質疑応答など5日間みっちりスケジュールを組んでいただき、毎時間自分の中で必ず興奮ポイントがあるくらい、「うおおおお」みたいな気分であっという間に5日を終えました。(語彙力…!!)

帰国してから会社の代表やメンバーに学びや気づきを半日くらいかけて共有したのですが、それ受けて会社の戦略を見直したくらい、本当に貴重な話を聞けた研修でした。

研修の内容はどこまで出していいのかわからないのであらかた伏せますが(涙)、参加して思ったことや感じたことなどをまとめておきたいと思います。

研修に参加した背景

少し話が逸れるかもしれないのですが、弊社LOCKER ROOMという会社は、「社外からのインプット」を非常に大事にしております。
ある程度事業解像度が高まったり、同じ仕事をしばらく続けていると、「それなりにわかる」状態になり、人間はインプットを怠ってしまいがちです(私もそうでした)。が、それなりにわかるはまだまだ何も分かっていません。

弊社のメンバーはビジネス書もかなり読みますし、会食や打ち合わせなどで情報交換する機会も他の会社より多い気がします。講師を招いて定期的な勉強会を実施したり、月に1回の社内飲み会でも他社の方を招いていろいろな話を聞いたり…
今回の研修や海外への視察なんかも、大体「ぜひ行って学んできて!」と言ってもらえます。
スタートアップでお金がないのに(小声)、インプットに対して時間やお金を投資してくれるのは、うちのカルチャーな気がします。(あ、本当に余裕はないので副代表の厳しいチェックは入りますよ、ザルではないです。本当に。)

ということで、「なんだか韓国のWEBTOON専門学校様が5日間みっちり研修をやってくれるらしい!」という話を頂いたので、即答で私が手を上げさせていただきました。

行く前の私は、「連載作品を立ち上げたり新規の企画を制作まで持っていけたり、ある程度WEBTOONについては知っているつもりだけど、日々これでいいのかと思いながらなんとか作ってる感覚がある」人でした。

研修に行って思ったこと

WEBTOONに対する理解について

研修中ずっと思っていたことは、韓国側のWEBTOONに対する理解度・解像度があまりにも高かったということです。いや、スタジオや専門学校の人なら当たり前でしょと言われたらそうなんですが…
日本ではまだWEBTOONが『韓国で流行った次に来る形式 縦スクロールフルカラー漫画!!!』という理解で終わり、なんか流行ってるらしいし儲かるらしいし、とりあえず作っておくか…!! くらいのノリと雰囲気で業界にいる方も多い気がしていて。(それが悪いと言っているわけではないです。作る方がいて初めて作品が出来上がり業界が盛り上がるので…)

なぜWEBTOONが流行ったのか、なぜユーザーはこのコンテンツやジャンル好むのかなどを、韓国で横読み漫画が無い理由、作家が置かれた環境、当時のユーザー属性、現状、などの歴史や社会情勢を踏まえて、すごく本質的に理解されていたんですね。

私も「読者はこういうジャンルが好きなんだな〜。なるほど」で終わっていたことの「なぜ?」が知れたので、これまでの数段深い部分で理解できた気がします。と同時に、「じゃあ日本の読者は?グローバルの読者は?」ということをもっと、もっと考えなくてはいけないなと感じました。

韓国との違いを理解しなくては行けない

これもそりゃ当たり前でしょ、と思われるかもしれませんが、韓国のWEBTOON事情をあらかた知った上で、『日本と韓国は違う』ということを、どこまで解像度高く理解できるかが肝になると強く感じました。

韓国とはそもそも戦う上での土壌が違うわけじゃないですか。横読み漫画がなかった韓国と、横読み漫画が市場で飽和するほど溢れている日本、など、読んでくれる読者の育った環境、出来上がった性格、大衆的な趣味、当たり前の価値観が全て違うわけですよ。
自然発生的にWEBTOONが台頭した韓国と、商業コンテンツ的に輸入されてしまった日本では、受け入れられ方も全く違くなるのではないでしょうか。

だからと言って、ユーザー特性が全く異なるかと言ったらそういうわけでもないんですよ。現に韓国で人気のWEBTOONは日本でも相当人気なわけで。横読み漫画を数えきれないほど読んでいる出版社の編集と、短時間で楽しめる一コンテンツとして捉えている大多数のユーザーとの乖離もあることを認識した上で、WEBTOONや読者を理解し直さなければいけないなと感じました。難しいですね。

インプットは「新しいことを知る」だけじゃない

普段の仕事が忙しいと、なかなかこういった機会に参加することも難しいですが、改めて普通に仕事をする5日間の何倍も大事な時間だったなと思います。

インプットって、『新しいことを知る』こともそうですが、『自分を振り返り現在地点を知る』ことにもなるんです。

これは自分も知っているな、自分も実践しているな、その考えは自分と一緒だな、など、「これまでのやり方がこれで合ってたんだ!」とある種答え合わせのような感覚も結構あったんです。WEBTOONという誰もよくわからないままやっている未知新興事業なんて、不安ばかりじゃないですか。
韓国の作家さんたちと話して、自分達と同じような悩みや課題を持っている話を聞いた時も、「みんな悩んでいるんだ、自分だけじゃないんだ」と思えました。

1年弱やってきて、理解が深まったこのタイミングで韓国へ行ったことで、これまでの答え合わせをし、自分や自社の不足部分について気づくことができたのは、非常に良い経験だったと思います。
制作だけでなく、戦略全体に対しても「もっとこうしたほうがいい」などのアイデアが出てきたり、数歩先の現場を見ることでやる気がさらに湧いてきました。

もし次回、この研修が行われるとしたら、『WEBTOONをある程度やってきたけど、もう1ステップ前に進みたい』という方に是非行ってほしいです!

これからもWEBTOON頑張ります。

韓国で学んだことを踏まえて、これからもWEBTOON頑張ります!LOCKER ROOMは今、多数の作品を鋭意制作中でして、定期的に発表できることがそこまでありません…が、作ってます…!! それも結構な数…!!

ということで、プロデューサー、アシスタントプロデューサー、クリエイター、全般的に人が足りておらず毎日ヒイヒイ言っております。
私と一緒に、多くの人を動かすコンテンツを作りませんか?

ジャンルはBL、恋愛、ヒューマンドラマなど多岐に渡ります…!

番外編:韓国行くなら聖水(ソンス)オススメ

今回お世話になった専門学校である「ソウル ウェブトゥーン アカデミー」がある場所が、韓国のソンスという場所なのですが、ここが本当によかった…!!
と言っても韓国に行きまくっている訳では全くなく今回が初めてだったのですが、街が綺麗、おしゃれなカフェやセレクトショップばかり、若者中心、治安良し(多分)、など本当にめちゃくちゃいい場所でした、、!(日本で言うと、清澄白河とか蔵前とか代官山に近い雰囲気でした。)

韓国・ソウルでは今最もホットなエリアらしいのですが、観光客はまだ知らない人も多いみたいで、実際に現地の人の方が全然多かったので、これから韓国に行く方はぜひ行ってみてください!

ちなみに、「ソウル ウェブトゥーン アカデミー」以外にも、webtoonの制作スタジオである「JQ Comics」やレジンコミックスで有名な「Kidari Studio」もソンスにあり、こんな場所に出勤してマンガかけるのめちゃくちゃいいな〜、と思いました。うちの会社も、いつかおしゃれ都市に…?(全く根拠のない文章です)


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