2021年の作品集
2年前から書いているシリーズ「今年の作品集」です。過去の作品集はこちらから。
今年も作品が多いので、製作時期ではなくジャンル別に紹介していきます。
Remakeのススメ
販売されている製品、特に中国ガジェット・ロボットを自分でもマネして作ってみる活動をいくつか行いました。これが自身の良い勉強になるとともに、結果として中国メーカーとも仲良くなれたので、とても有意義なモノづくりとなり満足しています。
■ 自作myCobot
正確には昨年末の作品ですが、昨年の作品集に掲載できなかったため、2021年扱いにします。6軸ロボットアームmyCobotを高速プロトタイピングしてみました。
製作過程や思想を記事にしたところ、これがとても好評でした。実は、この記事をきっかけに、とても良い出会いや、様々なきっかけを得ることもできました。もちろん勝手にマネして作ったわけですが、そういう面でも、Elephant Robotics社には感謝しております。
■ MakerDog
手のひらサイズの犬型ロボット「Petoi Bittle」を自作してみました。
しかしながら、myCobotとは異なり、デザインやPCBにオリジナル性を強く持たせることにしました。togetterまとめを振り返ると、やはり製作に勢いがあって我ながらビックリしますね…。
前回ロボットアームを作ったのだから、今度は4脚ロボットだろう、という軽い気持ちで始めて見たのですが、とても勉強になって良かったです。まだ簡単に動かすところまでしかできていないので、今後はソフトウェア開発に力を入れていくのも良いかもしれません。これもオープンソース化したいものですね。
■ M5プロッタロボ
この作品に関しては、あまりにも軽いノリで作りすぎて、実は個人的にあまり思い入れがなかったのですが、周囲からは思っていた以上に好評で驚きました。プロッタロボなんてもはやMaker界隈で作られ過ぎているし、あまり興味を示してもらえないかと思っていたのですが、とても意外でしたね。シンプルな構成とかわいさがウケたようです。
■ 24時間で作るCO2モニター
とある大学がM5StackでCO2センサー作って実用新案検討していたところ、TwitterMaker界隈で炎上していました。私も思うところはありましたが、とりあえず作ってから考えようかと思い、マネしてみることにしました。
■ M5Walker
ある日、M5Stack公式が、歩くスタックチャンみたいなのを作っていました。
翌日にはマネして完成させてみました。
マンガ・アニメ作品
過去作を振り返っても、私はハリーポッターやノコノコこうら、魔法の絨毯など、マンガやアニメの作品を実現するのが大好きなのです。今年も色んなキャラやモノを、リアルに再現しました。
■ 乗れるモルカー
今年の作品で一番バズった作品。ニコ動では、なんと技術・工作ランキングで1位も獲得できました。
そのおかげもあって、ニコニコニュースにも掲載されました。ニコ動はコメントが尖り過ぎてて面白いですよね。完全にモルカーブームに乗っかった作品ですが、モルカー放送期間内に製作しきれたのが良かったのではないでしょうか。
■ ミニメカ丸イヤホン
実は、ネタバレ作品ですが、呪術廻戦のミニメカ丸イヤホンを再現しました。アニメ派の方はすみません。
■ Vivyマツモト(キューブ)
VivyのマツモトをM5Stackと3Dプリンタで作ってみました。これも簡単にできましたね。瞬きがなかなか良い感じで満足です。
■ 動くクマちゃん
こちらもVivyのマツモトに影響を受けて作りました。あまり再現性はなく、ただの動くクマのぬいぐるみです。少しシンプル過ぎて面白さに欠けるかもしれません。しかしmyCobotで空中散歩させるのは、斬新さがあって良かったです。
企業のノベルティを勝手に作る
大村 卓さんの「企業ノベルティを勝手に作る」活動の大ファンでして、私もマネしてみることにしました。
でも、さすがの大村さん。有名な大手企業のモノはほとんど作られていたため、私は自身の職業や趣味にゆかりがある企業を選定し、オリジナリティを出せるように工夫してみました。
■ スイッチサイエンスクリップ
これは是非スイッチサイエンスで取り扱っていただきたいですね(笑)。
■ トヨタペン立て
自動車メーカーのロゴを押し出したらペン立てになりそうな気がしたのです。色んなメーカーで機能性を勝負してみたいですね。
■ M5Stackアクセサリホルダ
M5Stackロゴのフレーム部分をうまく活用してみました。違う色のフィラメントを重ねています。
■ Woven Planet Holdingsボルト
ロゴがボルトの上面視にしか見えなくて作りました。こっそりWovenCityに紛れ込ませるのが夢です(笑)。
■ デンソー デンまる手鏡
デンソーのMaker仲間から教えていただいた「デンまる」君。全然知らないキャラでした。勉強になりますね。
■ 浜野製作所スマホスタンド
魔改造つながりで、何か作りたい!と悩んだ末に、スマホスタンド化してみました。Hの曲線が良い感じですね。
■ TikTokの傘
結構持ちやすい形状しているんですよ。3Dプリンタで簡単にできます。
■ Huaweiうちわ
うちわみたいな形状してますもんね。扇子にするのも良いですね。
■ バスケロボのおもちゃ
あくまでファングッズとして、勝手に作って公開しました。所属や中の人とは関係ありません(笑)。
fabcross作品
今年からfabcrossでライター活動を始めました。私は常に何か作っていますから、それを記事にすればよいので、結構向いているかもと思っています。工作記事は4件掲載されました。
■ IoT洗濯バサミ
初めての記事はIoT洗濯バサミです。私IoTデバイス作るのが結構好きなので、シンプルな構成で作りやすそうな作品を取り上げてみました。
■ かわいい見守りロボット
Feetechのシリアルサーボに夢中だったため、その魅力を伝えるべく、パンチルトの卓上ロボットを製作しました。でも、スタックチャンには負けますね。
■ スティックモビリティ
昔作った箒型モビリティをハードウェアオープンソース化したくて、よりシンプルに製作した作品。まだまだ課題は多いですが、とりあえず作って遊ぶことはできるかもしれません。
■ スマートしょうゆさし
数年前から温めていたネタ作品。ラズパイで実装しようか悩んでいましたが、AIカメラUnitV2がちょうど販売された為、この機会に使ってみることにしました。
コンテスト作品
今年も沢山のコンテストに出場しました。他にもコンテスト応募作品はあるのですが、他ジャンルと重複しないものを選定しています。
■ YahooHackday2021「好かんくせ〜」
画像や音声でユーザーのくせを検出して、オナラで注意喚起するデバイスを作りました。MediaPipeが勉強になって面白かったし、オナラを出す機構もお気に入りです。
■ TESアイデアコンテスト「傘型モビリティ KASAMO」
「なぜ傘なの!?」見た人はもちろん、製作仲間からも言われました。そして何より私もそう思っています(笑)。”楽しそうだから”で良いのではないでしょうか?(笑)。
気合入れて作った作品
思い入れを強く抱いて作った作品が2点あります。昔から作りたかったり、デザインや完成度に拘っている作品です。
■ 5軸アクチュエータ「M10CUBE」
昨年あたりにアイデアが浮かび、密かに作ろうと企てていました。拘りは可動部が見えないことです。安全性や不思議感の演出を意識しています。大きめのサーボで製作しましたが、もっと小型化しても良いかもしれませんね。
■ モバイルマニピュレータ「Chibby」
まだ開発途中ですが、現在とても力を入れている作品。私はロボットの実用化を夢見ているのですが、Makerが自作して日常生活で使い始めるのも、実用化の世界へ一歩近づくと信じています。
活動実績や想いはtogetterにまとめ中です。
まとめ
毎年昨年の振り返りをしているので、今年も振り返ってみましょう。「2020年の作品集」でのまとめ文。
2021年の目標は「もっと使ってもらう」ことかな。ポイントは2点。1つ目はいくつかの作品に関しては、設計図公開で、誰でも作れる、使えるまで仕上げること。2つ目は、感染拡大でオンサイト展示が難しい中、オンラインでも楽しめる工夫を凝らした作品を作りこむこと。
1つ目の設計図公開に関しては、fabcrossで実現できていると思います。部品や作り方は公開しているので、簡単なものなら作れると思います。もちろん、まだまだ課題はありますが。2つ目のオンラインの楽しみ方については、ひたすらTwitterですよね。私は基本、Twitterで作品進捗公開しているので、フォロワーの皆様に楽しんでいただけているとありがたいです。
2022年は、もう少しソフトウェアを重点視してみようかと思います。モバイルマニピュレータ、4脚ロボットと、手持ちのハードウェアはとても充実しているので、例えばROSの勉強をしながらとか、もっときちんと動かしてみたいと思います。また、作品のリメイクもいくつかやれると良いかもしれませんね。
来年もモノづくりを楽しみましょう!
私の作品は全てProtoPediaで公開しているので、是非ご覧ください。
では、よいお年を。
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