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旅と巡礼

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近所だったり、ちょっと遠くだったり。旅と巡礼とは切り離せないもののようです。
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#日本神話

鹿児島で卑弥呼に出合った

 鹿児島の旅の2日目のことを、放ったらかしにしていた。  天孫降臨の地(のひとつ)と言われる高千穂峰のある霧島市には、行ったことがなかった。高千穂というとどうも宮崎ばかりをひいきにしてしまう。  それでも一度はやっぱり訪ねておきたいとおもって、2日目は霧島神宮に向かって車を走らせた。  霧島神宮の他に、霧島市内で訪ねたい場所があって、まずは参詣というので霧島神宮へ行った。ところがそのもう一か所というのが休みだというのがわかり、その後のスケジュールというのはなりゆきまかせに

禁止をやぶることについて

 私は神話に興味があるのだけれど、そのことについて。  ある人との会話から「どうして神話が好き(興味がある)なのか」ということが気になってきた。はて、私は神話のどういうところに惹かれているんだっけ。  いつものことながらコレというこたえもなく、だらだらと書いていくことになるとおもうのだけれど、よければお付き合いください。  国生みや天孫降臨の地として有名な宮崎に暮らしたのは20年ほど前になる。その頃はほとんどといっていいほど神話のことなど何も知らなかった。その時に出会った

気になる宗像三女神

 ことし初詣に行った宗像大社はずっと行きたいとおもっていた場所だった。行こうとおもえばいつでも行ける距離だったのに、やっと行動にうつしたという感じだった。初詣というのはつまり賑わっているということだし、急に決まったため湍津姫神をお祀りする中津宮(大島)までは行けず、市杵島姫神をお祀りしている辺津宮にお詣りした。境内には第二宮(田心姫神)、第三宮(湍津姫神)があるためここでお詣りができる。  あまりゆっくりできなかったけれど、また別の機会に再訪と大島への訪問をしたいとおもいつ

高千穂の夜

 神楽を観てみたいとずっとおもっていた。数年前に訪れた島根県は石見神楽が有名だし、好きな宮崎県では高千穂神楽、銀鏡神楽などどれもいいと聞く。五島神楽というのもあるしその時期に合わせて行ってみたい。とにかく神楽を体験してみたいとずっとおもっていた。  秋の宮崎旅、これは友人の仕切りで、我々は日程とメンバーくらいしか把握していなかった。適切な服装くらいは事前に訊いておいたけれど、あとは人任せ、その瞬間をたのしむつもりで参加した。  1、2泊目は日南で、手づくりご飯や懐石料理を

おじゃまします、宮崎

 この旅でのひとりの時間の過ごし方として、住んでいた時には訪ねていない場所に行っておこうとおもった。住んでいたといっても1年ほどなので行ってない場所というのも多い。 宮崎神宮でご挨拶  宮崎神宮は平日の昼間ということもあってか、参拝者が少なかった。日が高い時間帯で暑かったけれど、それでも木陰も多くきもちがよかった。長崎より空気がさらっとしていた。  この日はこのあと待合せだったので、バスでまた駅前まで戻った。住んでいたときは車での移動ばかりだったから、バスも初めて乗った。

神さまたちに会いに行く

 島根県に行ってみたいとずっと思っていた。興味を持ったのがいつだったか、もう思い出せない。  きっかけのひとつは、妹尾河童さんの本である。「河童の手の内幕の内」という文庫本の中に「河童の『旅』」といういくつかの旅の記録が収められていて、そのうちのひとつが「神話の舞台『ザ・山陰』」。この方は旅に出る準備として二万五千分の一の地図を広げて、ルーペで拡大したりしながら地形を確認しておくと(写真付きで)書いてある。  好きな本や映像を繰り返し読む(観る)持病があって、この本も例外