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ここんとこ日記 5月

5月末。
ようやく毎日分厚いものを着なくても出かけられるようになって数週間経った。



気持ちよく晴れた日も、雨が突然降った夕方も、翌日の湿った曇りの日も体に合っていて、心地良いと感じる。

"Ist der Mai kühl und nass, füllt’s dem Bauern Scheun’ und Fass."
「5月が涼しくて雨が多ければ、農家の納屋や樽はいっぱいになる。」
ドイツのことわざ。


今月はよく勉強した。
週末に一区切りついたので、気の向いたことだけしてのんびり過ごした。
読書も進んで、「小説 智恵子抄」(佐藤春夫)を読み終えた。

先月読んでいたニーチェの「悲劇の誕生」は暫しお休み中。
代わりに「ギリシア・ローマ神話 付インド・北欧神話」(ブルフィンチ・野上弥生子訳)を少しずつ再読中。

日曜日の散歩道


青くさき新緑の毒素は世に満てり
生命の過剰
形を備へざる勢力
あかつき
鶏の触神をそそりて
世にも不思議なる
かの鶏鳴を吐かしむる力
ありとある媚薬
ありとある香料も
いまだ此の力の避けがたきに及ばず


・・・
「新緑の毒素」高村光太郎


「小説 智恵子抄」を読んでから、教科書以来に高村光太郎の詩を改めて読んでみた。…詩は何だか、訪れてみた、と表した方がしっくり来るかな?


どの詩も吸引力がすごかった。
彼の彫刻作品はまだ一度も見たことがないけど、彼の詩は、ロダンの彫刻作品を目の当たりにした時のような、何度見ても見足りず、それでも惹きつけられるフレッシュさ。また読む度に変わると思うが、今回はそんなことを感じた。


ドイツの初夏は日差しが強く、ダイレクトでとても眩しい。全ての物体に反射して、多少汚れた街も綺麗に映る。カラッと晴れてそよ風が吹くとサッパリとして気持ちいい。
だからか雨が少ないととても乾燥するので、みんな自然と水の近くへ行きたくなるのかな、と思った。

・・・

友達からの手紙。最近飼い始めたにゃんこの写真も送ってくれた。

離れた場所に住む友達からの手紙。
子供の頃から手紙のやりとりが大好きで、今でも大切な人にはポストカードや手紙を送ったりしている。
この手紙を受け取った日は、今日ほんとに何もうまくいかないなー。。。という日だったけど、この思いがけない封筒を見て自然とニコニコしていた。







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