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陰鬱

いん うつ 【陰鬱】

(形動)

①陰気でうっとうしいさま。「梅雨にはいり陰鬱な日が続く」「まだ明けきらぬ夜の空は云ひ難い陰鬱な色をして/あめりか物語」

②心の晴れ晴れしないさま。「陰鬱な思い」

━ さ(名)

スーパー大辞林 3.0

旅行やイベントがいつからか「楽しみ」なものから「大変そう」なものと感じるようになっていた。一般的に見て「楽しみ」だと感じる要素は沢山あるのに、それらに対してポジティブでいることができない。

心身共に消耗している自分の姿が先に浮かんでしまい、始める前から楽しむためのエネルギーが足りていないような感覚。
それでも「何とか出来る範囲で楽しもう」と思って行動に移す。
だけど、その出来る範囲すら見つけられないままで「楽しんでいる人達の邪魔にならないように」と自らの思いを下方修正する。
そして、最後には「楽しめていない自分が悪い。周りの人達に申し訳ない」と自己嫌悪と罪悪感に変わる。

旅行やイベントの間は他の人のことばかりが気になって、自分が純粋に楽しむことを疎かにしてしまっているように思う。
楽しめていない自分がいることで、その場の空気が濁ってしまうような気がして、そういうときは独りでそこから立ち去り、自分だけの孤独な世界に閉じ籠りたい気分になる。そんなこと無理だとわかっていても"最初からそこに私は存在しなかった"ということにしたくなる。

ある意味で、このnoteという場所が「自分だけの場所」に近くて、その時の心象風景を文字にすることで、少しだけ孤独に近付けるような気がする。その時にイヤホンやヘッドホンがあれば、なおのこと孤独を助長してくれる。
そうして書き留めた文章を公開するという行為は、私の中では「孤独な場所を抜け出して現世に戻る」イメージである。

それにしても、こんな態度を度々取ってしまう自分自身に嫌気がさす。自分の機嫌を自分で取ることすらできないことが、苦しくて、辛くて、悲しくて、悔しくて、後ろめたくて。
どんどん陰鬱な気分が加速する。
孤独が陰鬱な気分を癒すことなんてないこともわかっているのに。どうせ大した答えが出ないことなんて既にわかっているくせに。

そんな陰鬱な気分を少しでも覆い隠せるように、今日もカメレオンのように周りの色に馴染む努力をしようと思う。

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