25.懐かしきサン宝石

 女児だった時代がある人は、皆懐かしいと感じるのではないだろうか。

 サン宝石。

 多分中学生の頃だったと思う。クラスの女子が、サン宝石のカタログを学校に持って来て、「沢山頼んだら(ある金額に到達したら)送料が無料なので一緒に頼もう」といった。多分送料無料だったと思う。単に折半だったかもしれないけど。

 僕は幼稚園の頃から既に性自認が男性だったので、可愛い雑貨には興味がなかったが、スタッズ(星型で金属製で爪が付いていて、布製品などに爪を挿し折り込むことで簡単にお洒落なオリジナルバッグとかにできるのだ!)とか、そういう男の子向けの商品もあったので、一緒に注文したことがあった。

 それから何年も経って、多分大学生くらいのときだったと思う。何がきっかけかは忘れたけれど、サン宝石のサイトを見る機会があった。

 懐かしい。当時はなかった「ほっぺちゃん」なんて物がある。昔よりきらきらしている気がする。

 見ているとメンズファッション系の商品も結構あり、イヤーカフなんかもあったので、以来年に一回程度のペースで何かしら購入した。その内ハンドメイドの道具・資材も豊富になり、レジンに使えそうな物も色々出てきて、そういう物も買うようになった。

 その内、JR札幌駅にパーツクラブの店舗が出来たりして、サン宝石を利用しなくなった。

 それからおよそ十年の時を経て、僕は先日、サン宝石の文字を見た。

 ツイッターで、何だか話題になっていた。見てみると、カラーマスクが販売されているという話だった。

 僕は数年前、黒いマスクを遊べる本屋で買っていた。当時はまだ珍しく、あまり見かけないので、物珍しさで買ったのだった。だからサン宝石でカラーマスクが出たと知って、「黒いマスクはないかな?」と思った。

 サイトを見てみると、あった。黒いマスクだ。値段も高いというほどではないし、サイズも小さくない。僕が普段使っているマスクよりちょっと小さい程度だ。これなら僕のでかい顔面でも収まりそうだと思った。

 どうせ買うなら、他に何か面白い物はないかと思い、サイトをうろうろした。結局、ハンドメイドの材料を少しと、アロマオイル、あと温冷両用のアイピローを買った。ハンドメイドの材料は沢山欲しかったが、全部買うと七千円を超えるので(サン宝石で!?)厳選してかなり減らした。

 水引を使ったアクセサリーがある。それを作ることに以前から興味があったが、試しに買うには送料がネックだった。取り扱いのある店舗はこの辺りにはない。何故ならど田舎だからだ。それが、サン宝石にあるではないか。買うよね。

 本当はシリコンモールドも幾つか買いたかったが、マジで金額がやばいので本当に、泣く泣く断念した。いつか買いたい。

 注文は昨日の夜にした。連休があるから、発送は六日以降だろう。そう思った。今日は営業日だが、そんなまさか、翌日発送なんて。

 そう思っていたら、今日の夕方発送通知が来た。

 日本人働キスギヨ……モット休ンデヨ……。

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