見出し画像

砂漠の旅人は風向きを感じて @パーソナルトレーナー

パーソナルトレーナー、「HERO(ヒロ)」さん。
とあるイベントで参加者の一人としてお会いしたのがきっかけでした。
初めの印象は「まっすぐな眼差しで、懐にスッと寄り添うひと」。
前述の「うおちゃん」とご夫婦ですが、お話を伺っていて
“こんなにもお二人の想いが根底で重なり合うとは…”と、
何故だか胸が熱くなりました。
「働きながら『好きな瞬間』に気づいていけるよ」
頂いたこの言葉は
様々な働き方を模索したご自身の経験に基づくものでした。
“好きを仕事にしなきゃ”、縛りに息が浅くなるあなたに届けたい、
彼の「日記」です。

画像1

ともに「人生」が変わる夢を。

休み時間といえば、本。
少年時代、僕はいつも独りでやり過ごしていた。
「仲間がほしい」
そんな僕に手を差し伸べてくれた、たった一人の友だちが
今の自分の原点だ。
時が過ぎて今、固い握手を交わすような
「密なコミュニケーション」に生きがいを感じている。

102㎏の僕が64㎏にたどり着いた時、
一番変わったのは「自分を愛せるようになったこと」だった。
身体が変われば、こころが変わる。
パーソナルトレーナーは天職、と言い切れるのは
胸が躍る学びを、幸せを仲間にシェアできるから。
そして
がっつりと相手に向き合うことで「人生が変わる夢を見てほしい」から。

102時代

画像2

こころの砂漠に名前をつけてみた。

今、本当に「こころと生活」が重なっている。
自分の大切な人を健康で幸せにする。
家族に愛を。
仲間と喜びを分かち合う。
休息をとる。
カッコよくあれ。
僕の個人理念、5つ。
しかしここまでには長くて曇った「迷走期」がある。
進学・就職のたび、
自分に蓋をして“かくあるべし”に身を預けてきた。
「なんか違う…」と
霧はますます濃くなっていく。
自分のことも、その感情の正体も、
何もかも分からぬまま、その生活に区切りをつけた。
いや、つけるしかなかった。
今思えば、当時の僕は「砂漠」の中、
同じ場所を延々と歩き回っていたんだ。
気持ちが満たされるはずもない。

そんなとき僕は「感情に名前をつける」ことにした。
自分のやりたいことを、とにかく100個書き出す。
僕はどんな子どもで、どんな過去を生きてきたのだろう。
もやもやとした感情を要素に分解していくと
自分の求めるものが言葉になって見えてくる。
「健康」に興味があるのか。
身近な人との時間を慈しみたいのか。
これまでの霧が次第に晴れて、この仕事に導かれた。

僕の場合
歩き出すきっかけは、心の奥底の「名もない叫び」だったけど
その叫びには意味があって。
時間は出来事の連続体で、
出来事は意思決定の積み重ねで。
感情は厄介なもので、
僕を動かす大きな舵でありながら、その大半はエラーを起こす。
だからこそ、一旦深呼吸して
その感情とやらの中身を吐き出してみればいい。
こころが求める風向きを少しだけ早く感じ取ることができる。
でも、そう計画通りには進まない。
引いた道がどんなに崩れようと
僕は何一つ無駄にはならないと思う。
案外、行動していると
あらゆる出来事と意思決定が潜在的に一本の線になっていくから。

画像3

プライドを捨てること、本気の始まり。

砂漠を抜け、歩き出した僕には、
今でも息の切れる山、心をえぐる谷は幾つも訪れる。
最初は誰しも初心者なのに、
僕はなぜか、経験者に教えを乞うことができないでいた。
「今の自分」の破れた穴を、必死に貼り合わせるように
ちっぽけな何かを守ろうとしていた。
自力で鍛えられたという強みが足枷になり、
トレーナーとして、相手への向き合い方を見失ったとき。
そのどん底で初めて
壊れやすい「守り」をかなぐり捨てて、吸収することができた。
「プライドがあるうちは、本気で目の前に向き合ってはいない」
プライドを取り去ることは
今の情けない自分をつつくことではなく、
完璧にはいかない自分を愛おしむこと。
そうして初めて
変わりゆく自分を慈しむことができる。

僕はトレーニングのセッションが終わるたび、
やり切った仲間と握手を交わす。
なんで完璧に自分を制御できないの、じゃない。
彼の今の動きは身体の芯を捉えているか。
筋肉の「これから」を見通す真剣な眼差し。
ここまで持ち上げられるようになった、すごいじゃん。
もっといけるよ、君はもっといける!
君は本当にすごいから、大丈夫。
今の実力を受け止め、伸びを見る。
すると不思議と
その「伸び」を応援してくれる仲間が集まってくるから。
がむしゃらに、清々しく。


HEROさんの日々を垣間見ることができるインスタグラムはこちら

https://www.instagram.com/hero.uozumi.hirotaka.unsung/?hl=ja


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?