宛もなく果てもなく

未だに自己紹介は苦手。
自己は迷子になっているし、最悪どこだか知らないところで事故でも起こしていることだろう…などと思っていたりする。
よくて家出と言いたいところだが、生憎影も形も見たことがない。
はじめましての瞬間にすら立ち会えていないのに、それをそれとして見つけ出すのは至難の業ではないだろうか?
自己を開拓?
自己を知覚?
あればいいのか、なくていいのか。
ほしいのか、ほしくないのか。
それすら曖昧に暈しておきたいのは、自己を認める自身の器がかなり未成熟なことを裏付けしているようだ。

どこに行きいのか?
そう聞かれても私は答えられない。
応えを今も持ち合わせていない。
たどり着きたい場所はない。
宛もなく果てもない旅路。
ただその道中にだけは私の存在がある。
歩いてみよう。
見てみよう。
聞いてみよう。
触れてみよう。
記してみよう。
示してみよう。

かくして私は旅に出たのだ。



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