見出し画像

【あとがき】 シトラスの暗号

お読みいただきありがとうございます。
こうさかみかんと申します。

連載終了してから2週間。今さらあとがきかよと思いますが。
あとがきって好きなんです。でも原稿書くより難しかったり。


わたしの作品は、夢がモチーフになっていることが多いです。
これも、ある晩見た夢が原点になっています。
高校の教室で、おそらく物理の授業を受けている夢。
先生は、白ワイシャツにネクタイ、白衣を着た織田裕二さんでした。
なぜ織田裕二・・・。
ドラマを観たこともないし、ファンでもなんでもない。
なのになぜ織田裕二・・・。
が、スーツ(ネクタイ)、白衣、理系という三種の神器を備えていた夢の中の彼は、その日からわたしの王子様になりました。
『踊る大捜査線』はもちろん欠かさず観る。聖地巡礼にお台場へ行く。1本1万円のビデオソフトも全巻買う。
ひとりでライブに行く。会場で売ってたドコモのモバイルハンディファックス(確か45000円ほど)を、おまけで付いてくるCMビデオ欲しさに買う。
そしてとうとう小説まで・・・。
だから「織田先生」なんです。

しかし、25年経って改稿するに当たり、ルックスも性格も口調もそぐわない。
描写するにはイメージキャラクターが必要だけど、いくら97年が舞台の作品と言ったって、これじゃ読者は共感できないでしょ。ていうか、わたしも共感できないわ。
というわけで、性格と口調は200パーセントマイルドに、ルックスは最新型の美形をモデルにしました。
織田先生は正真正銘、わたしの理想です。
ルックスも性格もいいけど、何より教師として優れた資質を持っている。
あの暗黒の17歳にこんな先生と出会えていたら、わたしにも違った人生があったのかもしれません。
現実のわたしには救いがなかったので、闇落ちして良太(『永遠の三日月』あとがき参照)が理想になってしまうのでした。


S 高はわたしの母校をモデルにしています。
現在は、赤土の校庭は全面人工芝になっているようです。当然校舎も全館冷暖房完備になっていることでしょう。
正門前の坂道には、いつの間にか母校の名前が冠されていました。
そして、あの強くも弱くもなかった野球部が甲子園に行っていたり、数学の先生が校長になっていたり。
時の流れはすごいというか、容赦ないですね。


各章のタイトルですが、清香が相川七瀬さんのファンという隠れ設定がありまして。
すべて七瀬の曲タイトル、アルバムタイトルになっています。


4711というコロンは当時わたしが好きだったものです。
現在も流通はしていますが、店頭では見かけないのでネットショップでないと入手は難しいと思います。
シャネルのエゴイストも店頭では入手困難かもしれません。
「そうねえ、バニラとお線香を混ぜたような匂いかなあ」
この1文のためだけに、楽天で購入しました。
わたしは好きですが、クセがあるので好みが分かれると思います。


最後に。
短編しか書いたことがない、セックスに関する話ばかり書いてきた、ハッピーエンドを書かないわたしが初めて書いた中編で、R指定なしで、ハッピーエンドな作品です。
読者さまはどう受けとめてくださったのか。
感想をいただけたらとてもうれしいです。






ご厚意は感謝いたします、が、サポートは必要ありません。がっつり働いております。執筆活動に費用はかかりません。その大切なお金で、あなたの今晩のおかずを1品増やしてくださいませ m(_ _)m