絵本の力
地元に帰省するときに、飛行機の中で読んだ「絵本の力」という本が印象に残っている。
共著である柳田邦男さんは、次男を自死で亡くなされているらしい。
身近な人の死を受け止めるにあたり、絵本が有用であったという点が大変興味深かった。
図書館をウロウロしていると、確かに、児童書コーナーには大人にも向けたような絵本が多数あることに気付いた。
この中から2冊を備忘録として書いておきたい。
らくがきフルート/D・ピンクウォーター
何でも持っているお金持ちの子の話。
谷川俊太郎さんの訳した絵本らしい。
「ケヴィン・スプーンは すてきなくらし すてきなりょうしん
ケヴィン・スプーンは うんのいいこ
かあさんもとおさんもそういっている
じぶんじしんだって そうおもう」
けれども、
「どんなにたくさんものを持っていても、ほんとにこれだというのは、やっぱり人間は自分で探すより仕方ないし、これだというものをもっている子は、ものがなくても悠々としている」
そんなことを教えてくれる作品です。
登場人物の2人のやりとりや対比がとてもコミカルでユーモアがあって、読んでいて楽しかったです🥰
1000の風1000のチェロ/伊勢英子
神戸の震災で様々なものを失った人たちが、チェロを通じて出会い、音を奏でることで日々を紡いでいくお話。
筆者は神戸の住民でもなく被災者でもないのだけど、震災直後にいても立ってもいられない気持ちで震災で壊れた街を歩き、5年を経てこの作品を作ったらしい。
私自身も、自分を励ます意味で仕事の傍ら書道を続けているので、共感するところが多かった。
敢えて一部抜粋はしないでおきます。
文章も絵も本当に美しくて、ひとつの映画を観たような良さでした。
寝る前にさっと読めるものばかりなので、また他の絵本も探してきて借りてみようと思います🥰
おしまい📕
読んでいただきありがとうございました🫶
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