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【短編小説】火のないところに

「書き終わるまで絶対にここから出しませんから」
 いつになく強い口調で、田中が吐き捨てた。確かに最近の私の仕事ぶりは褒められたものではない。締め切りを破り、打ち合わせをバックレ、携帯を解約して、玄関のドアベルの配線を切った。原稿は一枚も書いていない。

 仕事をしたくないからと、このような強硬手段に出たわけではない。私とてできることなら仕事などさっさと終わらせて、心穏やかに余暇を過ごしたいと思っている。しかし書かなかった。書けないのではなく、書かなかったのだ。

 無理矢理に筆を執ることはできる。原稿用紙の空白を、何らかの文字を羅列して埋めてしまうことはできる。しかし原稿に向かうという心構えのない状態で書いた文章が、翌日の私に採用されることは殆どない。体感8割から9割の文章を書き直すことになる。それを経験として知っている。

 気持ちが伴っていなければいいものは書けず、いいものが書けないなぁと悩む時間も、またその時に生み出された無残な羅列も価値を持つことはない。要は徒労に終わることがわかっているから書きたくないのだ。

 これを端的に田中に伝えた。書こうと思えば書ける。だが書かない。すると田中は一旦席を外し、戻ってくるなり私を拉致した。長い文筆家業によって衰えた私の体では、意味のある抵抗などできなかった。

 連れて来られたのは都内でも随一の高級ホテルだった。その最上階のシークレットルームに私を放り込み、オートロックの扉が閉まるなり、冒頭の台詞である。強制カンヅメ宣言だ。

 田中の説明によるとこの部屋は、政府の要人や財界の主がお忍びで利用するために誂えられたそうで、調度品はもちろん、リネンやシャンプー、カミソリなどのアメニティに至るまで、全てが最高級品なのだそうだ。

 万が一家具に傷を付けたり、この部屋の存在を口外すれば、私の印税が数年分消し飛んでも足りないと田中は言った。怖くなった私は、ならば部屋を替えてくれとお願いしたのだが、それはできないと一蹴されてしまった。なんでも、とあるコネクションを通じて、無理を言って部屋を確保してもらったのだそうだ。先方の面目を潰すようなことがあれば、首が飛ぶどころでは済まないらしい。

 ソファーに深く体を預け、ローテーブルに足を投げ出していた私は、心底震えながら毛足の長い絨毯に体育座りをするしかなかった。

 田中はカメラをいくつかセットして録画ボタンを押し、作業用ノートパソコンを机に設置して「原稿楽しみにしています」と告げて出ていった。その手にはカメラから伸びる長いコードが握られている。田中が開けた鍵が再び閉まる音はいやに重く、3度も響いた。外界との接続を丹念に絶ち切られたような気がした。

 私は、私を監視するという役割を与えられた複数台のビデオカメラと共に、無駄に豪華な部屋に取り残された。煙草に火を点けて、肺に煙を入れる。そういえば入室時に、喫煙可ルーム特有の煙草の香りがしなかったなと思いだす。目を泳がすと、人を殴り殺すのによく使われるガラスの灰皿が置いてあることに気付いた。その中にはマッチまで用意されている。これがあるならば禁煙ということもないだろう。空調にはよっぽど金がかかっているようで、吐き出した煙は中空に留まることなくどこかへ散っていった。部屋に入ったとき、薄っすらと香る芳醇なムスクが歓迎してくれたことを思いだす。つまり煙草対策はばっちりのようだ。火の始末にさえ気を付ければ、特に問題はないだろう。仮に後にクリーニング代など請求されたとて、田中に丸投げすればいい。奴が私をこんな場所に閉じ込めたのだ。この場所で起こることの全ての責任は田中にある。筈だ。

 溜息交じりの紫煙を吐きながら、嵌め殺しの窓の淵に立つ。景色がいい。少なくともこの窓の側には、このホテルよりも高い建物がない。眼前に広がる夜と、眼下に散った光が非日常を演出してくれる。気分が変われば少しはまともなものが書けるだろうか。私だって、書けるなら書きたいのだ。書ききったその後にしか自由はないのだから。
 

 田中が出ていってから、早半日が経とうとしている。原稿は一行も進んでいない。まずカメラがよくない。常に見られていると思うと、おもむろに股間を掻くこともできない。生物として一番リラックスできる姿――パンイチにもなれないではないか。私はのびのびとした心身でしか創作ができないのだ。肌に触れるシャツは拘束具に等しい。確実に、私の自由な創造性を阻んでいる。

 それにあの鍵はなんだ。3つもあった。気になって見に行くと、鍵穴が内側を向いていた。外に出るには、部屋の中から鍵を挿さなければならないのだ。しかし田中に連れられてこの部屋に入る際にも、田中は鍵を使っていた気がする。出るにも入るにも鍵が必要で、しかもオートロックだなんて、防犯意識が高いと言えばそうなのかもしれないが……そこまでする必要があるのだろうか。因みに私は当然鍵を預かっていない。つまり出られない。

 そもそもこんな高級な色々にまみれて執筆に集中できる筈がないのだ。煙草の種火を落として絨毯を焦がしたり、革のソファーに飲み物をこぼしたり、あまりにも書けない私が苛々して灰皿を投げてしまったらと思うと、とても集中などできない。であるならば、私は一刻も早くこのシークレットルームを抜け出し、我が城へ帰るべきである。どこにいても書けないのなら、心休まるところにいたいではないか。

 しかし前述の通り鍵はない。嵌め殺しの窓は押しても引いてもウンともいわなかった。そもそも地上何百メートルの窓が開いたとて、スパイ映画よろしくロープで屋上に……などできる筈がないのだ。それでも足場次第ではなんとかなるかもと試しにガラスを小突いてみたが、コンクリートを殴ったような低い音が鳴っただけだった。まるで防弾ガラスだ。自力での脱出はできそうもない。

 携帯電話は何故か圏外で使えず、PCはインターネット接続用の端子がなく、無線接続の機能も搭載されていなかった。備え付けの電話でフロントを呼び出してみたが、この部屋からの要求は全て断るように言付かっているらしく、とても丁寧に詫びられた。あまりの平身低頭ぶりに恐縮して、受話器を降ろすしかなかった。誰かに助けを求めることはできないようだ。田中め。それがお前のやりかたか。

 手持ちのアイテムはそう多くない。たっぷりと用意された各種飲料、山と積まれたコンビニ弁当、連れて来られる際に掛けさせられた伊達メガネ、自宅の鍵、煙草、ライター、各種アメニティ。これでできることとは……。
 

 30分後、ベッドの上に作家が倒れていた。ただ寝ているには不自然な角度で、片手がベッドから投げ出されている。口からは泡を吹き、白目を剥いている様子がカメラに映っていた。作家は一切の身動ぎをしないが、心なしか瞼が痙攣している。

 それから5分。口元の泡が消えてしまってからさらに5分、作家は動かなかった。そしておもむろに起き上がり、舌打ちと共に「ダメか」と呟いた。
 
 緊急事態である。画面越しに監視しているであろう田中に、何事かと思わせれば飛び込んでくるだろうという魂胆だ。田中とて常に画面を睨んでいるわけではあるまい。多少の工作は、手早く行えばバレないと踏んだ。バレたらバレたで、そんな子供じみたことに手を染めてまで外に出たいのかと同情してくれる可能性がある。いや、鬼編集田中には同情心など期待できないかもしれないが、やってみる価値はあると思った。

  とりあえず、シャンプーを口に含んでみた。とても苦く、舌に纏わりつく粘っこさと、高級品の独特な香料が不快さを増していて、込み上げてくるものがあった。田中に見つけてもらうことを考えると、少なくとも10分はこれを口に入れたまま耐えなければならないが、嘔吐かない自信を持てず却下した。次に洗顔フォームを試してみると、シャンプーよりは幾分マシだった。口の中でかき回すと程よい泡立ちもあり、これを採用した。しかし田中は反応しなかった。もしかしたら10分程度では、画面の中の異常事態に気付けなかったのかもしれない。しかしそれ以上は耐えられなかった。シャンプーよりはマシというだけで、苦いことは苦い。泡も消えてしまった。失敗だ。

 次は30分程度を目指してみよう。手に取ったのは弁当だった。田中が大量に置いていったコンビニ弁当だ。それをできるだけ自然な動作で山から3つ取り、トイレに駆け込んだ。さすがにトイレは監視されていない。それに高級なトイレには鏡と洗面台が備え付けられている。工作するにはもってこいの場所だった。

 弁当のラップを剥がし、ハンバーグにかかったデミグラスソースからマッシュルームを取り除く。そこに、付属のケチャップを少しずつ混ぜ込んで、色味を調整した。手で掬ってみると、まぁまぁの出来である。遠目には血に見えるだろう。それを口に含み、こぼす。ソースは下唇から垂れ、顎を汚し、シャツに染みた。これはいい感じなのではないかと自分を鏡に映してみると、まるで下手くそなハロウィンの仮装だった。鏡の中の自分があまりにも哀れで、無性に悲しくなった。気に入っていたシャツも汚してしまった。食べ物を粗末に扱ってしまった。何をやっているのだろう。ただの変人ではないか。私はこんなことがやりたくて作家になったわけではない。そうだ、私は作家なのだ。書かなくてはならない。そのためにはやはり、一刻も早くここから出なければならない。

 なんとか気を持ち直して、ベッドに横になる。設定は、急な心疾患か何かで吐血して倒れ込んだ、というところだろうか。まさか仰向けに倒れるわけにはいかなかったので、うつ伏せだ。高級なシーツを汚してしまったし、シャツをダメにしてまで拘ったリアルな吐血の殆どは見えなくなったが仕方がない。行き当たりばったりだが、推理小説の中で探偵を騙そうというのではないのだ。『口から血を流して倒れ込んでいる人間』にさえ見えればそれでいい。あとは田中が見つけて駆け込んでくるまでじっと動かなければよいのだ。呼吸を小さく、最小限に――眼球を動かさず、静かに、静かに――――。
 

 寝てしまった。ベッドからずり落ちて目が覚めた。今は何時だ? どれくらい寝ていた? 田中は私を見たのか? 口元のソースがしっかり乾いてカピカピになっている。夜は明けていない。併せて、目覚めた時の頭の重さを考慮すると、長くとも3時間くらいだろうか。全く私というやつは。眠ってしまった私は、とても死体には見えなかった筈だ。鼾をかき、寝返りをうち、涎を垂らしているのでは話にならない。口の周りを汚すほど無邪気に弁当をかき込んで、満足して眠ったお腹いっぱいの人にしか見えなかっただろう。不覚。
 
 しかしどうすればよいのだ。未だに大人しく原稿に向かう気にはなれない。私が何らかの画策をしていることは、田中にはもうバレているかもしれない。ならばリアリティか? リアリティというよりは、むしろ本物の、リアルな緊急事態ならば田中とて静観しているわけにはいくまい。
 
 洗面所にあったT字カミソリを、そっと手首に当ててみる。本物の緊急事態の演出として考えたのは、首吊りだった。しかし、準備が面倒なこと、下手をしたら本当に死んでしまいかねないことを理由に却下した。次に思い付いたのがこれだ。リストカットと呼ばれる自傷行為だ。これならば、深く的確な血管を傷つけなければまず死ぬことはないし、本当に怪我をしたとなればいくら田中とて黙ってはいられないだろう。しかし生まれてこの方自傷も他傷も経験がない私は、刃物を手首に当てているという光景に竦んでしまい、刃を引くことができずにいる。そもそも近年のT字カミソリは安全性が高く、多少横に引いたくらいでは僅かな傷にしかならないのではないか。いくらリアルな傷と言っても、鋭利な紙で指を切った程度の傷で田中が動くとは思えないし、何より自分で自分を傷つけるなど怖すぎる。クソ、どうしたらいい。
 
 ここで私は重要なことに気付く。この部屋を出るために必要な鍵は、田中だけが持っているのではない。マスターキーはホテルが保管している筈だ。私を解放してくれる救世主とは、田中ではなくホテルの支配人だったのではないか? しかし支配人にも田中の手は伸びている。交渉の余地はないだろう。強硬手段をとるしかない。
 
 私は5本の煙草に火を点け、天井にある装置に近付けてみた。煙感知器を作動させようとしているのだ。装置が作動すれば、ホテル側は動かざるをえない。一斉避難という事態になれば他の宿泊客に迷惑がかかるかもしれないが、煙だけなら過失で済まされる筈だ。私は煙草を吸っていただけだと主張すればいい。吸い殻を調べられても5本同時に火を点けたところまではわかるまい。逐一を録画している田中の出方が気になるが、田中とて担当作家に刑事罰を受けさせたくはない筈だ。賠償問題にまで発展してしまえば、私を軟禁した田中の責任も問われることになる。奴は黙っているしかないのだ。完璧なプランではないか!
 
 しかしさすが最上級の部屋。天井が高い。椅子に登って目一杯体を伸ばしても、天井まではまだ距離がある。それにとびきりの空調設備が備わった部屋では、煙草をいくら燻したところで煙が散ってしまう。しかし他に燃やせるものなど――あった。
 シーツだ。他の家具や絨毯は、傷はおろか汚れさえあってはならない。弁償額が恐ろしすぎて燃やすどころの話ではない。しかしシーツなら、どうせソースで汚してしまったのだし、高級品と言えどシーツ代を払えないということはないだろう。幸い熱に強そうなガラスの灰皿もある。しおらしく寝煙草をしてしまいました、とでも言えば言い訳も立つ。よし、やるぞ。
 
 ガラスの灰皿に、ベッドから剥ぎ取って丸めたシーツを乗せる。ほんの端っこをライターで炙ってみると、しばらくかかってから少し焦げた。燃えにくい素材を使っているのか、ライターだけでは火力が足りないかもしれない。一度シーツをどかし、除けておいたマッチを灰皿の底に並べる。マッチだけではすぐに燃え尽きてしまうので、トイレットペーパーを持ってきて、可能な限り敷き詰めた。ここで簡単にトイレットペーパーに火を点けてはならない。あまりにも軽い素材は火を点けると散り散りになり、熱によって飛ばされた火種が手近なものを焦がすのだ。万が一絨毯を焦がしでもしたら、弁償額はシーツの比ではないだろう。幼少期に火遊びをしてしこたま怒られた経験が役に立った。作家とはこうでなくては。人生をいかに役立てるか、どれだけの引き出しを持てるか、またその引き出しをいくつ開けられるかは、作家力に直結している。そう考えれば、私にも才能というものがあったのかもしれない。

 思わず笑みが零れる。よし、やるぞ、これが上手くいけば支配人がすっ飛んでくる筈だ。そうすれば私はこの高級な監獄から抜け出せるし、家に帰って小説のことだけを考える生活に戻れる。そして田中に一泡吹かせてやれるのだ。よし、よし。やるぞ。やってやる。
 
 トイレットペーパーの上に丸めたシーツを置き直し、残しておいた1本のマッチを擦る。リンの発火する香ばしくどこか懐かしい匂いを感じながら、灰皿の中に投げ込んだ。煙感知器に少しでも近づけるよう、灰皿を両手に抱え、燃えるのを待つ。

 さながら放火犯だ。得も言われぬ興奮と緊張がある。背徳感と高揚が鬩ぎ合い、脳をアドレナリンが満たしていく。実際に頭蓋骨の中で波が起きているような、ぐらぐらと揺れる――揺らされる感覚。泥酔に似た前後不覚――――立っていられない。

 投げ込んだマッチはトイレットペーパーを瞬時に燃やし、火は底に仕掛けたマッチを点火していく。マッチはまだ燃えていないペーパーを燃やし、拡大した火はやがて、シーツに取り付いた。
 
 燃える燃える。
 私の火が燃える。
 白いシーツが立ち昇る。
 煙となって、
 炎となって、
 立ち昇る。
 
 灰皿を掲げ、天井に近付ける。煙感知器は作動するだろうか。煙の量は十分に見える。大丈夫これだけ燃えていれば――――燃えて、いれば?
 
 
 熱感知器が作動した。水が噴き出し、あらゆる高級に降り注ぐ。
「うわー! うわー!」
 燃えるシーツは直撃を避けたのか、未だに燃えている。
「うわー! やめろ! 水! 止まれ!」
 足がもつれ、灰皿ごとひっくり返った。シーツは燃えたまま、絨毯に着地した。
「やめてくれ! 止まってくれ! 水はダメだ! 価値が流される!」
 毛足の長い絨毯、革張りのソファー、アンティーク家具、よくわからない絵画。
「あー! あー!」
 大きなテレビ、重そうなシャンデリア、よく弾むマットレス、田中のカメラ。
「あー……あぁ……」
 満遍く降り注いだ水が、高級だった調度品を濡れた粗大ごみに変換し終わり、やっと止まった。火はとうに消えていた。
「あぁ…………」
 
 人間が『鳴く』としたらこうなるのだろうか。嘆きにもなれず、言葉にもならず、呻きにも、慟哭にもならない声は、まさに鳴き声としか言いようがなかった。
 そこに田中が戻ってくる。
 
「先生! 全て片付きまー―何が……あったんですか」
 駆け込んできた田中は、水たまりのような絨毯に座り込む作家を発見する。作家は時間をかけて正気を取り戻し、時間をかけて経緯を説明した。
「先生……まぁ、無事でなによりです」
 田中は作家が落ち着くのを待ってから説明した。

 この部屋は各界の重鎮が命を狙われた際に籠城するための部屋だ。周りに建物がないのは狙撃を防ぐためだし、防弾の窓ガラスが嵌め殺しなのは予期せぬ侵入を防ぐため。ドアも壁も鍵も、あらゆるものが防犯に特化しており、侵入するのも脱出するのも事実上不可能なのだそうだ。盗聴対策も万全で、ネットワークを遮断しているので盗撮やデータ関連での悪さもできない。安全性を担保するために情報は伏せられており、具体的な説明ができなかった。
 それでも万が一のことが起こった場合に備え、証拠の確保と犯人への抑止力のために、田中が個人的にカメラを設置した。ということらしい。
 
「でも、なんで私がこんな部屋に……?」
「先生、前作で某裏社会の組織を盛大に扱き下ろしたじゃないですか」
「え、でもあれはちょっとお名前をもじって拝借しただけで、架空の……」
「先方はそうは思わなかったみたいですね。かなり確実な筋から、先生の殺害計画が進行してるって連絡をもらったんです」
「殺……私殺されるの……?」
「ええ、殺されそうでした。でも、なんか別の件でしょっ引いといたからもう安全って言ってましたよ」
「安全ならよかったけど、え、誰がそんなこと言ってたの」
「この部屋を手配してくださった方です。詳しくは言えませんが、国家権力のトップですね。先生のファンだそうですよ」
「……」
「因みにこのホテルの支配人もファンなんだそうです。あとでサイン本持っていってあげましょうね」
「……」
「それにしても、派手にやりましたねぇ。これから先数年の印税は、ここの補償にあてることになりそうです。先生、頑張ってくださいね」
 
 
 私は久しぶりに、心から書きたいと思った。


この作品は、ランダムに選出された3つの単語からイメージを膨らませたものです。

【録画】【変人】【伊達メガネ】
ランダム単語ガチャ

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