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拝啓、十代の君へ───

元気でいますか?
自分を大切に出来ていますか?
泣いていませんか?

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覚えていますか?
母の温もり、父の背中を。
守られていたあの時間を。

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寒くないですか?
貴女に味方はいますか?

今、幸せですか?

ルルルルルルルル。
「本日も新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございます」とアナウンス。
何度も聞いてきた。
自由席、特等席の窓側。
溢れるものを抑えきれず、上手く風景が見えないや。



終わりのような始まりの朝。
孤独と戦い、空の青さを知った十八の春。

友の優しさに甘え過ぎた夏も
流れゆくネオンの中出逢うあの人との秋も、
困難を駆け巡り白い息を吐いた冬もあったでしょう。

此処来て早十年。
今も月を追いかけ、寂しい夜は慣れません。

貴女が考える未来の私は暗闇です。
それでも生きてみます、私なりに。

/

P.S.ただいまと言える幸せを忘れずに。

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