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今日だけ都合よく丁寧な生活

美味しいものを作ると自己肯定感が上がるんですよ。

エンゲル係数という言葉がある。「家計の全ての消費支出に占める食費の割合」で、この数値が低いほど生活水準が高くて文化的といえるそうだ。
今の世の中は食い物の話ばっかりでうんざり、もっとクリエイティブな話がしたいという御意見を聞いたこともあるけど、そんなこと言ったって俺は食い物が好きだから、それはそれ。

できれば美味いものを毎日食べたいけど、普通に働いて普通に生活しているとそうも言っていられない。
12時間もクタクタに働いて自炊なんかやってられねえよって思うし、家族がいなければ俺だって牛丼食っておしまいにする。(牛丼は手軽で最高に美味いのでそこんところよろしく)

日常なんてそんなもので、Twitterに書けるような摩訶不思議アドベンチャーが毎日あるわけじゃない。趣味は持ってるけど、アウトドアな趣味だからいつでもできるわけじゃないし、なんにもしない、どうしようもない暇でやる気がない休日だってある。
「丁寧な生活」なんて言葉がもてはやされていけど、丁寧な生活を毎日続けるのだってしんどい。
ほいたらじゃあ、都合のいい日だけ都合のいい「丁寧な生活」をしてやって、腹と心を満たしてやるくらいでいんじゃないの。っていう記事がこれ。

休みの日に隣の県くらいの距離の道の駅に行くんですよ。市場があるなら市場でもいい。なんかよさげな素材がありそうなところだから。
できれば早起きして午前中の早い時間に行くのがいい。

道の駅とか市場なら、なんだか良さげな地物の野菜とか魚とか肉とか売ってる。そこから適当に気になったやつを1個買うんですよ。今時はみんなスマホ持ってるから、調理法なんかググったら出てきますからね。あとは道の駅でソフトクリーム食って帰る。

里芋を買った

あとは持って帰ったら、午前中のうちから丁寧に調理する。
できればシンプルな料理のほうがいい。
1つの素材を、これは大事なものですよー、大切ですよーって思いながら、丁寧にやるのがミソ。普段なんか冷凍の里芋しか買わないけど、今日はがんばって包丁で皮むいちゃう。
出汁だって昆布からとっちゃうよ。
でも特別な調味料とかはナシね。あれ余らせるとめんどくさいから。都合よく丁寧にやる。

三條小鍛冶宗近 V金10号積層17層ダマスカス鋼 槌目薄刃包丁

こういう日のためにとっておきの包丁とかあってもいいんじゃないかなと思う。腐らないし。こういう日のためのちょっと良い包丁があったほうがアガるから。

里芋を煮るのだ

丁寧に、里芋と俺とのグルーヴを高めていく。
普段?レンチンっすね。
でも今日はちゃんと時間をかけて炊いちゃう。
2つも3つも料理すると大変だから1つだけでいいよ。都合よく丁寧な生活するんだから。

料理がおわったら後始末して、トイレ掃除だけやって風呂にはいって昼寝する。明るいうちの風呂と昼寝は最高だが、本番は夜だ。

里芋ニターノ

昼寝して夜になったら、ちょっと良い酒でも用意して料理したソレを食べる。酒じゃないなら良い米でもパンでもいいや、道の駅にはだいたい小さくて良い米も売ってるから。
「ああー、俺の作った里芋の煮っころがしは世界一うめーなー、仕入れからして上手いからなー」って思いながら食べる。けっこう良い。

何をいってるんだ馬鹿馬鹿しいって思うかもしれないけど、基本的に飯を食うという行為はポジティブなんだ、飯食わないと死んじゃうから(これ受け売りね)。その生きるためのポジティブな行為を、1日時間かけて丁寧にやるってのは意外と満たされる。あとは気持ちよくなったら寝ちゃえ。

そしたらまた日常に戻る、昨日の里芋美味かったなーって思えば月曜日の午後2時くらいまではがんばれるよ。余らせてとっておけば夕方まで持つかもね。

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