喫茶店百景-あのころの面影-
両親の喫茶店は商店街の中にあった。もともと父が勤めていたコーヒーショップというのがあって、父の先輩にあたる人がある時のれん分けでこの町に店舗を持った。しばらくして先輩がその店を手放すというので、父が居ぬきで引き継いだのだった。
そういうわけで、立地などは選べなかった。この店は建物の2階にあり、父はそれが不満だったみたいだけれど、私は2階の窓から下を眺めるのが好きだった。
商店街なので、市場が広がっている。上から眺めて店の入り口に向かうひとを(うちの店のお客さんかな?