吉田ユニ個展 ‘(Alchemy)’を観た in ソウル とか諸々
タイトルのことも書くけど、まずは書けていなかった日記をつけてから書こうと思う。
8月も終わり、夏休みももう終わり。
ぬるっと9月に入ったけど、新しいことが始まる!とわくわくしながら8月末を過ごしたのは、これまでの人生でもあまりなかったような気がする。
宿題が終わらない...とか学校が始まる...とか知らない人がいっぱいのクラスだ...とか。
夏が終わったのに何もしてないや...とか塾の講習で夏休みが終わった...とか。
モヤモヤしたり不安を抱えていたりしながら過ごしていた8月末が、今は新しい挑戦に期待する8月末に変わった。
これはかなり嬉しいニュース。
まず、新しい関心ごとの話から。
ここ最近の私:Adobeソフトを入れてみた話
以前に姉からもらった奨学金の条件。
留学生活のポートフォリオを必ず作ること。
最近はもっぱらこの留学の「成果物」をどんな形で作ろうかということばかり考えている。
まだ具体的に固まってはいないけど、私が歩いて、生活して、調べて見つけた韓国の情報をやっぱり伝えたい。
地図の上に、自分が行ったところの情報や感想を載せたい。
韓国で生活するとなったときに、困っている人が助かるような情報をまとめたい。
あとは、単純に自分の撮った「韓国」の写真をただのアルバムではない何らかの形でまとめて作品にしてみたかった。
と、考えてみたところで「やっぱりphotoshopとかillustratorが使えたらスキルとして強いんだろうなあ」とふと思った。
姉に相談してみて、Adobeの学生プランを共同で購入してみることにした。
実はずっとこうしたソフトを入れてきちんと勉強して技術を身につけたいと思っていたので、本当に嬉しかった。
新しいことが始められる!という喜びがいちばん大きかったのだと思う。
ということで、最近はAdobeのソフトを触ってみながら何かを制作・創作する練習に熱中している。
難しそうだな〜と漠然に思っていたけど、確かに本当に難しい。当然だけど紙の上で編集したりいじったりするのとはしくみが違うので、なかなかイメージがつかめない。
気づけばかなり集中力を使ってパソコンに向かい続けているので、休憩を挟んだときに体が明らかに疲れている。
だけど楽しい。
何もわからない状態から何かの勉強をスタートするのは久しぶり。
ひとつひとつできることが増えていく感覚、それも手探りでやっとひとつできるようになる、というところがとても面白い。
元々、アナログな方法で紙媒体を使ってコラージュをするのが好きだった。
好きなCDのブックレットをちぎったり切ったり貼ったり、文字を書き入れたりテープで装飾をしたり。そうやって自己満足で作品づくりの練習をしてみる時間がいちばん楽しかった。
今度は紙の上ではなくパソコンを使っての作業になる。
作業に必要なスキルを覚えるのには壁があり最初は不自由だろうが、その分紙じゃうまくできなかったこと、考えられなかったアイデアが形にできるかもしれない。
ここ数日間パソコンをいじりながらそんなことを考えてわくわくしていた。
ソフトの中にチュートリアルも入っているしYoutubeなどで動画も豊富にあるから、始めやすい。いい時代だ。
これからは空き時間にAdobeに費やす時間がかなり増えそうだ。
吉田ユニ個展 ‘(Alchemy)’ in 韓国
本題はこれだった。
私が韓国にいるあいだに達成したかったことのひとつ、吉田ユニの個展に行くこと。
夏休み最終日、まだ間に合う!と思ってソウル美術館に行ってきた。
韓国でも人気の展示だと聞いていたので、チケットが取れるかな...と心配していた。
だけど公式サイトには予約のページもないみたいだし、美術館に行ってみるしかないんだと悟り。
当日、12:30くらいに美術館に行ったら、吉田ユニの展示は14:00からと書いてあったのでチケットを発券しておいて、お昼を食べることに。
お昼は歩いて行ける距離の맘스키친 (Mom’s kitchen)というお店に行った。
実は以前住んでいた学生寮のルームメイトから美味しいよ、と聞いていたので楽しみにしていた。
お店の雰囲気は日本のカフェ、ご飯屋さんに近く、厨房からは日本語が聞こえてきた。
日本の方が開いたお店らしい。ソウル美術館があるのはソウル中心部ではなかったから、「よくこんなところに店を出そうと思ったな...」と感嘆してしまった。目のつけどころが鋭い、というか。
他にもスープカレーや牛丼、ドリアなどがあって全部すごく美味しそうだった。
少しだけ日本が恋しくなった...。
結局美術館には13:30ごろ到着。
展示場に人がぞろぞろと入っていってて、「あれ入れるじゃん」と思ってチケットを見せたらするっと入場できた。
14:00からっていうのは...?と思ったけど、韓国のそこら辺のゆるさ、けっこう好き。
展示室では、特に撮影の制限はなくみんな自由に写真を撮っていた。
日本の美術館ではほとんどが撮影禁止だからいいのかなあ...とビクビクしながらも私も記録として撮らせてもらった。
ひとつひとつの作品を見ながら、毎回「これどうやって作ってるんだろう?」と考えざるを得なかった。
遠くから見ると、デジタルアートにも思えてしまうほど精密に切り取られたり配置されたりしている、現実の物体や人。
本当にこれを現場で撮影しているなんて、信じられないくらい「完璧」だった。
個人的には星野源の円盤関連の作品や宮本浩次のカバーアルバムのジャケットが見られて、すごく嬉しかった。
宮本を知ってる人、いるか...?と思いながら興奮して覗き込んでしまった。
まさか韓国であのジャケットを見るなんてね。吉田ユニさん、素敵なジャケットをありがとう。
制作中のようすがわかる映像やインタビュー映像を見られたのも嬉しかった。
きっと作品だけを見たら、どれほど苦労してこの作品を作ったかという部分が伝わりきらないだろうと思う。
それほどに吉田ユニさんの作品は「綺麗に、スマートに」完成している。
自分じゃ絶対に思いつかない発想で溢れていた。
いいなあ、私も何かを作りたい。
作品を見ながらずっとそう思っていた。
作品の説明書きを見てみると「以前から木の根が脈のようだと思っていた」というような記述があった。
そういう感覚を大事にして、私にもできる何か表現はあるのかな。
何かを夢中に作っている時間には、他のどんな作業や行動には変えがたい嬉しさや楽しさがある。
自分がこれを作っているんだ!という自信が湧いてくる。そして溜めていたものがすっきりと目の前に現れたような気にもなる。
これからもいろんな作品や表現を見ながら、圧倒され、刺激を受けていたい。
そうして自分の中に創作のタネを溜めて、いずれ昇華させてみたい。
そのためにも新しく始めたAdobeツールの勉強をがんばって、何より楽しみたい。
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