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ふらり旅

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ふらりと旅した時の一瞬を、切り取って綴っています。
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2018年5月の記事一覧

ふらり旅#3-4(山口)

5月1日 熱烈な太陽の日差しが、その日も朝から降り注いでいた。 青い海を背景にして、新緑美しい木々が生い茂り、その中を赤い鳥居がいくつも列なり続いている。 ずっと行ってみたいと望んだ「元乃隅稲成神社」は遠くで見る分には美しかった。 離れた場所にぽつんと一つだけ置かれている大きな鳥居は、上に賽銭箱がついており、そこにお金を投げ入れることができたらご利益があるとか、ないとか。 GWで集まった家族連れが投げるお賽銭が、箱の中に吸い込まれるたびに周りから歓声が上がっていた。 そ

ふらり旅#3-3(広島)

続4月30日 快晴の広島は、太陽が夏の熱を持って照らす。 本日の宿へ移動するため、広島駅から白島を目指す。 ほどなくして、和風建築でありながら可愛さを残す、ゲストハウス碌にたどり着いた。 住み込みのスタッフも多く、一人で切盛りされていた京都のゲストハウスとは打って変わった空間に異なる居心地の良さを覚えた。 縁あって、ここ数年で何度か広島を訪れるようになった。 宮島へは3回ほど足を運んだが、なぜか毎回干潮で、あの海に浸かった朱色の鳥居を見ることがなかなかできない。 (干潮満

ふらり旅#3-2(京都-広島)

4月30日 目が醒めるとそこは真っ暗で、外の明るさを感じなかった。 隣から聞こえてくるかすかなイビキに「ああ、 家じゃないんだった」と手探りでメガネを探す。 京都でよくお世話になる「IMAYA Hostel」は布団の寝心地も、洗面所の綺麗さも最高で、中でもオーナーが入れる珈琲の美味しさが人を惹きつける。 リビングスペースはカフェと併設されているので、朝も夜も近所の常連さんが、代わる代わる顔を出す。 ゲストハウスの常連になれば、ご近所さんとも知り合いになれるわけだ。 「よお眠

ふらり旅#3-1(京都)

4月28日 急に目が覚めた。 カーテンの向こうで、登り始めた朝日が輝いているのが布団の中に居てもぼんやりと確認できた。 日中は夏のような日差しに初夏を感じるが、やはり朝方はまだ寒いようで、首に巻いたストールとカーデガンの隙間から、冷たい空気が肌に触れた。 前日に慌てて詰め込んだバッグを連れて、私は旅にでた。 地元の小さな駅からでもキャリーバッグをひいて電車に乗る人が目につく。 世はゴールデンウィークの初日だった。 太陽が熱烈な視線を送る中、京都にて2つのお寺をみて回った。