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「しあわせな猫を増やす」という仕事はじめました

猫グッズのショップを立ち上げることになったのは、わたしが仕事を辞めることになったある日のこと。夫とこれからの生活を話し合っていたら、猫に関する仕事をしてみようと意見が一致したことがはじまりでした。そのときは大きな野望も具体的なビジョンも無かったけど、ただなんとなく共通の熱がある「猫」を仕事にしようと漠然と思っていたのが今となってはとても懐かしいです。
いつかカフェをやりたいなぁ、とか、おばんざい屋さんをやりたいなぁ、とか、得意な料理を仕事にしたいと思うことは何度もあったけど、資格を取ろう!とまで思える行動力はなかったんです。
ただなぜか、猫に関する仕事というのは今まで思いつかなったし、なんだかハードルが高い提案をしてしまったなと一瞬思った反面、夫が考えていることを聞くとぼんやり描いていた理想が現実味を帯びてきた感覚がありました。

動物のいのちを考える

猫と暮らして11年。一緒にいればいるほど命の重みを感じていたからか、自分にとって猫事業は思い切りが必要でした。いまでもやっぱり、命に関わる仕事と思うととっても重い。それでいいんですけどね。そうあるべきなのかも。
動物愛護団体に毎月寄付をしている夫から、これからの仕事と動物の命について語られた時、これまでにないくらいたくさん考えて考えて、やっとショップを立ち上げることができました。ふたりで話し合っているとき真剣にわくわくしていたのを覚えています。
夫と2人でよく行く焼肉屋で起業構想は盛り上がりました。家にいると真剣な話をできないのはうちだけでしょうか。
ホルモン屋でビールを飲みながら、猫にとって、猫が好きな人たちにとって新しいサービスをできないかと何度も話し合い、後半は酔っ払って結局違う話で盛り上がり帰ってくる、の繰り返し。
だから何度も何度もホルモン屋に行きました。
毎日家で会ってるのに、外でビールを飲みながらだとなぜか会話が弾むんですよね。夫婦って不思議なものです。
わたしの目標は「かわいい猫グッズがほしい」、夫の目標は「命を救うことに繋げたい」。ふたりの性格がなんとも分かりやすいスタートでした。
デザイナーである夫に、簡単に意見をぶつけるわたし。現実的に可能な範囲を提案してくる夫。どうせやるならおもいっきり!という性格の女と、人ができる作業レベルと事業が安定した時のことを冷静に考える男のバランスったらおもしろい。夫婦はよくできてますね。言えた立場じゃないですが。

目的は認知を広め寄付額を増やすこと

何度も意見を出し合って、「身近なアイテムで寄付に繋げる」という方向性がなんとなく決まりました。寄付は簡単なようでなかなか行動にうつせないものです。関心はあっても最後のポチっができないんですよね。

でも、その小さな気持ちを集めてわたしたちが寄付を代行すればいいんじゃないか、と考えました。

小さな命と暮らしてる人、暮らしたことがある人にとって、動物の命は家族の命と同等に感じられます。最近になってやっと多頭飼いや殺処分の話が大きく取り上げられるようになったものの、まだまだ猫の殺処分は課題が残っています。

全国に動物愛護団体が存在していて、それぞれの地域で尽力されている方々に少しでも力添えできないかと考え、夫婦でショップを立ち上げました。個人で寄付できるレベルはやはり限界があって、寄付先の団体から定期的に届くレターを見るたび夫婦でもどかしい思いをしていました。
自分たちにできることは限られているけど、その限られた範囲の中で少しでも力を大きくしたい。それが「しあわせな猫を増やす」ということに繋がると思っています。

気楽に、気軽に、支援につなげたい

私たち夫婦はこの仕事を始めると決めた以上、殺処分や多頭飼いの現状を伝えることも大きな役割であると考えています。それは寄付をすることで少しでも多くの命を救うことが目的だから。ただ、寄付に協力いただく人すべてが日本の殺処分や多頭飼いの現状をすべて理解する必要はないと思っています。
深く深く知ることも大切かもしれませんが、動物が好きだから寄付をする、くらいの気楽な支援でいいと思っています。その気持ちひとつで1匹でも多くの猫が救われるのであれば、気楽に、気軽に、でいいんです。その気持ちが動物に向けられることがわたしたちの願いです。

保護された猫が施設で生きていくには、どんなに健康な猫であっても食事や猫砂など最低限必要な経費があります。さらに去勢避妊手術、結膜炎など治療が必要な場合は寄付から捻出して処置しなければなりません。

命を救うにはお金が必要だという現実が、少しでも多くの人に知ってもらえるきっかけになればいいと思います。

命を考えるきっかけに

誰もが同じ考えや感覚であるはずはなく、命の重さや目線は違うはずです。人の数だけ思いや考えがあると思っています。
ただ、動物と暮らしたことがない人も、これからいつか暮らそうと考えてる人も、私たちの活動で世の中で起こっている殺処分の現状や団体の方々の活動などを知ってもらい、1匹でも多くの命を救うきっかけになればいいなと思います。
私自身も、猫と暮らすようになって初めて知った出来事や、自分自身の気持ちの変化があり、この仕事をすることを決めました。
この活動に賛同してくれる人が1日に1人でもいてくれれば幸いです。
私たちの活動が殺処分ゼロへ一歩でも近づくきっかけになりますように。

▼ネットショップ

猫を飼い始めた人や飼っている人向けに役立つ猫グッズの情報や猫の飼い方のノウハウをお伝えする「NECOA(ネコア)」サイトも運営していますので、ぜひ見てみてくださいね!

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