「エンジェルフライト」
撮り溜めたドラマを観る時間が至福。どうもオイモです。
いそいそと生きていたんですが、最近少し時間的ゆとりができたので、
大好きなドラマの感想を文字で残してみようと思います。
ドラマ日記、初回はAmazon Primeの「エンジェルフライト」。
異国で亡くなった方のご遺体を母国へ送り届ける「国際霊柩送還士」のお話です。
わたしは専らNetflixユーザーなのですが、今期の大河「どうする家康」や「コンフィデンスマンJP」でおなじみの古沢良太さんが脚本ということでAmazon Primeに課金し、視聴しました。
あっという間の6話。非常に良かった。
ネタバレを含みますので、未視聴の方はUターンの上、Amazon Primeへの加入をお勧めします!
異国で亡くなるということ
国際霊柩送還という文字だけ見て、最初は国際的な葬式関係のなにかだと思いましたが、異国で亡くなった方を母国へ送り届ける仕事だとすぐにはわかりませんでした。
そもそも、これまで異国で亡くなった方はどうやって母国に帰るんだろうと考えたことすらありませんでした。
そのHowを実現するのが「国際霊柩送還士」の仕事です。
もし、海外旅行中に不慮の事故に合ったら、もし日本に来た留学生が日本で亡くなってしまったら…。そのような不幸に立ち会って、生前のきれいな状態にして遺族へ送り届けるのがこのお仕事だといいます。
ほんとにこの世の中は目に見えない仕事で回ってるんだなあ…。
ストーリー展開よすぎ
ストーリーは、松本穂香が転職したての国際霊柩送還専門の会社「Angel Hearse」に出社するところから始まります。
ご遺体を扱うお仕事なので名作「おくりびと」みたいな穏やかで厳かなストーリー展開なのかなと思ったらびっくり。
ドクターXの大門未知子を思わせるような元気すぎる米倉涼子が、松本穂香に蹴りを入れながら登場するオープニング。
(…え、これ、エンジェルフライトであってる?間違ってドクターX観ちゃった?)
しかも、どうやら転職先の「Angel Hearse」はヤクザのような会社だったっぽい。エンケン演じる会長が怒号をまき散らし、厳かにご遺体を扱うような雰囲気は一つもない。
(これ、どういう系のドラマなんだ?松本穂香の不穏な表情が視聴者の気持ちを代弁してくれているようだ。。。)
期待と不安を抱えつつ、観進めると早速、暴行死したという青年(葉山奨之)のご遺体の送還依頼が舞い込む。
ヤクザのようなエンケンと米倉涼子だったが、ご依頼があると責任持った態度でスムーズに仕事に入る。
青年の亡くなった背景、ご家族との関係、実家にご遺体が届くまでの紆余曲折、非常に丁寧ながらテンポよく進む。
城田優、野呂佳代、矢本悠馬、、、といった個性豊かな社員もストーリーに安定感と華を添える。
1話完結型の一方で、米倉涼子にはどうやら悲しい過去があるっぽい。
松本穂香の母親問題もかなり重そうだ。
裏ストーリーがありながらも1話完結型で非常に観やすい。
次から次に見たくなる軽快なストーリー展開はさすが古沢良太!
ほぼ絶縁状態だった家族が、急に異国の地で亡くなったなんて聞いたら、、、、受け入れるのも拒絶するのも難しくて、自分の心を整理するのに時間がかかってしょうがないと思う。
しかも問題なのが、ご遺体の送還は時間が勝負ということ。ご遺体は、言葉を選ばなければ、いわば腐敗のカウントダウンが始まっているナマモノなので、気持ちに整理がつかなくても向き合う時間は刻々と少なくなっていくのだ。
突然の死って、考えたことなかったけどこんなにしんどいんだな。。。
主演の米倉涼子の表現力
米倉涼子、とにかく泣きのシーンが多い。
怒りながら泣く、謝罪しながら泣く、帰ってこないパートナーを思い出して泣く。。。とにかく泣く。
そのすべての泣きのシーンが、表現が全く違う上に突然大粒の涙を流すから毎回表現力に驚いてしまう。
目の中で涙をためることもできるし、カメラの方向からだけ涙を流すこともできる。
今更、大御所の女優を褒めるのもおこがましいが、やはり世界の米倉涼子はすごい。
さっきまであんなに暴力的だったのに、なんでそんなにシリアスでか弱そうな演技ができるの???
松本穂香、さすがの安定感
母親との関係が悪く、この会社への転職を若干後悔してそうな役柄の松本穂香。
この会社へ転職を決めたという選択への後悔、ご遺体を扱う仕事のしんどさ、母親へのメールの文面を考えている際の憂いの表情。若手なのにやっぱり安定感がすごい。
いつも「この世界の片隅に」を思い出すけど、松本穂香は「普通に生活している女の子」の表現が本当に上手い。
「うんうん、普通はこんな感じだよね」を感じさせるのが本当に上手いよね。
向井理、シーズン2でちゃんと出る??
米倉涼子のパートナー、向井理。
どうやら海難事故で亡くなったようだが、遺体が見つからず8年経つという。
米倉涼子がAngel Hearseの社長として、遺族に対して、ご遺体との最期のお別れを口酸っぱくお願いするのはこの過去が原因。
自分が最愛の人とお別れをできていないから。
何を思ったのか7話構成だと勘違いしていたけど、6話完結型だった。
7話で向井理回やるのかと思ってたけどシーズン1終わっちゃったよ。
シーズン2絶対あるよね。
まとめ
エンジェルフライト、すごくよかった。
(初回なので突然締めに入った感ある…徐々にうまくなりたい)
そして重複するけど、世の中は本当に見えない仕事で回っているんだなということを実感した。
自分もあまり目立たない仕事しているけど、自分の仕事を認めて誇りに思うきっかけにもなった。
みんな、ちゃんと働いて生きて偉いね!