巡る

また、冬がやって来る。

少し早い？

でも帰り道で見上げた星空にオリオン座が見えたんだ。

ただ会いたいから、タバコ吸いに行こうなんて理由をつけて、

寒いから、なんて家に上がり込んで、

そんな純粋な季節を忘れかけていた。

一緒にコンビニの前でタバコを吸うときは、

なぜかいつも綺麗にオリオン座が見えた。

まだ失くしていないこの気持ちを、

あなたに伝えなければいけないと思った。

一緒にいすぎて忘れていたのかもしれない。

あなたのことが好きだから、

考えていたこと、していたこと、あげたもの。

それはなによりも自分のためではなく、

あなたに向けてだったはずなんだ。

今、それはいつの間にか自分に向いていたことに気付いた。

帰り道で見上げた彼の姿は、

巡る季節と、自分の思いを気付かせてくれた。

彼のように強くなりたい。

でも、決して傲慢にならないように。

あなたに対しても、気持ちを忘れないように。