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TYPHOON /松任谷由実

1983年のアルバム「VOYAGER」収録。台風が運んでくる空気の湿り気、気圧に由来する気だるさ、何か不吉なものが近づいてくるザワザワする感覚…。そうした五感が感じるものをサウンドに落とし込んだ(音仕込んだ!)名作。音楽だけでなく詞を見ても、前の晩から泊まっていた恋人が朝になったためか台風が接近しているからか、もうすぐ部屋を出て行ってしまう。風音の強まりとユニゾンするように描かれたその描写がとても映像的。短編小説家ユーミンの面目躍如だが、やはりこの曲の醍醐味は、のちのシティポップに繋がる、洗練され緻密に組み立てられた音作りにあると思う。アレンジャーで夫の松任谷正隆さんの立ち位置がずっと素敵です。

*画像はイメージです。静岡県熱海市にて撮影

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