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たまらない夜

スラっとくびれた細長いグラスに注がれている、黄金色のビール。
プクプクした小さな泡が上品に、そして自由に立ち上がり、ビールの美しさを益々引き立てている。
少し残業した夜に飲むビールはまさにご褒美。
フワっとした優しい泡からシュワッとした冷たい液体が滑りこみ、喉を勢いよく流れ、苦みと爽快感と共に身体の疲れを浄化してくれる。
「あぁぁぁぁうっっめぇぇ」と思わず天を仰ぐ。
もっと残業しても良かったかも…いや、もっと残業した方がもっとビールが美味しかっただろう、と考えてみる。
そうする内に、あっという間に1杯飲み終わってしまう。

私はお酒が大好き。
サワーやカクテルといった甘いお酒(口直しのために頼むことが多い)はもちろん、日本酒、焼酎も大好物。ワインは赤も白も甲乙つけがたい。
できれば毎日晩酌したいと思っているし、仕事が忙しくなるたびに「これで今夜の酒が美味いぞ」とすら思っている。
そして、お酒が好きな人も大好きだ。
「何でも呑むよ」と言う人、大好き。
そういう人は一緒にいて楽しい人が多い気がする。
以前、友達のNが「実は今日少し体調悪くて。だから吐いたらごめん。」と言ってきた。
「だから呑めない」ではなくて、「吐いたらごめん」と言うところ、酒好きの真骨頂だ。あぁもう大好き、と思った。

アルコールに弱くない私で良かったとつくづく思う。いろんなお酒を味わえるし、酔えば楽観的になって気分がラクになるし、呑めることが出来るぶん、人生は楽しいと思う。
疲れた日や悲しい日だって、お酒を呑めば「お疲れ様でした!」と区切りをつけてくれるように感じる。

だから、頑張って1日を終えた日は、お酒という名の最高なご褒美を与えたい。
仕事終わりの電車の中でこの記事を書いているけど、お疲れな私は、家に着いたら玄関の扉を開け、真っ先に冷蔵庫の扉を開けると思う。
そして、キンキンに冷えたビール引っ掴み、喉に流し込み、天を仰ぐ。あまりの爽快感に、思わず笑顔になる。気分がラクになる。

こうして、毎日がたまらない夜になる。

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