ちょっと遅めの夏休みバリ島⑨ バリのおもてなし
9月末に一週間夏休みを取った。
行き先はバリ島。今回は一人旅。
今まで色んな所を旅してきたがバリ島は初めて。
ウキウキの夏休みが始まった。
前回も書いたけどこちらから読む方のためにもう一度出会いを簡単に。
時間がある方は下のリンクへ。
サヌールにて、ホテルからコインランドリーに行ったはいいものの、電波環境がなくタクシーを呼べずに困っていた。そこで、たまたま真っ暗な道端で声をかけたお兄ちゃんがコインランドリーと市場とホテルの送迎をしてくれた。そして料金は1円も取られず。とっても親切にしてくれた。
木曜日
朝になり、もっと豪華なお部屋でゆったりしたいところだが、朝食会場へ。
朝食を済ませ、プール沿いの椅子でくつろぎ、部屋に戻る。フカフカのソファーとフカフカのベッドでしばらくゴロゴロ。もう出なきゃいけないのが名残惜しい。
サヌールビーチ沿いの行きたいレストランがあったので、そこでビーチを眺めて休んでWi-Fi繋いで時間になったら昨日のバイクお兄さん呼ぼうと思ってた。昨日バイク兄さんが地図を開いて、家があるのはここらへん、と見せてくれたのが結構遠かったし、ホテルは大通り沿いに位置してるもんだから停車も大変そうで。(昨日そう伝えたはずだから伝わってると信じて。)
10時頃になったのでチェックアウト。もっと長く贅沢に過ごしたかったなあ。
エントランスにはたくさんの観光客。国籍はすごくバラバラな印象。みんなシャトルバスなんだろうな。
チェックアウトを済ませビーチへ。
そのままビーチ沿いを歩いて目的のレストランへ。
うーん、意外と今気分ではないかも。
そのまま海沿いを散歩。
バリで有名だというガムランボールが欲しくてアクセサリーショップへ行ってみるも、入ってびっくり、5,000円くらいする!!カード払いだからいくらでもいいやと思って相場を調べてなかった。日本人に対応しているだけあって高価。(サイズと付属品により値段前後)即退散。
外暑すぎてさっきのビーチに戻る体力は残ってなかったのでそこらへんのカフェに入ることに。涼む&電波求め。
Wi-Fi繋いで、行き忘れてる場所ないか調べてそろそろバイクお兄ちゃんに連絡を取ろうとしたら連絡が来た。
え、遠いのにホテル前まで行ってくれたの!?
申し訳ない、、、通じてなかった様子、、、そして本当に私のために1日使ってくれる様子、、、そしてカフェまで迎えに来てくれた、、、
バイクに乗り、
「どこいく?行きたいところ連れて行くよ!」昨日と同じである。
そして私も昨日と同じように「おすすめのところ連れて行って」
「うーん、好きなところどこでも連れて行くよ」
の繰り返し。空港方面に走ってもらって寄りたいときに声かけるシステムにした。(バイクのスピードで寄りたいときに簡単に止まれるのだろうかと疑問を抱きながら)
途中、調べていたスーパーが出てきたので寄ってもらった。欲しかったお土産用の柔軟剤は売っておらず。板チョコならリュックの隙間に入りそうだったので板チョコ購入。(結局柔軟剤はどこにも売っていなかった)
スーパー寄っている間は、お兄ちゃんに居なくなられたら困るのでリュックは自分で持って外で待っててもらった。ちなみにスーパーはクレジットカードどの会社も大丈夫そうだった。
スーパー出て、ビーチに連れて行ってもらった。絶対観光客は見つけられないようなちょっと離れたところのビーチ。バイク入場は有料らしい。いくら払ったか見えなかったけどお兄ちゃん払ってくれた。
一緒に木陰に座ってゆっくり。片言の英語でおしゃべり。
お互い伝えたいことが伝わらずもどかしい。
私がWi-Fiないことを知っているのでテザリングしてくれた。
そして「お腹空いたでしょ?」とスナックを買いに。スナックといっても、現地のおかずおやつ?的なもの。一人だったら絶対に食べないような、ちょっと衛生面が気になるやつ。。。
さすがに今日作ったやつだよね?腐ってないよね?この暑さだし。
不安になりながらも、もう日本に帰るだけだし、腹を壊したらその時はその時、と気持ちを切り替え、郷に入っては郷に従え、お兄ちゃんにもこの屋台のおばちゃんにも失礼の無いよう実食。
見た目に反しておいしかった!豆腐を揚げたような、かき揚げのような、ソースはよくわかんない味。衛生面・・・、と頭によぎりながら食していた。
そしてここでもお金を払おうとしたが、お兄ちゃんが出してくれた。
多分1人50円くらい。帰り際にバイク駐車代もこのおやつ代も含めて渡そう。
ビーチを離れ、空港方面に向かってもらう。
Googleマップで空港までの道を調べて、その途中に観光地無いか探してみた。中国のお寺?みたいなのがありそうだったので、そこに寄ってほしいと伝え、快諾し照れた。
バイクを走らせ数十分、到着。
仏教?なのか、中国系の方が中にちらほら。お兄ちゃんは宗教上?なのか中までは来ず、エントランスで待っててくれた。
さすがにここまで連れてきてくれたから、逃げ去られることはないだろうと信じて今回はリュック番をお願いした。
その後、特に行きたいところもなかったので空港目指してもらう。
バイクに乗りながらスマホを開く勇気はなかったので現在地がわからないが、私の方向感覚からすると空港と逆方面に進んだ気がしたが、もしかしたら一方通行の道しかなくて、すっごい遠回りしてくれたのかも。申し訳ない。
そして、空港こちら、の道路標示がみえてきて安心し始めていると、突然「ここ寄る?」と。
大型観光バスとか車とかバイクとかとても出入りの激しいショッピングモール?があって、「寄りたい!」と言ったら止めてくれた。
あとから調べてみたけど、バリ島で有名なローカル向きのお土産屋さんらしい。
バイクだけ地下の駐車場らしく、お兄ちゃんと一旦離れる。
「中に入ってるね!」と伝え、お兄ちゃんは入り口で待ってくれているだろうと思い、中に入って急いでお土産探し。
すっごい広くて、お土産の種類もたくさんあった!
サイズの大きいものは買えないのでまた板チョコを購入。
急いで選んでレジに並んでたら、メッセンジャーにお兄ちゃんから電話が来てた。気づかず。
「探したよ~」とお兄ちゃん中まで来てくれた。
一緒に2階も散策。
1階はお菓子とかTシャツとか。2階は石鹸・アロマ・キーホルダーとか。
ここならガムランボールあるかも!と思い、お兄ちゃんに写真を見せて、これが欲しい!と伝えた。
「これなんだい??」
バリで有名って聞いたけど知らないの!?
バリの人が知らないというならわざわざ高いものを買わなくてよかったよ。。。結局ここのお店にはなかったけどね。
お店を出て、バイクを走らせ空港へ。
バイクに乗って風を浴びるのもこれが最後か~と寂しくなる。
空港到着してそこでお別れかと思いきやリュックを持って中まで一緒に行くよ!と。周りを見渡すと他のグラブジャケットのおっちゃんたちも荷物を持ってたからバリ人のおもてなしかな。
バリ初日に歩いた道を逆走していく。
そしてングラ・ライ国際空港3階の出国フロアに到着。
軽い保安検査が先でチェックインカウンターがその先、そこから再度荷物検査だった。(軽い検査→チェックインカウンター→再度荷物検査→搭乗口の順)なので、チェックインカウンターでお別れしようと思ったけどどうやらこの軽い検査場の前でお別れな様子。
バイクに乗りながらいくらお金渡そうか考えてた。
昨日は長距離かつ同じ道の往復を何度もしてくれたし、今日は寄り道しながら空港まで送ってくれたので100,000ルピア(≒1000円)位で妥当or少ないかなっていう気持ちと、英語も日本語も喋れないのに親切にしてくれたことへの感謝を込めると1000円じゃ足りないかなっていう気持ちだったのでとりあえず1000円渡して喜んでたら残りの細々した札も渡そうかなって決めた。
ただ、実は悪者でぼったくりだった時、「私はこれ以上お金を持っていない!」と空の財布を見せて逃げられるように、500円は財布、500円は鞄の内ポケットに分けて入れておいた。
そしてお別れのとき、2日間のお礼を伝え、お金を払おうとした。
するとなんとなんと逃げられた。
え、なんで???
2日間運転してくれたじゃん!
バイクの駐車場代もおやつ代も二日間の運転のガソリン代も!!
な!ん!で!
昨日から楽しいドライブをしてくれたからそのお礼!!受け取って!!と50000ルピア(≒500円)と他の札を準備してたら「いや、貰えない、いらない!」とそれでも逃げられた。
お金で感謝を伝えるのはどうかと思うが、言葉だけでは感謝が伝えきれないので、流石に受け取ってもらわないと私もスッキリしない。
だってサヌールから空港まで500円はかかるんだよ?そして昨日も長距離、しかも同じ道の往復をお願いしたんだよ??グラブorゴジェックで片道150円くらいの道の往復だから昨日だけでも500円なんだよ??ビーチの駐車場の入場料もご飯代も出してくれたよね??サービス精神だったとしてもガソリン代くらいは貰って??1000円でも少ないんだからね?
流石に私の圧が凄すぎて50,000ルピア(≒500円)だけ受け取ってくれた。
「それ以上はいらない!!」とガチめに言われたのでお金は50,000だけにした。
「アイ コンタクト ユー、ユー コンタクト ミー、アイム ベリベリ ハッピー、イナフ、ノーマネー」
つまり連絡とれるだけで十分幸せだからお金はいらないよ。と。
なんて優しいの。もう感謝してもしきれない。(涙)
私は過去の経験上、このお兄ちゃんがぼったくりの可能性も考えてはいたけど、本当に良い人でお金を拒否されたときのことも一応考えてた。
昨日の夜ホテルにて、日本のものであげられるものないかなぁ、、、あ!私の蒸気でホットアイマスクあげよう。
持ってきていたボールペンで「ありがとう」と書いて準備しておいた。
もしお金だけたくさん奪われて、あっさりさよならスタイルだったらあげないと決めて。
そしたらこのお兄ちゃんは本当に本当に良い人で、お金のためじゃない優しさに私は心を奪われたので蒸気でホットアイマスクをあげた。それだけじゃ私が満足しなかったのでホテルのアメニティのコーヒーと紅茶もあげた。
これだけじゃ感謝を伝えきれない。
そしたらお兄ちゃんの方が申し訳なくなったみたいで「僕が挙げられるのはこれくらいだよ、、もらって」と香水を渡してきた。
私は感謝の気持ちとして、言葉でのお礼だけじゃ伝えきれないからお金とかホットアイマスクとかあげたのであって、お兄ちゃんから物が欲しかったわけではない!!
お兄ちゃんもなかなかの圧で来るので、「日本の政府が、日本に香水は持ち込んじゃダメって禁止してる!」と何とか納得してくれるよう伝えて諦めてくれた。
でもお兄ちゃんは「気をつけて帰ってね!楽しかったよ!アイムハッピー!」とギリギリまで手を振って見送ってくれた。
泣きそうになったので振り返るのは一回にして保安検査に進んだ。
ありがとうお兄ちゃん。
あとからバリの収入を調べたけど、平均月収は2-5万(もちろん職業によって異なる)らしい。1日私のために時間を使って労働できていない≒その日の給料がない、1日バイク長距離運転してるからガソリン代がかかる、ので1000円じゃ全然足りなかったと思われる。
住んでいる国・物価・生活水準が異なるので、例えば、日本の1万円とインドネシアの1万円の価値が異なるのは当たり前だが、私の方がきっと給料はもらっているし、だからこそこうやって旅行もできているから、そんなことも考えると、彼にもっとお金を受け取ってほしかった。決して彼を見下している訳ではないけどうまく言葉にできない。
チェックインも保安検査も済ませてプライオリティパスを使ってラウンジへ。
アルコールはないけど、食べ物の充実具合が半端ない!!
ここはビュッフェですか???ってレベル!!!最高!!!
飛行機が盛大に遅れていたけど、私には無敵のプライオリティパスがあるからラウンジで時間潰し。
私は旅に行くごとにテーマソングを決めて、ひたすらそれを旅中聞きまくる、帰国してその歌を聞いたときに思い出がよみがえる、ってことをやっている。
今回の旅のテーマソングは森山直太朗の『夏の終わり』
ラウンジでおいしくご飯を頂いたが、ふと、バイクのお兄ちゃんを思い出し、こんなに贅沢してごめんなさい、という気持ちになった。
そしてラウンジで夏の終わりを聞きながらお兄ちゃんとの思い出に一人で浸り涙出てきた。
この出会いだけで今回バリに来てよかったなって思えた。
本当にありがとう、お兄ちゃん。
またバリに来たい。また戻ってくる。そう思いました。
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