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『1122』を観て、自分の将来を案じてみた。

お盆休み。楽しみにしていた夏休みだったのに緊張の糸が切れたのか、初日から一気に体調を崩してしまって療養の1週間になってしまった。
実家に連れ戻されて、なんでも世話してくれたのでやることが無く、思わず久しぶりのAmazonPrimeに加入してしまった。
そこで、ずっと観たいと思っていた『1122』を一気見した。
期待を超える良作だったので、感想をつらつらと書いてみる。

相原二也と一子は友達のように仲の良い夫婦。セックスレスで悩んでいることを除けば。
この二人の関係性は、わたしが理想としているものでとてもうらやましかった。アラサーになって、親も高齢になってきて、なかなか一人で乗り越えるのは難しい問題が毎年降ってきていて、そろそろ人生を共に駆け抜ける戦友のようなパートナーが欲しいと切実に思っていたところだったので、映像化された『1122』を観て久しぶりに「やっぱりいいなあ」と思った。 
おとやんのように優しく気遣いができて、情緒の安定しているパートナー、どこにいるのだろうか。私も早くそんな人と一緒に人生という戦場を駆け抜けたい。

ただ一方で、ドラマのテーマの一つになっているセックスの問題だけど、戦友かつ夫であるパートナーとセックスができなくなるというのは本当にあり得る話だと思った。
わたしも自分の将来を考えてみたときに、絶対セックスレスになると思った。相手がそういったことに精力的でもない限り、お互いを思いやれるパートナーであれば絶対に、この問題は避けることはできないだろうなと思った。

ネタバレになるが、この夫婦は最終的に離婚という選択をしたものの、同居関係は継続するという形を選択した。夫婦という法律上の枠組みにとらわれずにパートナーという形で人生を支えあうという選択をしたのだ。
すごくいいなと思った。
この結末を観て、そういえば私はなぜ結婚という形にとらわれているんだっけと思った。上述の通り、わたしは戦友が欲しいという気持ちで早く結婚したいと思っていたのだけれど、別に結婚じゃなくてもいいんだよねと思った。しかもわたしは必ずしも子供が欲しいと思っているわけではない。
そうすると結婚をする意味というのが、人生のパートナーが欲しいというだけであって、結婚に付随する諸問題、例えば義実家との関係や子供はまだかといった圧への対応など、そういった結婚のマイナスな部分は全く見えていなかったように思う。単に法律に、国に、保障された「結婚」という重い制度に縛られた、簡単に逃れられない私の人生のサポーターが欲しかっただけだと思う。完全に自分本位である。

そうすると、これに巻き込まれる予定だったまだ見ぬ私の旦那さんがかわいそうだなと思ってきた。うん、かならずしも「結婚」という形式でなくてもいい。とにかく人生を共に支えあうパートナーが欲しい。

作中でも一子が言っていたけれど、お金を介在させずに信頼関係を構築するということが、一子とおとやんのような素敵な関係性を形作るのだなと思った。そうすると、いきなり「恋愛、結婚、ドーン」というような早期決戦の婚活は私が求める関係性を構築するにはちょっと違ったりするのかななんて思ってきた。(少し前までは、婚活を始めたら数か月で決める、みたいなことを考えていた。)
ゆっくり、考えていることを伝えて少しずつ考えをすり合わせて、人生のパートナーにしたいなと思える人と将来を模索するというのが私の中の正解なのかなと思ってきた。婚活するにしても、早期決戦なんてことは考えずに、時間をかけて信頼関係を構築したいと思った。(たぶんそれが自然な姿なんだろうと思う。)

自分でも驚いているけれど、2年ほど前の自分は30過ぎてから結婚自体を考えたいと思っていて、数か月前はもうすぐにでも結婚したいと思っていて、今やゆっくり気が合う人を探していきたいななんて呑気なことを考えている。人間の考えはこれほどまでに変わるのかと自分でもびっくりする。多分数か月前の自分は、結婚を、何か現状を変える秘密道具のようなものだと思っていたんだと思う。しかも、友人の結婚報告や結婚式、出産があまりにも続きすぎて無意識に焦ってしまっていたんだと思う。
改めて、子供を強く希望していない自分にとっては、結婚は手段でもなければ目的でもない。結婚は単純に選択肢の一つだと再確認できた。少なくとも今、独身の生活が結構気に入っているのだから。
とはいえ、こんなに考えが変わる自分なのだから、来年には子供が欲しいとか言っているかもしれない。(人生ってムズカシイ。)

いずれにせよ、大人になっていくにつれていろいろと考えすぎるようになってしまった。結婚なんて分別のつかないうちに勢いよくしてしまうのがいいといったニュアンスのことを樹木希林が言っていたななんて思いだす。本当にその通りだ。

いろいろ自分の将来を案じてみたけど、考えすぎも程々にして、感情に従って生きようと改めて思った。穏やかな考えに引き戻してくれた『1122』。素敵な作品に出会えてよかった。
とりあえず明日は久しぶりの仕事、社会復帰。金曜にはずーーーーっと楽しみにしていた「ラストマイル」が公開となる。それを楽しみに1週間程々に乗り切ろうと思う。