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似ているようで違う!弓道とアーチェリー

こんにちは、日和のちなつです!

私は弓道を習っているのですが、自己紹介でそれを言うと「弓道とアーチェリーってなにが違うの?」とよく聞かれます。

弓を引いて矢を的にあてるということは同じですが、実は大きな違いがいくつもあります。

今回はその弓道とアーチェリーの違いについて書いていこうと思います!

☆競技の違い☆

弓道は、中(あた)ったか中らなかったかで判定し、中りの本数の多さを競います。

一方アーチェリーは、いかに的の中心に中るかを点数制で競います。

この違いは道具の性能の差から生まれてくるものです。

☆道具☆

弓道では和弓、つまり日本伝統の弓を使います。これは上下が対象になっていない独特の形をしています。また、スコープなどはついておらず、長い期間練習しないと的に中てることは難しいです。さらに、矢を弓の右側につがえるため、初心者の放つ矢は大抵右側に大きく逸れてしまいます。

アーチェリーでは洋弓を使用します。スコープや、振動を吸収する部品などが付いており、初心者でも簡単に的に当てることができると言われています。また、矢は弓の真ん中の窪みにつがえるため、初心者でも真っ直ぐに矢を放つことができます。

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☆得点☆

弓道は基本的に1立ちで4本引きますが、その4本が全部中ることを「皆中」と呼びます。大会等で皆中がでると会場中の人が拍手をします。(皆中以外では拍手禁止)つまり、4本連続で中てることすら難しいということ。

アーチェリーは点数制を採用しており、的の真ん中で10点、その外側へ9、8、7…と下がって行きます。一番外側が1点、的から外れれば0点です。

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☆型☆

大きな違いは引き幅です。

弓道は左手で弓を握り、弦と矢をおさえた右手を耳の後ろまで引きます。

一方アーチェリーは顎までしか引きません。

また、弓道は型の習得が難しく、初心者は最低でも約半年ほどは的前に立って引くことができません。正しく引かないと弦が顔や腕を払って怪我をする可能性があるからです。そのため、弓道では中るかどうかだけでなく、型の美しさを追求します。

アーチェリーは初心者でも的前に立って引くことができ、的に中てることも簡単です。しかしいかに的の中心に近づけるかが大切であり、上手な人とそうでない人の間には命中精度に大きな差があります。

☆目的☆

弓道は精神鍛錬を伴う日本伝統の武道の一つであり、アーチェリーは命中精度だけを追い求めるスポーツです。

弓道の弓は昔から形が変わっておらず、いかにそれを引く人間が技術を極めるかが求められます。

アーチェリーは道具の性能が高いため、的に中るのは当たり前。いかに練習を積んで命中精度を上げるかが鍵になってきます。

弓道とアーチェリーは似ているようで実際は大きく違うことをわかっていただけたでしょうか。

「弓を引いて矢を的に中てる」という根本的な部分以外は全くの別物です!

これを読んで弓道やアーチェリーに興味を持ってくださったかたは、ぜひお近くのスポーツセンターや弓道場を覗いてみてください!

張り詰めた空気の中で弓を引いている姿はとても美しく、思わず見入ってしまう魅力を持っています。

初心者、未経験者向けの体験教室を開いているところもあるので、ぜひ調べてみてください!

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