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モザイク

人の記憶は曖昧だ その曖昧さは 嬉しくて忘れたくないことも 悲しくて忘れてしまいたいことも 両方に向けられる それは過去の栄光や気持ちの良い感覚に浸らせず それは悲しみの沼に潜らせ続けず それは今に焦点を向けさせる だから今のこの世界のぼやけは まだ記憶にしてしまいたくないという 一雫ほどの抵抗なのだろう

    • くりえいてぃぶ

      思い付きか?思い出しか? ふと浮かんだフレーズやメロディーは、果たしてどちらだろうか? 膨大なリソースと限られた記憶領域に生きていると 到底判断できない 似ている曲がある それはパクリだろうか?偶然似たのだろうか? 似ているサービスがある それはパクリだろうか?偶然似たのだろうか? 似ている顔がある それはパクリだろうか?偶然似たのだろうか? 思い付いたものと思い出したものの違いとは何だろうか? 人間社会の中で生きてきた情報を学習してきた以上 殆どのものがスクラップ

      • コマの自覚

        社会のコマとして生きる という言葉には忌避感を抱く 自分は誰かの操り人形ではない 自分の感情や意志を持って動いている と思いたがる それを強調するように ありきたりなことから目を背けたり 一風変わったと思われることをしたがる その道のりは生きやすいのだろうか 世の中にはたくさんの人間がいて 自分も欲求を持ったありきたりな人間である そういうコマとしての自覚が 普遍的な快楽への道のりを作ってくれる と思いたい

        • 有と無

          ふと散歩をしてみる 河岸を歩く 虫の音に惹かれて足を止める ゆっくり聞きたくなって腰を下ろす 耳を傾ける 別の虫の音を聞こえる 水の流れる音も心地よい たまに聞こえる鳥の声や魚がはねる音はいいアクセントだ 車が近づいて遠のいていく音がいい 普段は煩わしい選挙の声もスパイスのようだ 近くの学校から部活だろうか元気な声が聞こえる ここには静寂のような豊かな音で溢れている ふと顔を上げる 等間隔に並んだ街頭を等速で車が流れていく 滑らかで心地いい感覚だ 荒れていた頭と心

        モザイク

          みらい

          お酒をたくさん飲んで 今を短縮する そうすることで 未来を生きられる

          みらい

          虚無闘争

          虚無を感じる 何にもしたくない でも呼吸はするしお腹も空く お酒も飲みたい 落花生の殻を剥きながら あっ綺麗に割れた! と小さな喜びを重ねることが好きだ 食べ終わると虚無感に苛まれる 仕事をしている 誰かの役に立つことで自分も生活できる という体裁になっている 本当に自分は誰かのためになっているのだろうか 雇用の法律的な制約から解雇できず 見せかけの新たな仕事を生み出していないのか 何もしないほうがうまく行くのではないか 何もしないことは悪いことなのか 虚無感は悪い

          虚無闘争