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業務システムのUIの特徴 3 ユーザーの専門性とレベルの限定

ユーザーの専門性とレベルの限定

UIデザインでは、対象とするユーザーが共通で持っている理解や期待に上手く沿うことで、“わかりやすさ”、“つかいやすさ”を実現できます。

企業内部で特定の目的で使われる業務システムでは、対象とするユーザーを不特定多数一般の場合ほど広くは想定する必要がなく、前提とする共通理解や専門性、リテラシーをある程度限定できます。

ユーザーが“慣れている”ものが“わかりやすい”、“つかいやすい”につながるとすると、特定の業務知識や業務手順を全ユーザーが共有している前提でデザインする UIは、その特殊性を反映して、一般論的な正解とは別のものが導き出される場合もあります。

たとえばボタンなどのラベルひとつとっても、広く浸透した社内用語や業界用語がある場合は、より一般的に通用しているからと言って、よく似た別の言葉に置き換えてしまうと逆に混乱が生じかねません。対象のユーザーに馴染みのある用語をそのまま使ったほうが利便性が高くなると言えます。

そして研修やOJTにおける理解度/習熟度別のフォローなど、など、アプリの外でのユーザーのレベルの平準化をある程度あてにして、全体の体験を構成することで、UIのシンプルさのバランスをとることができるのも業務システムならではです。

とはいえもちろん、教育まかせでなんでもいいということはなく、基本は操作体験のなかでユーザーが適切に自ら学んで行けるUIがよいのは当然です。

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