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明日できることは今日しない

 「明日できることは今日しない」というのは、仕事における私の基本姿勢なのだけど、そうでありつつ矛盾を抱えた状況というかなんというか、そういうことについて考えた。

 できればあまり働かずに暮らしたいというのは前々からの私の希望で、それは何かというと不労所得で生活したいとか、誰かの稼ぎに頼りたいとかというのとは少し違う。不要な残業や社畜みたいなことは避けたいということで、そのためにはいかに時間内にきりあげるか、大事なのはその一点である。それでタイトルの基本姿勢ということになるんだけれど、一見するととにかく仕事を怠ける、引き延ばすみたいに思われるかもしれないがそうではない。この基本姿勢でもってやっていくには、その日できることはその日のうちに精いっぱい片付けておくことでそれが成立する(と、おもう)。
 優先順位を見極め、手がすいたらどんどん先にやれることをやってしまう。そうするとオマケの空き時間というものができる。それを何に使うかというと、急に飛び込んできたトラブル対応みたいなことにあてたり、調べものにあてたり、技術や知識を習得するのに使ったり、何もなければ整理整頓などをする。そうやって定時になると速やかに帰宅する。
 効率、である。
 私が好まないのは、そういった私の時間を無駄に消耗される状況で、例えば会社から割りあてられた「労働時間」にもついついそういった思考が働いてしまう。働く場所と機会を与えられているという点ではある種の感謝があるものの、一方で私はその対価として時間を提供しているのだから、まあお互いさまというかそういう気分もある。無駄に消費されるのはかなわない(ああ、ボスのどうでもいい無駄話を聞かされるあの時間!)。
 ふつう一般的な協調性と、何に対しても集中力とその持続力などというものに問題があるので(かなり問題がある)、休憩時間や勤務時間をわりと自分でコントロールできるいまの働き方はすごく助かっているのだけれど、それを得るためにはけっこう努力をしてきたとおもう。要は仕事をきっちりとこなす、プラスアルファがキモなのだということにしている(勝手に)。

 人に決められた労働時間みたいなものが嫌いな代わりに、働くこと自体はそう嫌いではないようで、平日をわりと好き放題しているぶん、気が向いたら休日にも仕事をする。それに、平日でも事務所にいない時間も頭のなかではあれこれと思考し続けている。明日はあれをやらなくちゃとか、これを頼まれていたのを思いだしたとか、いいアイデアが浮かんだから明日提案しようとか、もう、あらゆることを。

 自分の仕事の仕方についてこうやって考えていて、そういえばホロスコープにそういうのが出ていたなと思って自分のチャートを見直してみた。仕事や働き方は、6ハウスで見る(それだけじゃないだろうけど)。
 私の6ハウスには、星が3つ入っていた。月、天王星、海王星。月は10天体のなかで最も動きが速く、感情を司るため変化しやすいので気まぐれと読める。また、仕事を日常に持ち込み、常態化することでどこか落ち着く傾向があるとの解釈ができる。
 天王星は自由を愛する型破りな星で、例えば1日8時間労働みたいな縛りを嫌うのはここあたりに出ているのだろう。海王星は実体のないもの、目に見えないものを扱う星だから、宗教や歴史などといった、概念や過去の物事ということで今の仕事の内容に当てはまると言えば当てはまる。わりと仕事人間なのかもしれない(どの口が言うのか)。
 また、ハウスカスプは蠍座で、蠍座の支配星の冥王星は天秤座にあることから、職場内での各人の環境、評価に関してのバランスがあまりにも理不尽なことなどに、時折むしょうに腹が立ってくることもある。
 と、こうやって次々に読んでいくときりがないのでここらへんでやめるけれど、チャートというのはこういう使い方をするとわりとおもしろいとおもう。
 ついでだからKさんのチャートも見てみると、6ハウスには同じく海王星が入っている。目に見えないもの、つまり感性や想像力といったものも含まれるためイマジネーションを活用した仕事むきと読むこともできて、これはすごくぴったりだったので、なるほどどおもった(私にもその欠片くらいがあるといいのだけれど)。
 このように、同じ星が入っていても人によって(チャートによって)現れかたがさまざまなのがおもしろい。占星術は「この星がここにあるからあなたはこのような職業に就きます」という言い方をされたり、固定したとらえ方をしてしまうと、途端に眉唾感が漂ってしまうことになるのはもったいない。

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 と、いうところで日曜が終っていく。ああ、明日はまた仕事に行かなくちゃならないのか、と、わりにユウウツである。

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