tama

安寧を求めて生きていたら、随分と擬態が上手になりました。 万年刺繍研究員。 死ぬまでに…

tama

安寧を求めて生きていたら、随分と擬態が上手になりました。 万年刺繍研究員。 死ぬまでにたくさんの作品を残して生きたい。 好きなこと/もの 刺繍・イラスト・グラフィックデザイン・映画・本・きのことか筍などの山の幸 じぶんの家(実家含む)・神社仏閣

ストア

  • 商品の画像

    それは、大いなる愛の告白なのよ

    人の想いなんて、蝋燭の灯にように簡単に吹き消せる。 自宅のベランダで夜風に当たりながらビールを嗜んでいると、恋人からの破局申請。 -”似た者同士って案外うまくいかないもんだね(笑)” 随分とふざけた雰囲気で送られてきたメッセージを読み終えて、ビールを一口流し込んだ。 確かにあったはずの愛が、喉を通るビールと一緒に体の内側へさらさらと流れ落ちていく。 「いやなところがあるなら、」 言ってくれてもいいじゃない。 自嘲気味に吐いたつもりの独り言が震えた。 気弱な声を自ら認めた刹那、とんでもなくやるせない気持ちが一気に押し寄せる。 みるみるうちに涙が嵩を増して、これ以上は溜められないとぼたぼたと音を立てて零れ落ちていく。 それからは、40分ほど泣いては止むを繰り返した。 からからから。 はっとした。隣人がベランダの引き戸を開いたのだろう。 続けて、はあ~という男性のため息とぺたぺたと鳴るサンダルの音。 彼もまた、やさしい春の夜風にあやかりに来たのだろう。 (すごいタイミング・・・。) こんなにわがままに泣きたい夜はないが、それを邪魔されても案外イラついたりはしなかった。 彼の出現が泣き止むきっかけとなり、安心すらしている。そうよ、もう泣かなくていいのよ。 「これが春の夜風か。」 (!?) 隣のベランダから突如聞こえてきた男性の低い声に思わず肩が跳ねた。 少し掠れているが落ち着いていてとろみのあるやさしい声。 いい年した成人男性が発した独り言は、この上なく詩的で、冷たい東京の風とは不釣り合いだ。 そのアンバランスさが、無性に可笑しい。 「いいですよねえ、春の風って。」 ちょっとしたいたずら心で、隣人に向けてリプライを飛ばしてみた。しばしの沈黙。 (慌ててるかな?そりゃそうか。) 「大丈夫です、わたしも独り言ですから。」 恋人に振られた挙句、空虚に話しかけることなど造作もなくなっている自分がなんだか可笑しくなって、 親しい友人と話すときのように笑い声をあげてしまった。 相変わらず返事もないし、もう部屋に戻ろう。 「いやあ、今晩は月がきれいだなあ。」 情けない声だと一瞬思った。しかしそんなことはどうでもいい。だって、だってその言い回しは―― =========================== ● 制作したきっかけ ● 春の気候が強まり、深夜の夜空観察も叶うようになって参りました。 日中の喧騒を鎮静してくれる闇夜に、自らの失態や暗い気持ちを包み、そして許してくれる母性のようなものを感じました。 そんなやさしく自立した女性を対象としたアクセサリーを作ろうと思い制作に至りました。 ● 作品詳細 ● 華やかすぎず、地味すぎないをゴールにデザインしました。 まずは、全体的にトーンが抑えられるように紺色とゴールドの使用比率を細かく調整。 華奢なゴールドチェーンと長めの9ピンでゆるやかな動きを出し、女性特有のしなやかさを表現しました。 ビーズ刺繍のセンターに配置されたダークカラーのビジューが、シックな大人っぽさを醸し出します。 そこに小ぶりな淡水パールを足すことで、ほどよい甘さがプラスされました。 とことんフェミニンな雰囲気を追及し、且つ強さを表現した働く女性の為のアクセサリーです。 ● おすすめのコーディネート ● 少しユニークなデザインで形成されている為、フォーマルなビジネスシーンよりもカジュアルなシーンでの使用がおすすめです。 しかし、ゴールドチェーンやビジューなどの煌めくパーツも多く使用している為、 ドレスアップする会食などでも自然に馴染んでくれることでしょう。 ぜひ合わせて頂きたいお洋服のお色は、黒やネイビー、ゴールドといった同系色です。 シンプルなワントーンコーデはもちろんのこと、色のカテゴリーが比較的似ているようなレオパードやゼブラといった柄物と合わせて頂くと、パンチの効いたハンサムなコーディネートに仕上がります。 ・落ち込んだ気持ちを打ち消したい! ・気合を入れたい! ・デートのお相手に印象を強く残したい! などといった、勝負の灯をつけたい1日にぜひお使いください*
    3,800円
    細田堂
  • 商品の画像

    大いなる愛の告白であるとも知らずに

    その日は、月明かりが唯一の灯のような夜だった。 人が寝静まる23時。時間を顧みず淹れた珈琲を片手に、自宅のベランダを出た。 ベランダの引き戸をすぅと開けると、まだ少し冷たさが残る風がさらりと僕の頬を掠めた。 「これが春の夜風か。」 東京に上京してから15年弱。 1人暮らしが長いと独り言が日常化すると言われているが、言うまでもなく僕もそういうタイプだ。 3年前に僕の年齢にしては少し早い役職に就いてしまったおかげで、 気軽に冗談を言い合える同期や後輩たちとの距離が物理的にも精神的にも徐々に離れて行ってしまっている気がする。 人とのコミュニケーション不足が、この癖に拍車をかけているのだろう。 -春の夜風て・・・。 今だって、ナチュラルに臭いセリフが出たことに戦慄を覚えているのだ。 でもまあ、ここはマンションの上層階だし夜も遅いし、聞いてる人なんていないだろう。 こういう時に便利なタワーマンションって最k---- 「いいですよねえ、春の風って。」 本当に口から心臓が飛び出そうだった。 凛とした、少しため息交じりの女性の声が、左隣のベランダから聞こえた。 思いもよらないことが起こると、人の挙動と思考は本当に止まるのだと実感した。 止まっていても仕方ない思考が少しずつ解凍されていく。 確かに夜は深いが、これから自由時間を楽しむ大人たちは少なくない筈だ。 どうして両隣のベランダをちらりとも確認しなかったんだろう・・・。 沸々と湧いてくる後悔と羞恥が並走して頭のてっぺんまで到達したと思う頃、再び隣から声がした。 「大丈夫です、わたしも独り言ですから。」 そう放つと、声の持ち主はコロコロと笑った。 ハツラツとしているが可愛らしい声。まだ若そうだ。 相手がまだ同性だったら、こんな風に後悔もしないのだろうなあ。 もう、どうにでもなってくれ、ハハハ。 「いやあ、今晩は月がきれいだなあ。」 震える声でそう放つと、しばらく経ってから駆け足気味の足音とベランダを閉める音が聞こえた。 おじさん、ちょっとショックです。 =========================== ● 制作したきっかけ ● 春の気候が強まり、深夜の夜空観察も叶うようになって参りました。 星や月をぼんやりと眺めているうちに、夜空のようにミステリアスな女性が頭に浮かびました。 ミステリアスな女性はとても魅力的。そんな存在をアクセサリーに出来たらと思い制作に至りました。 ● 作品詳細 ● 第一に、普段使いと職場使いの両方で活用できるよう、なるべく装飾を抑えてシンプルなデザインに仕上がるよう心掛けました。 パーツなどを選ぶ上で、『働く女性の中に残るあどけない少女らしさ』・『オンとオフ』を最も意識いたしました。 そんな女性の二面性を表したのが、星チャームとダークベースのビーズたちです。 星チャームが一見可愛らしさを増長させますが、暗め配色のビーズたちがそのポップさを好い加減に抑えてくれています。 また、星チャームの存在感が際立ちすぎないよう、月のカラーに同系色のゴールドを採用いたしました。 サブ装飾については、ビーズ刺繍部分とコントラストの強い真っ白なパールビーズを採用し、メリハリのある大人の女性を演出しました。 全体的にシックで落ち着いた雰囲気ですが、光の加減で変色する玉虫色のビーズが夜空のきらめきの再現に成功しています。 クールさに遊び心も兼ね備えたとても魅力的な一品です! ● おすすめのコーディネート ● 配色がダークベースで小ぶりなシンプルデザイン。 カジュアル、フォーマルどちらにもお使いいただけるかと思います。 モードなお洋服と合わせて頂くと真っ白なパールがアクセントとなり、お顔周りにもパッと明るい印象を与えてくれます。 全体的に丸みのあるフォームで形成されているので、パンツ×肩落ちシャツのようなハンサムなアウトフィットと合わせて頂けると、 メンズライクなスタイルの中に女性特有の愛らしさと繊細さを際立たせることが出来ます。 勿論スカートとの相性もよいです。 ネイビーやブラックなどの落ち着いた、Aライン強めのボリューミーなスカートと合わせて頂けると、 洗練された上品な大人女性を演出できそうです。 おしゃれがとにかく大好きな20代~40代の女性は勿論のこと、 デートの予定があるけどまだアクセサリーが決まっていない、恋人に少しでもロマンチックなプレゼントがしたい、 いつもお世話になっている知人・家族に喜んでもらえるプレゼントを贈りたいetc, アクセサリー選びにお困りの方にもおすすめですっ:)★
    3,800円
    細田堂
  • 商品の画像

    氷上の青兎

    「う、う、うさぎが、北校舎のうさぎが、見当たりません、、っ!」 まだ朝露が解け切らない時刻にだけ味わえる静謐な学院長室。 その扉を慌ただしく破った副院長からうさぎの失踪について報らされた。 うううさぎがぁ、、と肩で息をする副院長に駆け寄り、「迅速な報告をありがとう」と丸い背中をさすりながら労わった。 役職が付いた大人がぜえぜえしながら報告するようなことなのか?と問われれば、答えはイエス、である。 僕は去年の春からこの学院の長だ。 ここは、月の動きや星の位置関係で未来を占う占術や、人あるいは土地を浄化する祈祷などの特殊能力を育成したり伸ばしたりする者たちが集う術学院である。 特殊なカリキュラムが置いてあるわが校では、うさぎは生徒の慈しむ心を豊かにする為ではなく、大事な局面で本校の行く末を占う為に存在している。 無論、僕の就任もこのうさぎが占った結果によるものである。 本校建立の2,600年前から代々占術師として見守ってくれていたうさぎが居なくなってしまったとなれば、様々なことが一気に危ぶまれる。ううむ、一体どうしたものか。扇形の校舎を見渡せるように設計された大きなアーチ窓に腰を掛けようとした時だった。 窓から見て南側の内庭にある池の上を小さななにかがぴょんぴょん跳ねている。慣れ親しんだあの動きを見て、まさかと息を呑んだが僕はその様子にただ目を張るだけでソファで息を整える副院長を呼ぼうと思わなかった。 ぴょーん、ぴょーん。一匹の動物が池の上でただ遊んでいるようにみえるが、それが跳ねるたびに池の水がしゃらんと氷る現象は明白な神秘であり只者ではないことがわかる。 ぴょーん、しゃらん、ぴょーん、しゃらん。 「あ、」 途端、その動きがぴたりと止んだ。こちらに背中を向けて、微動だにしない。 僕はまだ人を呼べずにいる。 こういうのなんて言うんだっけ、あ、金縛りだとやっと気づいた瞬間、池の表面を氷に変えたそのものが突然体ごとくるりとこちらを振り向いた。ターンテーブルに乗っているかのようなその動きが、先ほどの跳躍と比較するとかなり機械的で少し慄いた。 僕と目が合っているのは、やはり今朝から姿を消していたうさぎだ。僕たちは5km以上離れた場所で確実に見つめ合っていた。 なんだあんなところに居たのかと安堵する半分、もういいんじゃないかという何かを解放したいような不思議な感覚が心の中にあった。 もういいってなんだ。 何を解放したいのか本当は心の中ではわかっているような気がしてならない。その気を自覚してしまった途端、声が聞こえた。 ――そなたの気持ち、有難く頂戴しよう。 性別や年齢が判別できない、鈴のようで厚みのある美声が耳元と頭の中の中間くらいで響いている。 その一言がどこで発せられたのか、副院長に咄嗟に目をやると当の本人は我知らずといった様子でハンカチで汗を拭いている。 じゃあこの声は。再びうさぎの方に視線を戻そうと慌てて窓を振り返ると、窓ガラス1枚を隔てたすぐ目の前に青白い顔をした美しい少年が立っていた。 心臓が大きく飛び跳ね、思わず声が出そうになった。学院長室は10階にあり、窓の外には欄干もない為本来そこに人が立つことなど不可能だ。もしかしてこの子は――― 目の前に佇みこちらをじっと見つめている少年は美しい弧を口元に描いた。微笑むと両頬にできる均等なえくぼが、随分と人間らしくて親近感を覚えてしまう。 何か言葉を紡ぐだろうか、と黙って様子を見ていると、少年は微笑んだまま軽くお辞儀をしてすぅっと消えてしまった。 「あっ、」 本日二度目の「あ」を発したところで、副院長が後ろから「あのぅ」と遠慮がちに声を掛けてきた。 うさぎ捜索の指示も出さず、しばらく黙りこくっていた僕を不思議に思ったのだろう。 すまないねと一言返し、その件はと続けた。 「一旦様子を見ることにしよう。」 「え?」 素っ頓狂な声が副院長の口から洩れた。 「うさぎは捜索せず、そのままで構いません。しばらく遊ばせておきましょう。」 後ろに手を組みながら、にこりと末尾に微笑みを加えると副院長は「は、はぁ・・・」と応えた。 しばらくとは言ったが僕は毛頭うさぎを探すつもりはない。もう二度とあのうさぎは北校舎には戻ってこないとわかっているから。 今までわが校の為に本当にご苦労様でした、と労いの言葉を心の中で呟くと再び耳元と頭の中の中間で声が聞こえた。 ――時折、見守っていますよ。 先程とは少し違い、気まぐれで可愛らしい声だった。
    3,800円
    細田堂

細田堂

http://minne.com/@hosoda-dou/profile
刺繍アクセサリーとそのアクセサリーをイメージしたショートストーリーをお届けしています。
商品の画像

それは、大いなる愛の告白なのよ

人の想いなんて、蝋燭の灯にように簡単に吹き消せる。 自宅のベランダで夜風に当たりながらビールを嗜んでいると、恋人からの破局申請。 -”似た者同士って案外うまくいかないもんだね(笑)” 随分とふざけた雰囲気で送られてきたメッセージを読み終えて、ビールを一口流し込んだ。 確かにあったはずの愛が、喉を通るビールと一緒に体の内側へさらさらと流れ落ちていく。 「いやなところがあるなら、」 言ってくれてもいいじゃない。 自嘲気味に吐いたつもりの独り言が震えた。 気弱な声を自ら認めた刹那、とんでもなくやるせない気持ちが一気に押し寄せる。 みるみるうちに涙が嵩を増して、これ以上は溜められないとぼたぼたと音を立てて零れ落ちていく。 それからは、40分ほど泣いては止むを繰り返した。 からからから。 はっとした。隣人がベランダの引き戸を開いたのだろう。 続けて、はあ~という男性のため息とぺたぺたと鳴るサンダルの音。 彼もまた、やさしい春の夜風にあやかりに来たのだろう。 (すごいタイミング・・・。) こんなにわがままに泣きたい夜はないが、それを邪魔されても案外イラついたりはしなかった。 彼の出現が泣き止むきっかけとなり、安心すらしている。そうよ、もう泣かなくていいのよ。 「これが春の夜風か。」 (!?) 隣のベランダから突如聞こえてきた男性の低い声に思わず肩が跳ねた。 少し掠れているが落ち着いていてとろみのあるやさしい声。 いい年した成人男性が発した独り言は、この上なく詩的で、冷たい東京の風とは不釣り合いだ。 そのアンバランスさが、無性に可笑しい。 「いいですよねえ、春の風って。」 ちょっとしたいたずら心で、隣人に向けてリプライを飛ばしてみた。しばしの沈黙。 (慌ててるかな?そりゃそうか。) 「大丈夫です、わたしも独り言ですから。」 恋人に振られた挙句、空虚に話しかけることなど造作もなくなっている自分がなんだか可笑しくなって、 親しい友人と話すときのように笑い声をあげてしまった。 相変わらず返事もないし、もう部屋に戻ろう。 「いやあ、今晩は月がきれいだなあ。」 情けない声だと一瞬思った。しかしそんなことはどうでもいい。だって、だってその言い回しは―― =========================== ● 制作したきっかけ ● 春の気候が強まり、深夜の夜空観察も叶うようになって参りました。 日中の喧騒を鎮静してくれる闇夜に、自らの失態や暗い気持ちを包み、そして許してくれる母性のようなものを感じました。 そんなやさしく自立した女性を対象としたアクセサリーを作ろうと思い制作に至りました。 ● 作品詳細 ● 華やかすぎず、地味すぎないをゴールにデザインしました。 まずは、全体的にトーンが抑えられるように紺色とゴールドの使用比率を細かく調整。 華奢なゴールドチェーンと長めの9ピンでゆるやかな動きを出し、女性特有のしなやかさを表現しました。 ビーズ刺繍のセンターに配置されたダークカラーのビジューが、シックな大人っぽさを醸し出します。 そこに小ぶりな淡水パールを足すことで、ほどよい甘さがプラスされました。 とことんフェミニンな雰囲気を追及し、且つ強さを表現した働く女性の為のアクセサリーです。 ● おすすめのコーディネート ● 少しユニークなデザインで形成されている為、フォーマルなビジネスシーンよりもカジュアルなシーンでの使用がおすすめです。 しかし、ゴールドチェーンやビジューなどの煌めくパーツも多く使用している為、 ドレスアップする会食などでも自然に馴染んでくれることでしょう。 ぜひ合わせて頂きたいお洋服のお色は、黒やネイビー、ゴールドといった同系色です。 シンプルなワントーンコーデはもちろんのこと、色のカテゴリーが比較的似ているようなレオパードやゼブラといった柄物と合わせて頂くと、パンチの効いたハンサムなコーディネートに仕上がります。 ・落ち込んだ気持ちを打ち消したい! ・気合を入れたい! ・デートのお相手に印象を強く残したい! などといった、勝負の灯をつけたい1日にぜひお使いください*
3,800円
細田堂
商品の画像

大いなる愛の告白であるとも知らずに

その日は、月明かりが唯一の灯のような夜だった。 人が寝静まる23時。時間を顧みず淹れた珈琲を片手に、自宅のベランダを出た。 ベランダの引き戸をすぅと開けると、まだ少し冷たさが残る風がさらりと僕の頬を掠めた。 「これが春の夜風か。」 東京に上京してから15年弱。 1人暮らしが長いと独り言が日常化すると言われているが、言うまでもなく僕もそういうタイプだ。 3年前に僕の年齢にしては少し早い役職に就いてしまったおかげで、 気軽に冗談を言い合える同期や後輩たちとの距離が物理的にも精神的にも徐々に離れて行ってしまっている気がする。 人とのコミュニケーション不足が、この癖に拍車をかけているのだろう。 -春の夜風て・・・。 今だって、ナチュラルに臭いセリフが出たことに戦慄を覚えているのだ。 でもまあ、ここはマンションの上層階だし夜も遅いし、聞いてる人なんていないだろう。 こういう時に便利なタワーマンションって最k---- 「いいですよねえ、春の風って。」 本当に口から心臓が飛び出そうだった。 凛とした、少しため息交じりの女性の声が、左隣のベランダから聞こえた。 思いもよらないことが起こると、人の挙動と思考は本当に止まるのだと実感した。 止まっていても仕方ない思考が少しずつ解凍されていく。 確かに夜は深いが、これから自由時間を楽しむ大人たちは少なくない筈だ。 どうして両隣のベランダをちらりとも確認しなかったんだろう・・・。 沸々と湧いてくる後悔と羞恥が並走して頭のてっぺんまで到達したと思う頃、再び隣から声がした。 「大丈夫です、わたしも独り言ですから。」 そう放つと、声の持ち主はコロコロと笑った。 ハツラツとしているが可愛らしい声。まだ若そうだ。 相手がまだ同性だったら、こんな風に後悔もしないのだろうなあ。 もう、どうにでもなってくれ、ハハハ。 「いやあ、今晩は月がきれいだなあ。」 震える声でそう放つと、しばらく経ってから駆け足気味の足音とベランダを閉める音が聞こえた。 おじさん、ちょっとショックです。 =========================== ● 制作したきっかけ ● 春の気候が強まり、深夜の夜空観察も叶うようになって参りました。 星や月をぼんやりと眺めているうちに、夜空のようにミステリアスな女性が頭に浮かびました。 ミステリアスな女性はとても魅力的。そんな存在をアクセサリーに出来たらと思い制作に至りました。 ● 作品詳細 ● 第一に、普段使いと職場使いの両方で活用できるよう、なるべく装飾を抑えてシンプルなデザインに仕上がるよう心掛けました。 パーツなどを選ぶ上で、『働く女性の中に残るあどけない少女らしさ』・『オンとオフ』を最も意識いたしました。 そんな女性の二面性を表したのが、星チャームとダークベースのビーズたちです。 星チャームが一見可愛らしさを増長させますが、暗め配色のビーズたちがそのポップさを好い加減に抑えてくれています。 また、星チャームの存在感が際立ちすぎないよう、月のカラーに同系色のゴールドを採用いたしました。 サブ装飾については、ビーズ刺繍部分とコントラストの強い真っ白なパールビーズを採用し、メリハリのある大人の女性を演出しました。 全体的にシックで落ち着いた雰囲気ですが、光の加減で変色する玉虫色のビーズが夜空のきらめきの再現に成功しています。 クールさに遊び心も兼ね備えたとても魅力的な一品です! ● おすすめのコーディネート ● 配色がダークベースで小ぶりなシンプルデザイン。 カジュアル、フォーマルどちらにもお使いいただけるかと思います。 モードなお洋服と合わせて頂くと真っ白なパールがアクセントとなり、お顔周りにもパッと明るい印象を与えてくれます。 全体的に丸みのあるフォームで形成されているので、パンツ×肩落ちシャツのようなハンサムなアウトフィットと合わせて頂けると、 メンズライクなスタイルの中に女性特有の愛らしさと繊細さを際立たせることが出来ます。 勿論スカートとの相性もよいです。 ネイビーやブラックなどの落ち着いた、Aライン強めのボリューミーなスカートと合わせて頂けると、 洗練された上品な大人女性を演出できそうです。 おしゃれがとにかく大好きな20代~40代の女性は勿論のこと、 デートの予定があるけどまだアクセサリーが決まっていない、恋人に少しでもロマンチックなプレゼントがしたい、 いつもお世話になっている知人・家族に喜んでもらえるプレゼントを贈りたいetc, アクセサリー選びにお困りの方にもおすすめですっ:)★
3,800円
細田堂
商品の画像

氷上の青兎

「う、う、うさぎが、北校舎のうさぎが、見当たりません、、っ!」 まだ朝露が解け切らない時刻にだけ味わえる静謐な学院長室。 その扉を慌ただしく破った副院長からうさぎの失踪について報らされた。 うううさぎがぁ、、と肩で息をする副院長に駆け寄り、「迅速な報告をありがとう」と丸い背中をさすりながら労わった。 役職が付いた大人がぜえぜえしながら報告するようなことなのか?と問われれば、答えはイエス、である。 僕は去年の春からこの学院の長だ。 ここは、月の動きや星の位置関係で未来を占う占術や、人あるいは土地を浄化する祈祷などの特殊能力を育成したり伸ばしたりする者たちが集う術学院である。 特殊なカリキュラムが置いてあるわが校では、うさぎは生徒の慈しむ心を豊かにする為ではなく、大事な局面で本校の行く末を占う為に存在している。 無論、僕の就任もこのうさぎが占った結果によるものである。 本校建立の2,600年前から代々占術師として見守ってくれていたうさぎが居なくなってしまったとなれば、様々なことが一気に危ぶまれる。ううむ、一体どうしたものか。扇形の校舎を見渡せるように設計された大きなアーチ窓に腰を掛けようとした時だった。 窓から見て南側の内庭にある池の上を小さななにかがぴょんぴょん跳ねている。慣れ親しんだあの動きを見て、まさかと息を呑んだが僕はその様子にただ目を張るだけでソファで息を整える副院長を呼ぼうと思わなかった。 ぴょーん、ぴょーん。一匹の動物が池の上でただ遊んでいるようにみえるが、それが跳ねるたびに池の水がしゃらんと氷る現象は明白な神秘であり只者ではないことがわかる。 ぴょーん、しゃらん、ぴょーん、しゃらん。 「あ、」 途端、その動きがぴたりと止んだ。こちらに背中を向けて、微動だにしない。 僕はまだ人を呼べずにいる。 こういうのなんて言うんだっけ、あ、金縛りだとやっと気づいた瞬間、池の表面を氷に変えたそのものが突然体ごとくるりとこちらを振り向いた。ターンテーブルに乗っているかのようなその動きが、先ほどの跳躍と比較するとかなり機械的で少し慄いた。 僕と目が合っているのは、やはり今朝から姿を消していたうさぎだ。僕たちは5km以上離れた場所で確実に見つめ合っていた。 なんだあんなところに居たのかと安堵する半分、もういいんじゃないかという何かを解放したいような不思議な感覚が心の中にあった。 もういいってなんだ。 何を解放したいのか本当は心の中ではわかっているような気がしてならない。その気を自覚してしまった途端、声が聞こえた。 ――そなたの気持ち、有難く頂戴しよう。 性別や年齢が判別できない、鈴のようで厚みのある美声が耳元と頭の中の中間くらいで響いている。 その一言がどこで発せられたのか、副院長に咄嗟に目をやると当の本人は我知らずといった様子でハンカチで汗を拭いている。 じゃあこの声は。再びうさぎの方に視線を戻そうと慌てて窓を振り返ると、窓ガラス1枚を隔てたすぐ目の前に青白い顔をした美しい少年が立っていた。 心臓が大きく飛び跳ね、思わず声が出そうになった。学院長室は10階にあり、窓の外には欄干もない為本来そこに人が立つことなど不可能だ。もしかしてこの子は――― 目の前に佇みこちらをじっと見つめている少年は美しい弧を口元に描いた。微笑むと両頬にできる均等なえくぼが、随分と人間らしくて親近感を覚えてしまう。 何か言葉を紡ぐだろうか、と黙って様子を見ていると、少年は微笑んだまま軽くお辞儀をしてすぅっと消えてしまった。 「あっ、」 本日二度目の「あ」を発したところで、副院長が後ろから「あのぅ」と遠慮がちに声を掛けてきた。 うさぎ捜索の指示も出さず、しばらく黙りこくっていた僕を不思議に思ったのだろう。 すまないねと一言返し、その件はと続けた。 「一旦様子を見ることにしよう。」 「え?」 素っ頓狂な声が副院長の口から洩れた。 「うさぎは捜索せず、そのままで構いません。しばらく遊ばせておきましょう。」 後ろに手を組みながら、にこりと末尾に微笑みを加えると副院長は「は、はぁ・・・」と応えた。 しばらくとは言ったが僕は毛頭うさぎを探すつもりはない。もう二度とあのうさぎは北校舎には戻ってこないとわかっているから。 今までわが校の為に本当にご苦労様でした、と労いの言葉を心の中で呟くと再び耳元と頭の中の中間で声が聞こえた。 ――時折、見守っていますよ。 先程とは少し違い、気まぐれで可愛らしい声だった。
3,800円
細田堂
商品の画像

遠い谷の祖父は僕

随分と様々なことを、そして大事な何かを忘れていることに気が付いたのは、僕が21回目の誕生日を祝ってもらった時のことだった。 僕の21回目の誕生日パーティーには少し珍しいゲストが来てくれた。それは、遠い谷に住む祖父だ。 正直なところ、僕はこの遠い谷の祖父のことはほとんど知らない。 そんなほとんど面識も思い出もない遠い谷の祖父が、なぜ21回目の僕の誕生日パーティーに突如現れてくれたのか。 僕はそんな謎よりも、いま僕の掌の中で時々艶めかしく光るこの青色とゴールドのイヤリングに気を取られている。 これは遠い谷の祖父が、きみの21回目の誕生日プレゼントだよと上品な皺が刻まれた顔を穏やかに弛ませながら僕にくれたものだ。 その様子を見守っていた親戚や友人たちは、「男の子にイヤリング?」、「ところでこの方はどなたなの?」といったそれぞれのコソコソ話を繰り広げていたが、僕の意識はこのイヤリングに集中していた。 なんだろう、このイヤリングを以前手にしたことがある気がする。 なぜだかわからないけど、このイヤリングだけは粗末に扱ってはいけない。大事に取っておかないといけない。 ぐるぐると頭の中でモノローグを巡らせながら目の前の祖父に視線を戻すと、 つい数秒前までにこやかに微笑んでいた遠い谷の祖父の目がきらりと光ったのが見えた。美しい透明の涙だ。 ただの好々爺ではなく愛おしい誰かの為に何かを待っていて、その何かとやっと巡り合えた、そんなときに一筋流れたら美しいと思えるようなそんな涙だった。 「きみはきみの誰かの為に、大事にするんだよ。いいね?」 僕も一緒になって祖父と泣いた。 =========================== ● 制作したきっかけ ● 新作のデザインを考えていたとある真夜中。 突然頭の中に、誰かのなにかの”歴史”が受け継がれた瞬間のイメージが浮かび上がり、 頭の中の深いところではきっと何かアンティークなものを作りたいのだろうかと少し他人事のようではありますが、 浮かんだイメージを参考にこの作品のデザインを始めました。 他人事のように感じたのは、きっとその時浮かんだイメージがあまりにも自分の歴史とはかけ離れていた異国のものだったからだと思います。 これまでの説明をお読みになって、「こいつは一体なにを言っているんだ・・・?」と眉を顰めている方もいらっしゃるかなと想像いたしますが、制作した私もまったくの同意です(笑) うまく言語化出来ないほど、今回の作品は不思議なインスピレーションの元生まれたんだと受け取っていただければ嬉しいです。 ● 作品詳細 ● 青く透き通る、冷たい山の水をイメージしたブルーをメインに、アンティークを彷彿とさせるゴールドカラーを差して。 自作のレジンカボションには、連続したものではなくフラグメントで保管されがちな歴史や思い出を切なく表現する為、ブロンズのシェルフレークを中心から外側にかけて散りばめました。 歴史や思い出は不確かで切ないですが、美しい。そこの表現も落とせないなと思い、目が細かい小ぶりのチェーンで周りを縁取り上品に仕上げるよう心掛けました。 カボションに連なる長ビーズはランダムにステッチし、複雑に相対する人の心や因果を再現しています。 潤いのあるレジンコーティングとゴールドのパーツがそれぞれ自然光に作用して煌めき、大人の色っぽさを引き出します。 少しアンティーク要素のある特殊なデザインですが、小ぶりなサイズ感が存在感を少し抑えてくれる為普段のお洋服にもマッチしてくれるはずです。 ● おすすめのコーディネート ● ブルーの中でも黒寄りの濃いブルーを採用している為、ブラックやグレーなどのシックなカラーのお洋服と相性が良さそうです。 イヤリングの身長は小ぶりですが横幅にボリュームがあるので、首元をすっきりとさせてくれるタートルネックと合わせると縦長効果により一気に洗礼されたコーディネートに仕上がりそうです。 ブラックのワンピースやロングスカートなどのティピカルなアイテムと合わせても十分おしゃれですが、 同系のブルーのかぎあみニットやジーンズとご一緒に着用することで”カジュアルだけど大胆な大人コーデ”をお楽しみ頂けそうです:) 少しナードな雰囲気とも相性が良さそうなので、金糸の刺繍が入ったカーディガンともぜひ合わせてみたい・・・!と感じております。 カジュアル、フォーマルなどのマルチなシーンでお使いいただけること間違いなしの逸品だと思います。 ご自身へのご褒美やご友人・ご家族などへのプレゼントにぜひいかがでしょうか?
3,500円
細田堂
商品の画像

湖面のバレリーナ

飴玉のように透き通るチェコビーズとフロスト加工のフラワービーズが、あなたの魅力を惹き立てる。 フェミニンさ満載のフラワーピアスです。 ● 制作したきっかけ ● パーツ屋さんに立ち寄った際に、サファイアブルーのチェコビーズに一目惚れしたことが制作のきっかけです。 「なんて綺麗で繊細なガラスビーズなんだ!この子でとにかく何か作りたい!」と興奮気味に衝動買いし、早々に帰宅すると作業机に向かいました。 プラスチックの包装袋に入っているそのガラスビーズをじーっと見つめていると、透明感のある水色が冷たく凍った湖の表面を彷彿とさせました。 すると続けて、湖面上でくるくると軽快に踊るバレリーナの姿が頭に浮かび、ふわふわとした可愛いらしいシルエットの耳飾りにしようと決意いたしました。 ● 作品詳細 ● 湖面の役割を担うサファイアブルーのチェコビーズとトーンを合わせる為、青白磁カラーのフラワービーズやオーロラカラーの竹ビーズを採用しました。 青ベースの配色デザインで一見ひんやりした印象ですが、それぞれのパーツが淡く優しい色合いなので柔和で女性らしい雰囲気にまとまっています。 トップに集約させた6個のフラワービーズはフロスト加工されています。 マットな質感があたたかい印象を与え、お顔周りの雰囲気を和らげてくれたり、寒い日のコーディネートにもよくマッチするのではないかと思います。 チェコビーズに連なる7本の竹ビーズは、踊るバレリーナの軽快な足元が重ねて見える様子を表現しています。 着用しても置いてみても八の字に広がる竹ビーズがとてもポップで、可愛さと遊び心の両方をお楽しみいただけるようなアクセサリーとなっております。 ● こだわりポイント ● トップに集約させた6個のフラワービーズがチュールスカートのようなふんわりとした形を形成し、シルエットがとてもキュートなところがポイントです。 小ぶりなサイズ感がなんとも可憐で女性らしいですが、透明感のあるチェコビーズが大人っぽさを惹き立て魅力あふれる一品となっております。 ● おすすめのコーディネート ● ふんわりとしたロングスカートやマーメイドスカートにパールネックレスなどを合わせると、女性らしい定番コーディネートをお楽しみ頂けます。 少し抜け感のあるコーディネートをお楽しみ頂きたい場合は、肩が落ちているタイプのワイシャツやTシャツなどのトップスがおすすめです◎ また、ワイシャツと合わせることで、メンズライクな要素も加える事が出来るので可愛すぎることなくバランスの取れたアウトフィットを目指す事が出来ます。 統一感のあるカラーでお作り致しましたので、オフィスカジュアルな服装でも違和感なく合わせられるでしょう。 少し華やかな気分でお過ごしになりたい日を明るく彩ってくれること間違いなしのフラワーピアス、 ご自身用やプレゼント用におひとついかがでしょうか?:)
2,850円
細田堂
商品の画像

聡明

大ぶりサイズが存在感たっぷりのビーズ刺繍と手作りタッセルのイヤリングです。 紫バージョンもございますので、ご興味がある方はぜひご覧ください:) ● 制作したきっかけ ● 記録的大雨と落雷に見舞われていたとある昼下がり。 雨粒が激しく打つ出窓を見ながら「雨の神様と雷の神様が力比べをしているみたいだなあ」と想像力が膨らんだことから始まり、力強くも尊い荒天の神様をアクセサリーで表現したらきっと存在感あふれる【ひとあじ違うアクセサリー】が出来るのではないかと思い制作に至りました。 ● 作品詳細 ● 着色からデザインした手作りカボションを粒子の細かいネイルパウダーでコーティングし、空色の青ビーズと乳白色ビーズを組み合わせて交互にフレーム刺繍いたしました。 繊細なシルバーパウダーで覆われたカボションは光の加減で淑やかに煌めきます。 カボションの中には龍の跳び姿のような模様がひっそりと浮かんでおり、まるで神々しい存在がお供してくれているような気分になれるかも・・・?(個人的観点) 美しいブルーの世界が儚げですが、こういった繊細な遊び心もお楽しみ頂きたいなと思い着想いたしました。 ボリューミーな手作りタッセルには硬さのあるミシン糸を使用いたしました。 タッセルをまとめる刺繍糸は固く結んである為ほつれにくくなっており、安心してご着用頂けます。 刺繍したビーズとカボションの色味が淡いのに対し、濃紺カラーの糸を選ぶことによってコントラストが生まれメリハリのあるイヤリングに仕上がりました。 ゴールド版と比較するとそつなく佇む雰囲気がありますが、同系カラーの濃淡さが聡明で力強い印象を与えれくれます。 ● こだわりポイント ● 紫バージョンの「高貴」に対し、内側から滲み出る固有の美しさを表現するべく豪華絢爛な色付けをあえて控えたことがこだわりポイントです。 「高貴」のカボションにはふんだんにゴールドパウダーを使用していますが、本カボションには少量のシルバーパウダーで抑えました。 故に、カボション内で自由に跳び回る龍の姿をよくうかがうことが出来ます。 絵画や掛け軸で描かれる猛々しくも美しい曲線美を描く龍のように、女性が持っている【しなやかな強さ】から生まれる美しさと共鳴できるような凛としたデザインを追及いたしました。 ● おすすめのコーディネート ● ダークベースなブルーはフィットする衣服を選ばず、様々なコーディネートで活躍できます。 色合いが控えめなので、パーティーや結婚式などのフォーマルな場面よりも、日常シーンでのご使用がおすすめです。 ブラックやグレーなどのトーンが低い色のパンツスタイルと合わせて頂くと、末広がりのタッセルが甘みを加え、洗練されたクールフェミニンなファッションをお楽しみいただけそうです。 比較的日常シーンでの活躍が想像されますが、シルバーパウダーが煌びやかな印象を与えますので、ご友人・ご家族のウェディングやパーティーでのドレス着用時にご一緒にお使いいただいても素敵だと思います。 お仕事やお出掛けなどといった日々の生活にも、パーティや結婚式などの特別な日にもお使いいただける万能タッセルイヤリングです。 ご自身用やプレゼント用などにおひとついかがでしょうか?:)
3,000円
細田堂
商品の画像

高貴

大ぶりサイズが存在感たっぷりのビーズ刺繍と手作りタッセルのイヤリングです。 ● 制作したきっかけ ● 記録的大雨と落雷に見舞われていたとある昼下がり。 雨粒が激しく打つ出窓を見ながら「雨の神様と雷の神様が力比べをしているみたいだなあ」と想像力が膨らんだことから始まり、力強くも尊い荒天の神様をアクセサリーで表現したらきっと存在感あふれる【ひとあじ違うアクセサリー】が出来るのではないかと思い制作に至りました。 ● 作品詳細 ● 着色からデザインした手作りカボションを粒子の細かいネイルパウダーでコーティングし、パールパープル色の紫ビーズとゴールドビーズを組み合わせて交互にフレーム刺繍いたしました。 贅沢なゴールドカラーで覆われたカボションは光の加減で艶やかに煌めきます。 カボションの中には瞳の虹彩のような模様がひっそりと潜んでおり、まるで守護神のような存在に見守られている気分に・・・?(個人的観点) 全体としてはエキゾチックな雰囲気ですが、こういった繊細な遊び心もお楽しみ頂きたいなと思い着想いたしました。 ボリューミーな手作りタッセルには硬さのあるレース糸を使用いたしました。 タッセルをまとめる刺繍糸は固く結んである為ほつれにくくなっており、安心してご着用頂けます。 真っ白なレース糸ではなくあえて生成色を選ぶことで、随所に施されている金色と相まったまとまりのある配色に仕上がりました。 ● こだわりポイント ● お写真では少々見えづらいですが、カボションの中身も同じく紫色に染まっています。 紫色は発色が美しい反面主張が少々強いとされる為特別な日に選ばれる傾向にありますが、日常を彩るファッション小物としてお使い頂きたく、数ある紫系統のビーズの中から落ち着いた色種類を選び抜きました。 こだわりの選定を経て辿り着いた紫色(パールパープル)と補助色として採用した金色は最大限の気品と柔和を織り成し、控えめで落ち着いた大人のアクセサリーに仕上がっています。 「紫が好きだけど、目立ちやすい色だからファッションに取り入れるのは難しい、、」とお悩みの方でも普段のファッションに取り入れやすいデザインとなっておりますので、心ゆくまで美しく凛とした紫色をお楽しみください:) ● おすすめのコーディネート ● 上記で少し触れた「日常を彩るファッション小物」としてぜひお使いいただけたらなという想いから着想したデザインとなっております為、パンツスタイルなどのカジュアルなコーディネートにぜひおすすめです◎ 女性らしいUネックのトップスをセンターラインが施されたワイドパンツにゆるめにタックインさせるなどの「スリム×ボリューム」を意識したアウトフィットに合わせると、まとまりとメリハリのある洗練された大人カジュアルをお楽しみ頂けそうです。 金粉のようなネイルパウダーが刷り込まれたカボションが豪華な印象を与える為、さらさらとした素材のワンピースなどドレッシーなお召し物に合わせて頂いても素敵だと思います。 お仕事やお出掛けなどといった日々の生活にも、パーティや結婚式などの特別な日にもお使いいただける万能タッセルイヤリングです。 ご自身用やプレゼント用などにおひとついかがでしょうか?:)
3,000円
細田堂
商品の画像

第三夫人

あのほら、山内の立派な立派なお屋敷。 覚えてる?20年前まで大お婆さんがお一人で住んでらした。 えぇ、そう、3人の御夫人のうち最後の方ね。 でもね、本当はね、第4夫人までいらしたんですって。 15年前に、あったでしょう。あの騒動が。 その日を境に突然失踪してしまったらしいのよ。 ちょっとおかしいと思わない? 私たちは当時幼かったから全く覚えがなくて当然だけど、私の両親どころかお祖母さままで第4夫人を見たことが無いそうよ。 それでね、例の騒動の調査に派遣された市の警察団が、当時残された御夫人方に事情聴取をしたらしいのよ。 そうしたらね、みなさん口を揃えてこう仰ったらしいの。 『ねえあなたたち。あの悪魔について、興味深いお話をひとつ、聞かせて差し上げましょうか?』 ========================= シリーズもののビーズ刺繍ピアスです。 全て合わせて4種類の展開があり、本ピアスは第四弾目の、「第三夫人」。 とある山内のお屋敷で起きた第4夫人の失踪事件にまつわる奇妙な噂話、そして残された御夫人方に「悪魔」と呼ばれていた第4夫人の真実とは。 明治浪漫が彩る時代を背景に、3人の美しい御夫人たちが着用していたアクセサリーをイメージして制作いたしました。 ※ストーリーは完全フィクションです※ 色もサイズも異なる多種多様なビーズを、丸型のフェルトに一つひとつ丁寧にステッチいたしました。 5種類以上のビーズで構成されたカラフルなビーズボールは、光の加減やアクセサリー本体の向きによって表情を変えてくれます。 彩り豊かなビーズボールと強く輝くゴールドのメタルビーズを、ブラックの円柱パーツがキュッと引き締めてくれます。 一見、天真爛漫な雰囲気を醸し出すピアスですが、ダークカラーが間に入ることで細やかな色っぽさも惹き立っています。 ✴︎ おすすめな着用シーン ✴︎ 全体的に重心のあるピアスですので、黒を基調としたスーツスタイルや綺麗めなパンツスタイルに合わせて頂くと大人カジュアルな印象を与えてくれそうです。 また、足長効果のあるセンタープレスのスラックスとのコーディネートなど、メリハリのあるファッションとしてもお楽しみいただけるかと思います。 惜しげもなく多種多様なビーズがステッチされた、気品あふれるフェミニンな本ピアスは他では見つけられない唯一無二の一品だと思います。 ご自身用にはもちろん、ご友人やご家族へのプレゼント用としても如何でしょうか?
3,000円
細田堂
商品の画像

第二夫人

あのほら、山内の立派な立派なお屋敷。 覚えてる?20年前まで大お婆さんがお一人で住んでらした。 えぇ、そう、3人の御夫人のうち最後の方ね。 でもね、本当はね、第4夫人までいらしたんですって。 15年前に、あったでしょう。あの騒動が。 その日を境に突然失踪してしまったらしいのよ。 ちょっとおかしいと思わない? 私たちは当時幼かったから全く覚えがなくて当然だけど、私の両親どころかお祖母さままで第4夫人を見たことが無いそうよ。 それでね、例の騒動の調査に派遣された市の警察団が、当時残された御夫人方に事情聴取をしたらしいのよ。 そうしたらね、みなさん口を揃えてこう仰ったらしいの。 『ねえあなたたち。あの悪魔について、興味深いお話をひとつ、聞かせて差し上げましょうか?』 ========================= シリーズもののビーズ刺繍ピアスです。 全て合わせて4種類の展開があり、本ピアスは第三弾目の、「第二夫人」。 とある山内のお屋敷で起きた第4夫人の失踪事件にまつわる奇妙な噂話、そして残された御夫人方に「悪魔」と呼ばれていた第4夫人の真実とは。 明治浪漫が彩る時代を背景に、3人の美しい御夫人たちが着用していたアクセサリーをイメージして制作いたしました。 ※ストーリーは完全フィクションです※ 色もサイズも異なる多種多様なビーズを、丸型のフェルトに一つひとつ丁寧にステッチいたしました。 5種類以上のビーズで構成されたカラフルなビーズボールは、光の加減やアクセサリー本体の向きによって表情を変えてくれます。 ビビットに彩るピンク色のビーズと相性良く隣り合わさるグリーンピースカラーのビーズが、遊び心を際立たせます。 トップにふんだんに盛り込まれたゴールドのメタルビーズが、光り輝きお顔周りをパッと明るくしてくれます。 ✴︎ おすすめな着用シーン ✴︎ お淑やか且つ少しユニークな表情も見せてくれるピアスは、カジュアルなAラインワンピースなどと相性が良さそうです。 本ピアスでさりげないおしゃれをプラスすると、抜け感のある洗礼されたアウトフィットをお楽しみ頂けるかと思います。 惜しげもなく多種多様なビーズがステッチされた、気品あふれるフェミニンな本ピアスは他では見つけられない唯一無二の一品だと思います。 ご自身用にはもちろん、ご友人やご家族へのプレゼント用としても如何でしょうか?
2,800円
細田堂
商品の画像

美酒にはご用心

あのほら、山内の立派な立派なお屋敷。 覚えてる?20年前まで大お婆さんがお一人で住んでらした。 えぇ、そう、3人の御夫人のうち最後の方ね。 でもね、本当はね、第4夫人までいらしたんですって。 15年前に、あったでしょう。あの騒動が。 その日を境に突然失踪してしまったらしいのよ。 ちょっとおかしいと思わない? 私たちは当時幼かったから全く覚えがなくて当然だけど、私の両親どころかお祖母さままで第4夫人を見たことが無いそうよ。 それでね、例の騒動の調査に派遣された市の警察団が、当時残された御夫人方に事情聴取をしたらしいのよ。 そうしたらね、みなさん口を揃えてこう仰ったらしいの。 『ねえあなたたち。あの悪魔について、興味深いお話をひとつ、聞かせて差し上げましょうか?』 ========================= シリーズもののビーズ刺繍ピアスです。 全て合わせて4種類の展開があり、本ピアスは第一弾目の、「美酒にはご用心」。 とある山内のお屋敷で起きた第4夫人の失踪事件にまつわる奇妙な噂話、そして残された御夫人方に「悪魔」と呼ばれていた第4夫人の真実とは。 明治浪漫が彩る時代を背景に、3人の美しい御夫人たちが着用していたアクセサリーをイメージして制作いたしました。 ※ストーリーは完全フィクションです※ 色もサイズも異なる多種多様なビーズを、丸型のフェルトに一つひとつ丁寧にステッチいたしました。 ビジューも彩るカラフルなビーズボールは、光の加減やアクセサリー本体の向きによって表情を変えてくれます。 ビーズボールに劣らず華やかな青紫色のチェコビーズは、葡萄をイメージして繋ぎ合わせました。 ✴︎ おすすめな着用シーン ✴︎ 彩り豊かで体が動くたびにしゃららんと揺れるフェミニンなデザインですので、シックなカラーのワンピースなどのスカートスタイルに合わせて頂くとファッションが一層引き立ちます。 パンツスタイルに合わせていただいても、ハンサムなスタイルが引き算されて素敵なアウトフィットに纏まりそうです。 惜しげもなく多種多様なビーズがステッチされた、シックでフェミニンな本ピアスは他では絶対に探すことができない唯一無二の一品だと思います。 ご自身用にはもちろん、ご友人やご家族へのプレゼント用としても如何でしょうか?
3,000円
細田堂
商品の画像

相棒

僕の親友の話である。 僕の親友はとても勇敢で冒険好きで、かなり無鉄砲な性分だ。その癖、顔は中性的で男前ときたものだからそれはそれは異性にモテる。 そんな親友は僕のことを丸坊と変な渾名を付けては呼んでいた。 僕はというと、お団子っ鼻(僕は気に入っているが)の虚弱体質で所謂いじめられっ子である。 体が昔から弱いからほとんど外に出たことはないし、ましてや冒険だなんて縁遠い話だった。 そんな正反対の僕たちが仲良くなったのは本当にただの偶然で、特別な理由などなかった。 僕はただ、親友が地元のガキ大将に吹っ掛けた喧嘩に参戦させられたのである。あの時はまだ親友と呼べる間柄ではなかったし、僕は親友のことが控えめに言って嫌いだった。(それはまた別の日に話そう) それがなぜ面倒ごとに巻き込まれたかというと、僕がたまたま親友たちが今にも噛みつかんばかりに睨み合う修羅場の横を通ったからである。あの時は本当に、心底、自らの運の希薄さに絶望したものだが、今となっては素敵な思い出だ。 あの若かりし頃、僕と親友がこんなふうに縁が続いているとは思わなかったが、僕はとてもとても幸せである。 相変わらず無鉄砲な親友は僕を振り回すが、そんな横暴がずっと続けば良いのにとも思える。 「ちょっと丸坊、ミルク上げておいて欲しいってさっきも言ったじゃん!なあんでまだ寝かしつけてんのよー!」 =================== クリスタルブルーが際立つチェコビーズがとても爽やかな印象を与えてくれるメガネチェーンです。 チェコビーズは5mmと小ぶりながら、センター部分のみが着色されている稀有な染色方法を用いたデザインで強い存在感を放ちます。 等間隔に配置されたシルバービーズが、爽やかで遊び心も伺わせるチェコビーズをきゅっと引き締めます。 メガネ本体からしなやかに伸びるチェーンには、ボールタイプを採用することでおしゃれで洗礼されたデザインに仕上がっています。 色味はシルバーをベースとした寒色系ですが、全体的に色の強さが控えめですので季節感やコーディネートを選ばずご活用頂けます。 前から見ても後ろから見てもまるでアクセサリーのような実用アイテム。 ご自身用にももちろん、大切な人への贈り物にもいかがでしょうか?
2,500円
細田堂
商品の画像

奇々怪界・弐

一本一本フリーハンドで曲げたワイヤーを幾重にも重ねてタッセルのようにまとめました。 片耳につき約40本ほどのワイヤーが連なっています。 作業時間は2〜3時間ほど掛かりましたが、無心で曲げ続ける時間がなんとも心地よくて止めどきがわからなかったほどです(笑) 曲げているときは自分でも最終的にどんな形になるかは分からず、作業を進めれば進めるほどちょっとずつ確実に優美な曲線が一つの形を形成していく様子は作家本人にしか見ることが出来ないんだなあと感慨深いものがありました。 アクセントとして乳白色の天然石ビーズをあしらいました。 メインパーツのレジンは涼しげです。 青色に染色されたかすみ草を薄花色に調合したレジン液で閉じ込め、表面は何度もコーティングを重ねうるぷるに仕上げました。 「奇々怪界・弌」とは対照的に儚くひんやりとした雰囲気。とても色気のある子です。 ● 金具について お買い求めの際にお選びいただけるようにいたしました。 下記の金具をご選択頂けます。 ピアス ・スタッド ▶︎樹脂 ▶︎チタン(ゴールド or シルバー) イヤリング ・蝶バネ(ゴールド or シルバー) ・ネジ式(ゴールド or シルバー) ※イヤリング金具につきましては、わずかなアレルギー対応タイプとなっております。大変恐れ入りますが、アレルギーを起こしやすい方は十分にお気をつけくださいませ。
2,850円
細田堂
商品の画像

奇々怪界・弌

一本一本フリーハンドで曲げたワイヤーを幾重にも重ねてタッセルのようにまとめました。 片耳につき約50本ほどのワイヤーが連なっています。 作業時間は2〜3時間ほど掛かりましたが、無心で曲げ続ける時間がなんとも心地よくて止めどきがわからなかったほどです(笑) 曲げているときは自分でも最終的にどんな形になるかは分からず、作業を進めれば進めるほどちょっとずつ確実に優美な曲線が一つの形を形成していく様子は作家本人にしか見ることが出来ないんだなあと感慨深いものがありました。 海外から買い付けたヴィンテージのゴールドフレームの中にシェルパーツとムーンストーンをアイビーグリーンに調合したレジン液で閉じ込め、表面は何度もコーティングを重ねうるぷるに仕上げました。 ボリューミーなワイヤーと引けを取らない、豪華なレジンパーツはまるではるか東の国で取れる宝石のようです。 ● 金具について お買い求めの際にお選びいただけるようにいたしました。 下記の金具をご選択頂けます。 ピアス ・スタッド ▶︎樹脂 ▶︎チタン(ゴールド or シルバー) イヤリング ・蝶バネ(ゴールド or シルバー) ・ネジ式(ゴールド or シルバー) ※イヤリング金具につきましては、わずかなアレルギー対応タイプとなっております。大変恐れ入りますが、アレルギーを起こしやすい方は十分にお気をつけくださいませ。
2,850円
細田堂
商品の画像

尊く愛おしい僕の妻〜恥じらい〜

僕の妻はとても可愛い。可愛いがそれだけではない。 大変賢く、頭の回転の速さには天井がない。 彼女の賢さは幼い頃から当然発揮されており、最終的には裁判官の職に就いた。 裁判所で仕事をこなす彼女を僕はこっそりと傍聴席で見たことがある。凛と被告人に向き合い、公平に判断を行う彼女はとても尊く格好良かった。 普段の生活では見ることのない姿に、あそこに座っているのは本当に僕の妻だろうかと一瞬疑ってしまった。 しかし、彼女が白く細い指で耳に髪をかけたところを見て、その疑いは簡単に晴れた。 あれは彼女の癖である。 僕が彼女の料理を褒めたり、可愛いねとか好きだとかを伝えると必ず髪を耳にかける。所謂照れ隠しだ。 職場ではテキパキと仕事をこなすが、好きな男、つまり僕の前では塩らしくなってしまう僕の妻はとても可愛い。 とても可愛かったはずなんだ。 ======================== 扇型のビーズ刺繍ブローチです。 2種類の竹ビーズを交互に縫い付け、太陽の日差しを表現いたしました。 ゴールド・グリーン・ダークピンクをメインカラーとし、全体的に神秘的なデザインになるように構成しました。 カボションを中心に沢山のビーズが八の字に広がっている、ボリューミーなブローチです。 お洋服にももちろんですが、鞄やお帽子などのファッション小物にもマッチするアクセサリーです。 本ブローチを着けて『なんだかあの人って一味違う!』とついつい羨ましがられる、おしゃれなアウトフィットをお楽しみください。 ● サイズ 縦: 約4.5cm 横: 約5cm ● 重さ 9g
3,500円
細田堂
商品の画像

尊く愛おしい僕の妻〜千里眼〜

僕の妻はとても可愛い。可愛いがそれだけではない。 人の心を読むことが出来、その勘の鋭さには天井がない。 もちろんと言うべきか、彼女の勘の鋭さは人間だけではなく、動物や草花にも適用される。 そこで1点問題なのが、僕の浮気癖である。 僕が18年前にプロポーズをした際に彼女はこう言った。 『わたし、これからはあなたの心のうちだけは読まないと約束するわ。』 しかしどうだ。 前述した通り彼女は草花や動物とも心を通わせることができる。 純粋無垢な生き物たちは、彼女からの真実開示のお願い(所謂命令を)を快諾するはずだ。 僕の秘密を秘密とさせない彼女は僕を赦し続け、妻として僕を支え続けている。そして僕はそんな妻をこれでもかと言うほど愛している。 これはきっと妻が知り得ない僕の秘密だろう。 ========================= 目をイメージしてデザインをしたビーズ刺繍ブローチです。 緑色のアクリルパーツの真ん中にパールカボションを配置し、虹彩や白眼部分を意味するビーズたちを縫い付けました。 外縁に施したビジューとスワロフスキーが光の具合で煌めいて、アクセントもばっちりです◯ お洋服にももちろんですが、鞄やお帽子などのファッション小物にもマッチするアクセサリーです。 本ブローチを着けて『なんだかあの人って一味違う!』とついつい羨ましがられる、おしゃれなアウトフィットをお楽しみください。 ● サイズ 縦: 約3.8cm(ブローチ本体の採寸) 横: 約4.8cm ● 重さ 8g
3,500円
細田堂
商品の画像

尊く愛おしい僕の妻〜柔らか〜

僕の妻はとても可愛い。可愛いがそれだけではない。 どんな時でも周りに気を配り、その優しさには天井がない。 もちろんと言うべきか、彼女の優しさは人間だけではなく、動物や草花にも真っ直ぐと向いている。 自分以外に優しくすること自体は難しくはないが、継続するとなると一気に難易度が上がってくるものだ。 きっと彼女は無償の愛のカプセルを沢山持ってる。 それの膨大な在庫数と矢印の方向に、僕は時折嫉妬を憶える。 しかしその嫉妬心はちっとも悪いことではない。 彼女の夫である僕が保持する当然の権利である。 しかしそんな嫉妬に塗れた僕を見て、彼女に嫌われでもしたら僕はいよいよ生きていけない。 今後も彼女と一緒に鮮やかな朝を迎える為に僕は言うのだ。 「僕は今日も君を推す!」 ========================= ビーズとビジューをメインにステッチしたブローチです。 アクセントにゴールドカラーのチェーンを装飾し、煌びやかで豪華なデザインにいたしました。 お洋服にももちろんですが、鞄やお帽子などのファッション小物にもマッチするアクセサリーです。 本ブローチを着けて『なんだかあの人って一味違う!』とついつい羨ましがられる、おしゃれなアウトフィットをお楽しみください。 ● サイズ 縦: 約3.5cm(ブローチ本体の採寸) 横: 約5.3cm ● 重さ 8g
3,500円
細田堂
商品の画像

月下の約束

「必ず迎えに行くからね」 待っていておくれ、と微笑を浮かべた帝は元服を迎えたばかりの男子とは思えぬほどの美丈夫だった。 あの日のことは絶対に忘れない。帝の温かく柔らかい掌の感触は今もしっかりとこの老婆の手に残っている。 必ずや待ちましょうや、このまま月の桜となっても待ちましょうや。 =============== 月をイメージしたヘアピンです。 一分竹ビーズで斜線を複数描くことで月面のクレーターを表し、スパンコールで月面の陰影を表現いたしました。 アクセントにパールビーズを使用し、メリハリのあるデザインに仕上げました。 色味が儚く幻想的ですが、カラーやスタイリングに干渉せずさまざまなヘアーに馴染むファッションアイテムとしてご愛用頂けるかと思います。 パッチンタイプのピンは、縫い付けたビーズたちが張ってしまわないようにあえて端部分を浮かせて処理いたしました。 ご自分用としてももちろんですが、プレゼント用としても如何でしょうか?。◯
1,200円
細田堂
商品の画像

雨上がり、笑う紫陽花

今日はなんだかついてないなぁ。近所の本屋さんからの帰り道で急な大雨に降られるなんて。そう言えば今朝のニュースで梅雨入り宣言してた気がするけど、すっかり忘れたまま傘不携帯で出かけてしまった。 買ったばかりの本を死守する為に胸に巻きつけた薄手のカーディガンをしゅるりと解いた。 6月の梅雨入りを盛大に実感したところで、ふと道端に咲く紫陽花が目に入った。 雨粒が点々と付着している鮮やかな紫陽花が雲間から差し込む太陽の光に照らされていて、これでもかと言うほどに煌めいていた。とても眩しく、美しく、烈しい生命力を感じた。 気まぐれな通り雨を恨んでいた5秒前の自分を少し恥じた。 ちょっと寄り道しようかな。念のためにコンビニで傘は買っておこう。 ====================== 紫陽花のビーズ刺繍です。 スパンコールで花びらを、ガラスビーズで葉と梅雨の雨粒を表現いたしました。 スパンコールの上に縫い付けられているガラスビーズが雨粒です◎ 雨が多い昨今ですが、ザ・梅雨を実感できてひそかに嬉しい細田堂です。 紫陽花だけに限らず、お花に付く雨粒や水の粒ってスワロフスキー顔負けで煌めいて綺麗ですよね。 自然の美しさを身近に感じられる季節ではありますが、自己都合によっては鬱々としやすい梅雨シーズンに紫陽花ブローチで気分揚々になっていただけたらなと思います。◯ ● 購入方法と価格について 2種のうちからお好みの方をおひとつご選択ください。 各種1点ずつの在庫数です。 価格につきましては、各種同価格¥1,400です。 まとめてご購入されたい場合は、¥2,000となりますのでご購入前に「作品について質問」より必ずご一報くださいませ。ページの価格を変更させて頂きます。
1,400円
細田堂
商品の画像

パパライオンのほっと一息

我が家のパパライオンは威厳ある一家の大黒柱。 いつも凛々しいお顔でお仕事を頑張ってるけど、今日は1日中お休みみたいで朝から書斎に篭って出てきません。 特製ランチが出来たからパパを呼んできて頂戴とママライオンに頼まれました。ノック、ノック。 パパライオンは出てこないし、声すらも聞こえません。 「パパ…?」 勝手に入ったら怒られちゃうかもしれないけど、意を決して書斎の厚扉を開けて中を覗き込みました。 そこには、猫足チェアーの背もたれに凭れ掛かり丸眼鏡を掛けたまま眠りこけてしまっているパパライオンの姿がありました。 「今日はパパにはお寝坊さんで居てもらいましょうか」 いつの間にか背後に来ていたママライオンがそう優しく微笑んで、そっと厚扉のドアノブを引いたのでした。 ===================== 父の日プレゼントを意識して制作したメガネチェーンです。 メンズアクセサリーの制作は初めてで少々緊張いたしましたが、男性のニーズと細田堂のコンセプトが重なり合うカテゴリーを検討し、男性が使いやすいアクセサリーになるように制作いたしました。 「父の日=お父さん」という概念のネジを少し緩ませて、職場の上司や日常でお世話になっているお兄さん役のようなお知り合いにも贈答できるよう、華奢なチェーンや今年っぽい色味をプラスして幅広い層に受け入れられやすいデザインにいたしました。 メインのパーツにタイガーアイを使用しておりますので、重みと高級感のあるメガネチェーンです。 父の日を意識しておりますが、もちろん女性のファッションにも馴染みますのでご自分用としてもおすすめです◎ あなたの「お父さん」に似合う素敵なアクセサリーでありますように。
3,000円
細田堂
商品の画像

かまきり夫妻のささやかな挙式

節約家のかまきり夫妻がついに挙式を迎えることになりました。 パーティーにお越しのみなみなさま、さあさグラスをお手に取って! ====================== 梅雨も始まり、夏の兆しが見えて参りました。 夏を活発に魅せる色鮮やかな色彩に花と葉をプラスして、2022年らしいデザインに仕上げました。 ビビッドなオレンジとライムグリーンのビーズタッセルは、一本一本丁寧に縫い付け、お耳に負担がない本数に調整いたしました。 本数は多くありませんが、長さがある分きちんとゆらゆら揺れてくれて、お顔周りを鮮やかに魅せることでしょう。 かまきりが少し首をかじけたように見えるのが、個人的にはとてもキュートでお気に入りです。◯ 個性的なデザインなので、唯一無二のプレゼント用としてもおすすめです。 ● 金具について お買い求めの際にお選びいただけるようにいたしました。 下記の金具をご選択頂けます。 ピアス ・スタッド ▶︎樹脂 ▶︎チタン(ゴールド or シルバー) イヤリング ・蝶バネ(ゴールド or シルバー) ・ネジ式(ゴールド or シルバー) ※イヤリング金具につきましては、わずかなアレルギー対応タイプとなっております。大変恐れ入りますが、アレルギーを起こしやすい方は十分にお気をつけくださいませ。
2,000円
細田堂
商品の画像

おてんば娘の一張羅

「ママ!わたし決めたことがあるの。それまでに色々と準備をしなくちゃいけないから、少し帰りが遅くなるかもしれないわ!でも気にしないで!夕暮れ時には戻りますから!」 あぁ〜忙しい忙しいっ、と嵐のように外に駆け出して行った少女の髪には、シチリアの海岸のように煌るバレッタが装飾されていた。 昔からお転婆な性分の愛娘が活き活きと出掛けていく後ろ姿を、母は一寸遅れて玄関から見届けた。 お転婆な少女がたったひとりでヨーロッパへの旅路に就いたのは、この5日後の話である。 煌めく一張羅のバレッタを携えて。 ======================= はじめてのバレッタです。 どこか遠くの海が綺麗な国の少女が大切にしているような、少し豪華だけど可愛らしい髪飾りをイメージして作りました。 海の泡を彷彿とさせるようなオーロラビーズの連続縫い、海の底に沈む真珠とそれを守るかの如く佇む珊瑚礁を表した水色のリボン。 イメージを表現するのに抜群のパーツと構図を選び、デザインいたしました。 オレンジ色に煌めくのは、夏の差し色に選んだスワロフスキーです。 夏の季節に涼しげな髪飾りはいかがでしょうか?
2,000円
細田堂
商品の画像

美しき三姉妹・長女

美しき三姉妹シリーズの長女です。 三姉妹をまとめる長女はしっかり者で曲がったことが大嫌い、他者に頼られては絶対に断れぬ心優しい性格。 品行方正だが意外と天然なところもあり、うっかりとやらかしてしまうとても愛らしい存在です。 そんな長女が持つ凛とした優しさと美しさを、透明度の高いガラスビーズとクラゲのように儚いお花を詰めたレジンチャームで表現いたしました。 色味は、誠実さのイメージカラーである水色を代表色として採用いたしました。 レジンの中には透明な花弁のお花、シェル、パール調ビーズなど優しい雰囲気を持つパーツをふんだんに入れ込みました。〇
1,500円
細田堂
商品の画像

美しき三姉妹・次女

美しき三姉妹シリーズの次女です。 三姉妹の真ん中っこは何事においても仲裁を任される影なる苦労人。 辛い時でも周りに気を遣い、笑顔を絶やさずムードメイカーであることを貫く。 そんな健気で優しい次女をあたたかみのあるピンク色とオフホワイトのガラスビーズで表現いたしました。 透明さを失わないようレジン液と着色液の割合を少しずつ調整いたしました。 白いTシャツやブラウスなどのシンプルなトップスによく映えて、全体のコーディネートのバランサーとして役立ってくれます。 また、ピンク×ゴールド金具の組み合わせがまろやかな雰囲気を増幅させ、より理想に近いアクセサリーに仕上がりました。
1,500円
細田堂
商品の画像

静寂を破る真夜中の雫

深いミナハダ色のレジン液に小さなドライフラワーや青とシルバーカラーの素材が揺蕩うお手製カボション。 カボションの周囲には煌めくシルバーの特大ビーズとオーロラカラーの雫型ビーズをメインに刺繍しました。 梅雨の時期といえばイメージするのは、降雨の後に草木から滴る大粒の雨露。 それらを透明色や水色のガラスパーツで表現いたしました。〇 動くたびに長めのチェーンが揺れる動的なブローチです。 梅雨の憂鬱を、ゆらゆら煌めく本作品が吹き飛ばしてくれるかも・・・? 重さ:8g 長さ: 縦約10cm 横約3cm
1,800円
細田堂
商品の画像

南国からの贈り物

あたたかい地から届く甘い果実とその身に滴る甘雫を表現いたしました。 シンプルなデザインですが、マンダリンオレンジカラーのレジンにチェーンを3本吊るし少し遊び心を入れました。 また、雫型のガラスビーズと彩度の高いスワロフスキーを垂らすことで新鮮さを表してみました。◯ 丸くて透明感の高いアイテムです。 夏の暑い日々にたのしめる、カラフルなアクセサリーをおひとついかがでしょうか? ピアス金具: ステンレス 重さ:3g 長さ: 約6cm
1,000円
細田堂
商品の画像

某良家の姉妹(姉)

某良家の姉妹(妹)の姉バージョンです。 https://minne.com/items/32413677 緑とゴールドの相性が抜群だった妹版に対し、ゴールド系統で纏めた一品です。 包み込んでくれるような温かさがあるコットンパールを使用し、妹想いの優しい姉を演出いたしました。 漆黒のボタンパーツに接着したレジンパーツの中身には、ゴールドカラーの糸パーツ・ジェルパーツ・七分ビーズを散りばめ、姉としての威厳と神々しさを表現いたしました。 ピアス本体: ステンレス ピアスキャッチ: ステンレス 重さ: 10g 長さ: 約11cm
1,500円
細田堂
商品の画像

貴婦人の秘密

品行方正、清廉な貴婦人が生涯誰にも口外することがなかったとある秘密。 それは許されない甘美なる思い出か、それとも。 ボタンパーツを中心に、ヴィンテージ風のピアスに仕上げました。 パーツそれぞれが少し古みがかっていて、既製品にはない少しの高級感をお楽しみいただけます。 16世紀のヨーロッパを旅した旅行船から発掘できそうな、古くも美しい貴婦人のアクセサリーのようです。 ピアス金具: チタン ピアスキャッチ: 樹脂 重さ: 7g 長さ: 約9.5cm
1,750円
細田堂
商品の画像

某良家の姉妹(妹)

16世紀頃のイギリスの歴史劇からインスピレーションを受けて制作した作品です。 クラシカルな気品を再現する為に深緑を採用し、1からレジン液で調合いたしました。 ボタンパーツをレジンのフレームとして使用し、微かに深緑を楽しめるようにしました。 ピアス金具が接着してあるシェルパーツは光の加減や向きによって色が変化します。 ピアス金具: チタン ピアスキャッチ: 樹脂 重さ: 9g 長さ: 約6.5cm
1,400円
細田堂