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新型コロナ【重症化の主犯?】免疫を正常化しよう

 コロナ禍初期から話題に挙がっていた重症化の要因、「ADE(抗体依存性増強)」と「サイトカインストーム」に関して、我々素人は研究を見守るしか無いのですが、日々新しい実験が展開され、最先端の研究では着実に核心に迫っているのかも知れません。
 気になるnature論文を紹介します。

Anti-nucleocapsid antibodies enhance the production of IL-6 induced by SARS-CoV-2 N protein
(抗ヌクレオカプシド抗体はSARS-CoV-2 N蛋白質によって誘導されるIL-6産生を増強する)
※リンクは貼りません

 Sタンパクが関与するのかなと想像していましたが、Nタンパクがサイトカインストーム(免疫暴走)の主犯である可能性があるという論文です。
 Nタンパク??なんぞそれ。

Nタンパク質(ヌクレオカプシドタンパク質)とは?
Nタンパク質とは、コロナウイルスの遺伝子を包む殻のことを指します。 Sタンパク質と異なり突然変異などでアミノ酸配列の変化が起こりにくく、またタンパク質自体が大きく判別しやすい構造のため、多くのコロナウイルス抗原検査ではこのNタンパク質を検出するように設計されています。

https://www.businessclinic.tokyo/archives/3684#  より引用

 Sタンパクが細胞への侵入に関与していることはTVニュース等でも報道されるので多くの人が知っていると思いますが、SARS-CoV-2はウイルス外郭にNタンパクも持っているんですね。(素人レベルむきだし)

 この研究では、「Nタンパクが高レベルのIL-6(炎症性サイトカインおよび抗炎症性サイトカインの両方として作用する、免疫応答の調節に関与する物質)を誘導する」とのことで、サイトカインストームの要因と考えられるとしています。
 さらに、この論文のDiscussionではADE(抗体依存性増強)にも言及されていて、感染などによって身体に残されたNタンパクに対する抗体はサイトカインストームを引き起こす要因である可能性が示唆されています。
(趣旨や内容を読み間違っていたらごめんなさい)

 そういえば、covid-19のmRNAワクチンはSタンパクをターゲットにしていますね。これがもしNタンパクをターゲットにしていたら、今頃ワクチン後の感染で重症化する人が激増していたかも知れませんね。(Nタンパク由来のADEの可能性も考慮しながら設計したのでしょうね)



 さて、ここで過去マイ記事を紹介します。

 中身はありませんが、Treg(制御性T細胞)が重い症状のカギを握るのでは?という記事です。
 私はコロナ禍初期から、サイトカインストームなどの重症化や自己免疫由来の後遺症は「Treg(制御性T細胞)」を正しく誘導できれば緩和できるのではないかと妄想していました。2020年6月には実際の重度コロナ後遺症の方数名にアクセスして、「酪酸菌(薬名は伏せます)」の医師経由の処方を促しました(酪酸菌=酪酸産生菌)。酪酸産生菌が腸内に居ると酪酸を産生し、酪酸はTregを正しく誘導してくれるという古い研究論文を8年ほど前に調べたことがあったためです。
※これら後遺症患者の方々は処方1ヶ月ほどで自己免疫疾患様の症状が完治しました

 そして、酪酸はT細胞への直接作用だけでなく、IL-6発現を低下させる効果もあるとのこと。

https://www.eiken.co.jp/uploads/modern_media/literature/2017_02/005.pdf

 特効薬とまでは行きませんが、重症化予防や後遺症への対処として的を射た成分ではないでしょうか。



 オミクロン株となって、SARS-CoV-2はより病原性の低いウイルスへ変わっているようです。(下記論文参照)

 健康な人は恐れすぎる必要はなくなったと言えますが、伝播性はとても増しているため、弱者にも到達しやすくなったとも言えます。つまり、免疫弱者の人たちや高齢者の方々をまだまだ守っていく必要があり、たとえ健康体でも「大量曝露」してしまうと重症化してしまう可能性が高い感染症であることには変わりありません。

 過度な対策は必要ありませんが、他所様を気遣う精神は皆様そのままでお願いしたいと思います。



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