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LP(ランディングページ)は後ろから改善すべきという話

おはようございます。デザイナーの"YO"です。

現在、友人と一緒にQiita(キイタ)アドベントカレンダー 2020にエントリーしています。以下のリンクからカレンダーを覗いてくれると嬉しいです。

本日は12月19日、19日目の記事も僕が担当させていただきます。
今回参加しているアドベントカレンダーは、僕を含め5人で投稿しているため、1人あたり5記事の計算で執筆しています。

この記事を持って、アドベントカレンダーに向けた僕の投稿は最後となりますが、引き続きWebマガジン「NineCe」としての記事は投稿していきますので、こちらもよろしくお願いいたします。


LP(ランディングページ)の改善について

さてここからが本題ですが、ランディングページをリリースした後、PRを打ったり流通チャネルに発信をしたりしてサイトへの流入を確保したら、そこからはいよいよ「分析・改善」のフローに入るかと思います。

便宜上ここからは、商品を届けるための縦に長いサイトをLPと呼ぶことにします。また、ページ構成はフォームへのリンクが設置されているトップページと申し込みフォームの2ページでサイトが構成されていることを前提としています。

LPの構成から紐解く

先日投稿した記事では、売れるLPを作るための基本的な構成について書きました。まだ見ていない方はリンクを掲載しておきますので、目を通してもらえると話が入ってきやすいかと思います。

【売れるLP(ランディングページ)の基本構成の話】

まずおさらいですが、これから改善をするターゲットとなるLPは、以下の要素と順番で構成されていることとします。

①ベネフィットの訴求(FV)
②結果
③根拠
④共鳴
⑤信頼
⑥感情とストーリー
⑦クロージング
⑧補強

申し込みボタン&フォーム

ユーザーの心理を絶妙に揺さぶるための順序でLPを構成できるとベストですが、これはあくまでLPを1つのストーリー仕立てと考えたときのものなので、現実はこれで確実に効果が上がるかと言われるとそうは言い切れないものです。

そのため、リリース後もアナリティクスなどを活用しながらデータを収集・分析し、よくないと思われる箇所を改善していくのですが、まず前提として、ユーザーはサイトの要素をほとんど丁寧に読んでいません。

この記事を読んでいる方も経験があるかと思いますが、LPは縦に長い構成になっているものがほとんどです。よほどの興味がなければ、文字情報を一々丁寧に読んでくれはしないんです。

実際はかなりの大部分を読み飛ばしながら、目止まりとなる箇所をかいつまんで情報を判断しているに過ぎません。なので、ユーザーがどこを読み飛ばしているのか、どこを熟読しているのかという情報は最低限取得しておくと、サイトの改善に対して大きなヒントになってくれます。

ファーストビューとオファーとフォーム

上で述べた構成では、LPの要素を10つ程度に細分化して説明していますが、もう少しざっくりした粒度でみると、サイトの構成は

①ファーストビュー
②オファー
③フォーム

という順序で組まれています。

ファーストビューは文字通りサイトに訪れてはじめに目にするメインビジュアルの部分のことで、大多数はこれを見た一瞬でユーザーは自分にとって必要かどうか判断し離脱するかどうかを決定しています。

オファーは直訳すると「提案する」となるため、ここではユーザーに商品をおすすめしている箇所に当たります。わかりやすいところで言うと、②の商品によってどうなるかを示す「結果」がこのオファーの核となります。

共鳴や信頼もオファーの一部ではありますが、実際は商品を買おうと思ったユーザーの買う理由を補強する部分なので、売れないLPの場合は②の「結果」をまずは気にすべきです。

フォームはそのまま商品を購入したり、サンプルを取り寄せたりする入力フォームを指します。

「とりあえずFVを変える」をやらない

LPで成果が出ない方がやりがちなこととして、とりあえずFVを変更してみると言う対応があります。もちろんユーザーの第一印象を左右する重要な要素であることは紛れもないですが、きちんと数値を分析しないままFVを変え続けても改善効果が得られるかは疑問が残る上、その後の分析に影響を与えてしまいます。

どう見てもFVでユーザーが離脱してしまうと言う場合は、キャッチコピーが伝わるものになっていないとか、そもそも興味を持ってくれる流通チャネルからの流入ではないと言うことが考えられるので、とりあえずFVを変える前に、ターゲットユーザーと実際に流入しているユーザーの属性を見直してみましょう。

LPはフォームから改善する

結論から言うと、LPを改善するセオリーはFVからではなくフォームから改善します。理由としては、後ろから改善していくことでどこがボトルネックになっているのかを冷静に分析できることが挙げられます。

また、成約することをコンバージョンと定義するのであれば、最初に一番インパクトのあるコンバージョンへの影響箇所は、成約に一番近いフォームだからです。

1000人のユーザーが訪れていて、10人しかフォームに到達していなくても、フォームを改善することで成約率が1/10から3/10や4/10になることも珍しくありません。他の要素に問題があったとしても、それを潜り抜けてきた上でフォームまで辿り着き、そこで離脱してしまうのはよっぽどな理由の場合があるかもしれないと言うことです。

ただし、昨今は様々なノウハウが世に溢れていて、入力負荷を最小限にするなど基本的な配慮はできているフォームが多いため、ここはクリアされていると言う場合も多いので、客観的に見てフォームの良し悪しは見極められるようになると一番良いと思います。

オファーの改善

次に改善するのはオファーの部分です。FVで興味を持ってくれたけど、フォームにたどりついていないユーザーがいるということは、最初のキャッチでは少し興味を持ったけど説明されていくうちに「やっぱいらないかも」と思ってしまったということなので、本当にユーザーが求めている結果を提供できているかを見つめ直すことで、フォームまでの到達率をあげることができます。

FVの変更

最後に、オファーを改善してもダメだったときは思い切ってFVを変えてみます。FVを変えると結果まで到達するユーザーの数や属性も少し変化するので、商品が本当に響くユーザーが読み進めてくれる可能性も出てきます。FVを変更した時は、ユーザーのFVでの離脱率と属性の変化を必ずチェックしておきましょう。

これでも成約しない場合に関して

この時はLP以外の問題を探る必要が出てきます。LPへの流入は、SNSからのプロモーションなどを打っていることも多いかと思いますが、ターゲティング広告の場合ターゲットと商品がマッチしていないという可能性が浮上します。

LPに問題がなくても、そもそも興味のない人ばかりをサイトに呼び込んでいては成約しないのは当たり前です。

流通チャネルというところに視点を変えて、改めてサイトの分析をしていくことで、突破口が見えてくるかもしれません。

最後に

今回はLPの改善手法について、ざっくりとではありますが解説してみました。ぼくも昔は、FVに問題があると思い込んでメインビジュアルを必死に修正してみた時期もありますが、論理立てて考えていくと、とりあえずFVを変更するというのは諸刃の剣であることがわかっていただけたかと思います。

余談にはなりますが、この記事を持ちまして、Qiitaアドベントカレンダー2020に向けてのぼくの記事は最後になります。毎回毎回、長くて拙い文章を読み進めてくれた方、本当にありがとうございました。

引き続きアドベントカレンダーと、Webマガジン「NineCe」をよろしくお願い申しあげます。

【運営会社】 合同会社meno
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