小麦粉の四角錐

twitter(X)のおすすめに出てきて、気になったから行ってみた。

美術館なんて全然行ったことがない、中学生の時に夏休みの宿題で美術館に行かなくちゃいかなくて、部活の友達とチャリで行った。もう一回は、金沢旅行で21世紀美術館に行ったくらい。
地元の美術館は、つるつるの白い白熊がかわいい記憶しかないし、21世紀美術館だってインスタで見たことある~の記憶しかない。

そんな私ですが、近くで話題の展示だったから行ってみた。

なんかこわい系の展示らしい以外に知識はなかった。

入ると最初に見るのは、出口なおさんのお筆先。読み書きができないのに、神の力?で半紙20万枚も書き残したらしい。すげ~。
ただ、私は今の科学ですべてが分かると思ってはいないが、最終的にはすべて科学で解明できちゃうんじゃない?と思っているので、神が下りてきて字が書けるようになったというより、自分は読めないと思っていたけど、生きているうちに見た文字が全部記憶されていたのでは?と思った。
それを実際かけるようになったところが、神のパワーなのかもしれないが。

第一パート?第一展示場?だと、宮川隆さんがすごかった。読めない文字で書かれた絵。何かの暗号みたいで、この絵から情報を読み取れる人がこの世にはいるんだろうと思った。顔が書かれている方の右上の顔は粗品だった。

美術館慣れしていない私たちは、2階にも展示があるのを知らずに、ここでおしまいだと思っていた。1階の他の美術館のチラシまでくまなく見て、つまらなかったな、帰るか、と思っていた。一緒に行った人が2階にもあるんじゃない?と言ってくれなければ、普通に帰っていたと思う。

階段を上ると、右に第二展示、左に第三展示。なんとなく左に行くと、またまた一緒に行った人が右から行こうと促してくれた。ライブのセトリが重要なように、美術館の流れも重要なんだろうなと解釈した。

私は、説明文があったら全部読む派です。
今回の展示は、画家の説明と画家の著書の抜粋が載せられていて、おもしろかった。現代文の問題を読んでいるような文章から、あ、なんか言ってることわかりそうみたいな文もあった。絵画慣れしていない私にはありがたい。

今回一番印象的だったのは、馬場まり子さん。40代で小麦粉をふるいにかけているときの四角錐を見て、絵を描きたくなったと書いてあった。すごい。私もまだまだ何かが起こる可能性があると思ったら、うれしくなった。
私は、努力で勝ち取るみたいなことができなくて、それでも自分が何者にでもなれるみたいな期待をしているわけでもない。40代で急に絵が描きたくなって、海を見て大きな絵をかいて、いろんなところに展示されている。いいなぁ。めっちゃいい。希望。いつか私も、絵じゃなくても、何かしたいことが見つかって、何かができるようになるかもしれない。ちょっと期待して、毎日生きられそう。私の小麦粉の四角錐に気付けるように生きていこうと思います。

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