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安定剤を手放すとき②


通院の日は だいたい雨。
少し緊張しながら慣れない道を 車で50分ほどかけて
車通りの多い街へ向かう。


付き合いの長い先生と話す時間はいつも15分ほど。

先生 「どう〜?最近は。」

私 「うーんと、ここ最近で一番調子が良いです。」

先生 「あら、そうなの。例えばどんなこと?」

私 「先生の言う通り、夫にエネルギー使うのを辞めたらめちゃくちゃ楽になりました(笑)」

先生 「www」

私 「そのエネルギーを自分に使うようになったらすごく楽しくて。エネルギーに満ちてる感じです。」

先生 「新しくなにか始めたこととかあるの?」

私 「……レジンをつくったり、筋トレとかネイルしたり映画に行ったり…友達と…ご飯行ったり……(不穏な空気を察して声が震える)」

先生「そうね、、、心配だわ。」
私「………」

要は 気分の落差を心配しているとのこと。
先生には4年近く診てもらっているので
その言葉を素直に受け止めた。

ラツーダを辞めて様子を見ましょうと言われ
サクサクと先生との時間が終わった。
自分の思うことは何も言えなかった。

思えば 確かに 順調過ぎたのかもしれない。
普段そこまで元気のない自分が
前向きに意欲的に活動し続けられるなんて。


精神安定剤は辛い時に手を差し伸べてくれる薬であって
自分をより良くする薬ではない。
そういう意味では 私はもうそれを卒業するタイミングだったのかもしれない。


今まであったものが無くなることは不安だ。
メンヘラ恋愛体質なので
ずっとそばにいるよ大丈夫だよと言ってくれた人が
もう居なくても大丈夫そうだね と突然去っていってしまったような喪失感がある。(?)


ただ この数ヶ月で考え方が変わったし
少し生きやすくなったことは事実。
夫と一定の心の距離を保つこと、
仕事に積極的になれたこと、
自分の推しや息抜きを見つけられたこと、
変化も追い風かも?と思えるようになったこと。

全て調子が良いからこそ 気が付けたことだ。

安定剤が無くても 私は私らしくいればいい。
楽しいと思える方を選べばいい。
いつも前向きじゃなくていいし
凹む時間が長くてもいい。

何も変わらない。
好き も 真面目 も大事にしていくんだ。

この人なら 味方でいてくれる。
その人たちを思い浮かべながら ゆっくりとリスタートを切る。




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