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ワーママになって精神的に追い詰められたわたしに必要だったのは時間管理でした

育休復帰後、いわゆるワーママになってからのわたしは、予想をはるかに超えて余裕がなく、常にイライラしていました。仕事も子育てもうまくいっていないと、精神的に追い詰められていました。しかし時間を管理することで少しずつ回復したのです。

これは過去の自分に「回復のためにできることは意外と具体的だったよ」と報告するための記事です。もし同じようにつらい思いをしている人がいたら、参考になればと思います。

育休復帰後、自己肯定感はどん底に

大学卒業後15年働いて、不妊治療の末、アラフォーで出産しワーキングマザー(いわゆるワーママ)になりました。仕事はワーママが多い事務職で、周囲は子育てしながら働くことに理解があるほうだと思います。そのため、復帰後もそれまでと同じ感覚で「なんとかなる!」と思っていたら、大間違い……。家事も育児も仕事もまったく思ったようにいきませんでした。

まず考えることがありすぎる。

朝遅れないように出勤するには? ぐずらないようにするには?
おむつは足りてる? 明日お着替えをもっていく?
保育園の連絡帳、今日は何を書く? 風邪をひいたらどうする?
夫とのスケジュール調整はもうしたっけ?
新しく担当する業務はどんなもの? 引き継ぎは?
残業ができなくなっても迷惑をかけないようにするには?……

そしてさらに思考を整理する時間がない。
もともと要領がよくなかったわたしはあっという間にパンクしてしまいました。

朝の玄関先で「んもぉぉぉーーー!! 早くしてよ!!!」と子どもに対して声を荒げることもしばしば。そのたびに自己嫌悪に陥って、その日の仕事のパフォーマンスはがた落ち。仕事ではミスを連発し、朝はいつも時間ギリギリに駆け込み。周りからは厳しい目で見られている気がしていつもビクビク。キャパがいっぱいだからさらにミス。

「何のために働いているんだろう……」何度この考えがよぎっただろうか。

職場復帰は、お金の面でメリットもあるし、自分が働いていることで子どもがキャリアを考えるきっかけにもなるかもしれないし、と思って下した決断でした。大変なこともあるかもしれないけれど、よかったと思える選択にしたい。

……なーんて夢見ていた少し前の自分を何度もののしりたくなりました。もともと強くなかったメンタルはボロボロで「いつかどうにかなってしまうかも」とうっすら考えるほどでした。

家でも職場でのことで頭がいっぱいで、休みも休めず上の空。いつもイライラしていて、夫に当たり散らし、子どもにも笑顔で接することができない。「これは自分が『がんばっていない』結果だから、自分が休んではいけないんだ」と思って、自分を癒す時間も作れない。自己肯定感はどん底でした。

時間の使い方を意識し始めると

それから1年近く。心と体の健康を取り戻して、今までどおり働いています。さらに、次のキャリアを考えるべくまよまよ先生の「ものかきキャンプ(ものキャン)」に参加しています。

回復のきっかけは時間の使い方を見直したことでした。

自分の心がどうなってしまったのか知りたくて、関連する本を読みあさりました。夜は疲れ果てて子どもと寝る生活をしていたので、朝に少しだけ早く起きて読書をするようにしたのです。そうすると頭もさえて集中できることがわかってきました。

「朝活がいい」「体を少し動かすといい」ということは多くの本で書かれていたので、始めてみる。つらいときは瞑想も取り入れてみる。自分の時間をとることが本当は必要だったのではと気づく。

自分の時間を確保するためにタイムログを始めてみたところ、予想以上にSNSをダラダラ見ていることが発覚。意識してその時間を朝活に充ててみたところ、仕事で感じていた不安が、いつの間にか少しずつ減っていきました。地獄のように落ち込むこともなくなり、少しではありますが、仕事のミスも減ったように思います。

これからのために時間を管理する

人は欠乏を感じると脳に負担がかかって視野が狭くなってしまい、周りから見ると、この人、無能なのかな?? と思われる行動をしてしまうそうです。

わたし自身、時間が足りない! と焦っているときには、おバカなことを山ほどしました。他愛ないことで子どもを怒ったり、仕事でありえないミスをしたり。

時間の管理は自分に余裕をくれることが体感としてよくわかりました。精神的な苦しみを解消するためにはどうしたらいいかモヤモヤしていた中で、時間の管理という具体的な対策があったことが、わたしにとっては救いでした。時間に余裕が出てきたら、今まで考えられなかった先々のことにまで目が届くようになりました。

お金も管理が必要なのだから、時間だってそう。

時間はある程度お金で買える部分もあります。しかし簡単になくなります。何かしていても、していなくても、今こうしている間も常に使っているのです。

流れる時間を前に、イライラしながら立ち止まっていることもできるし、有効活用してこの先を変えていくこともできます。わたしはまだまだタスク管理に課題があるのですが、時間管理を意識してこの先のキャリアを考えられるようになりました。過去のわたしと同じように、つらいけれど何をどうしたらいいのかわからないという人には、朝10分だけ自分の時間を作ってみてほしい。少しずつ、でも着実に変わるとわたしは思います。


【参考文献】
『いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学』センディル・ ムッライナタン, エルダー・ シャフィール 共著(早川書房 Kindle版)


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