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考察過程における、うどん

 うどんにもいろいろありますね。

 ここしばらくはうどんをひんぱんに食べるというのでもないけれど、出汁のきいたあったかいつゆのうどんって、おいしいですよね。
 私は讃岐方面のみっちりしたうどんよりも、五島うどんみたいなつるりとしたうどんのほうが好きです。ずるずる。

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 高校生のころに、実習で福岡に行くというイベント(?)があって、そのときに引率の先生が「福岡はラーメンが人気だけどうどんもおいしいんだぜ」(こんな言い方はしてない)といって、お昼ごはんに連れて行ってくれたのがたしか牧のうどんだった。牧のうどんは福岡を中心にしたうどんのチェーン店だ。
 だけどそのときのこまかいこと、例えばクラスのみんなで連れ立って店に入ったこととか、それが牧のうどんだったこととか、うどんの味といったものは忘却のかなたに押しやられてしまっていた。

 そうして時は流れて2022年4月(だったかな)に、牧のうどんと再会を果たすことになる。なんていって、そんな大げさなことでもないんだけれど、まあ私と牧のうどんはここ20年ほど交点がなかったということ。
 牧のうどんの特徴は、つゆを吸うやわい麺だ(たぶん)。福岡あたりのうどんというのは、つゆを弾き返すぴちぴちのさぬきうどんなんかとはもうぜんぜん違っていて、しっとりとしてやわいうどんがわりと多い。と、おもう。
 うどんの入ったどんぶりがテーブルに運ばれてきた瞬間から、どんどんつゆがなくなっていく。猫舌の私はちょっと焦りながら麺をすする。ずるずる。

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 うどんのことを書いているけれど、今日書きたいのはうどんの味とか好みとかそういうことではない。この牧のうどんを久しぶりに(忘れていたくせに)食べて、おもったことがあったのだ。

 つい最近、ふとしたことから、やり始めたことがある。新しく始めたことと言いたいところなんだけど、実をいうとずっとずっと昔に手習いしたことがあって、でも長い年月と自分の習得力不足から、初心者といって差し支えない。基本からこつこつやろうとおもっているけれど、こんなにもできないのか、、というほどで、ちょっとせつない。
 それで、牧のうどんのことをおもった。
 あの、つゆをどんどん吸うやわいうどんみたいに、知識も技術も身についたらいいのに・・・。
 いまの私をうどんに例えると、さぬきとまではいかなくても五島うどんくらいだろうか(意味がわかりませんね)。

 自分の生活環境や習慣が変わるようなことを始めるって、ちょっとお尻がおもたかったりするけれどやり始めてみるとすごくわくわくするし、たのしいですね。とても人に示せるようなものではないため、それがなんなのかここには書かないけれど、やっていてたのしいというのは人生においてとてもゆたかなものだとおもいました。こつこつがんばって、どんなものが実るかなあなどとたのしみにしています。

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 牧のうどんはおいしかったですよ。お腹いっぱいになりました。(牧のうどんの写真は撮ってなかったから、トップ画像は味噌煮込み(素)うどんです)

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