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告白

湊かなえさんの作品
「告白」
を読み終えた。

愛娘を校内で亡くした女性教師が事件の真相を告白するところから始まり、語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々に変わり、事件の全容が明らかにされていく、といった内容だ。

この本を読んでいる最中、私の心の中に
「憎い」
「可哀想」
「嫌悪」
「愚か」
「馬鹿馬鹿しい」
など、負の感情たちが積もっていった。
正直、"最後はスッキリと終わってくれ"
と思いながら読んでいた。

そう思いながら最後のシーンを読んだ時、
ある2つの感情が同時に私を襲った。
「爽快感」と「絶望」だ。

今までの負の感情を全て消し飛ばすような「爽快感」と、ある人物の気持ちを想像したときの「絶望」。

真逆とも言えそうな2つの感情が一度に押し寄せることなど今までなかったため、ある種の恍惚感すら覚えた。

ドラマや映画は見たことがあったが、なぜ原作に触れてこなかったのか、と昔の自分に少し疑問を抱く。
とはいえまだ私は年若いため、今よりさらに若いあの頃に読んでいてもこんな感情は味わえていなかったかもしれない。

今後も気になる作品を読んでいこうと思う。

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