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自衛隊東京大規模接種センターへ②

自衛隊東京大規模接種センターへ①

本当に行っていいのか

折しも感染爆発で静岡県も緊急事態宣言が適用になることになりました。しかも開始日は8月20日金曜日と予約当日です。
県境を跨ぐ移動は“まん防“でも避けるように言われていますので、県境を跨ぐ移動をすること自体、罪悪を感じます。
しかし、考えてみれば私が他所で接種を受けてくれば静岡市のワクチン接種の対象人員が一人だけですが減ることになり、その分どなたかが早く接種を受けられるようになるわけですし、感染予防にもプラスになることですから、ここは罪悪感を振り払って接種に行こうと考えました。

痛い出費

先行き不安の中、往復の交通費も痛い出費です。交通費を安く収めるには高速バスや在来線の利用を考えたいところですが、感染のリスクを抑えるためにはなるべく移動時間は少なくしたいところで、そうなると新幹線一択ということになります。
痛いですが、やむを得ません。しかも他に寄り道するなんてもってのほかで、直行直帰。そう考えると余計にもったいなく思います。
これも、半分世のため人のためで寄付すると思うことにしました。

感染対策

ワクチンを打ちに行ってウイルスそのものをもらってきては本末転倒ですから、感染対策はできる限りやることにしました。

①接種以外の寄り道はしない
②手指の消毒は徹底
③顔を触るときはその前に手指を消毒
④飲食は一切しない
⑤可能であれば飛沫対策ゴーグル着用
⑥時間潰しが必要になったら屋外が原則

結局のところ⑤は入手ができず断念しました。
アルコールウエットシートとスプレーは携行します。

副反応対策

自衛隊の大規模接種会場で使われるワクチンはモデルナですが、既に職域接種で接種を受けた人の情報もありますし、同じmRNAワクチンのコミナティ(ファイザー)を受けている人もたくさんいますから、そちらも参考に対策を考えました。ただ、1回目で発熱している人の割合は少なく、接種箇所の痛み対策で十分かなと考えました。

口内炎ができた!

17日になって喉から上顎のあたりにかけて口内炎ができてきました。特に口内炎で接種ができないということはないようですが、体の抵抗力が落ちているサインでもありますので、塗り薬とビタミンBのサプリメントを服用。幸い19日木曜日には消失しました。

新幹線は座席指定💺

特に、接種だから座席指定というわけではなく、EX予約でいつも通りに座席指定をしました。今時新幹線で移動する人は少ないのはわかっていますが、混雑具合も見える化されますので安心できます。
切符もいつもはe特急券(紙の切符)+金券ショップの回数券という組み合わせで少し安くなるのですが、少しでも非接触にするためにICカードでの乗車にしました。

いよいよ当日

やる前は色々考えて不安になるのですが、いざ行動を始めるとむしろ爽快だったりします。今回もそんな感じで、接種をいつ受けられるかわからず悶々としていたのですが、決まってしまって動くだけとなると、あとは淡々と動けばいいのですから、本当に気が楽になりました。

東京駅到着

新幹線車内は乗客もまばら。ひかり号6号車なのですが、いつもは階段に近くて人気が高いのですがガラガラです。
席に座ると座席周りを一通り消毒。斜め後ろではお弁当を食べている方もいました。まぁ、こちらがナーバスすぎるのかもしれません。
東京駅に到着したのですが、東北新幹線のホームには列車の姿はありませんでした。いつも「こまち」「はやぶさ」「かがやき」と言ってる息子のために写真の一枚でも取ってやりたかったのですが、初めてみる閑散とした光景でした。
東海道新幹線にしても新横浜や品川では出発して走り出しているときに隣のホームに次の列車が滑り込んでくる光景が見られることもあるのですが、やはり見られませんでした。

シャトルバス

会場へはシャトルバスが出ています。丸の内南口のはとバスの乗り場から無料で大手町の会場まで連れて行ってもらえます。


列に並ぶこともなく、東急のノンステップバスに乗り込んだのですが、2人座席に一人の割合で乗せて満席扱い。次のバスは後ろに並んでしますし、4分に1本の割合で走っているので、乗れなかったとしてもそれほど待ち時間はない状態です。


所要時間は約15分。馬場先門の交差点をまっすぐ進み皇居二重橋の前まで行き、どこにいくの?と思ったのですが、日比谷通りに戻り大手町へ。予約時間は14:30のところ、14:03着でした。大手町合同庁舎の裏手の道路で下車し5分ほど歩きます。

感動的にシステマチック

プレハブ造の入口を入るとまず消毒、そして検温。体温を書いた紙を渡されます。
それが終わると受付です。実際のところ予約時間はそれほど厳密ではなく、14:00〜16:00までの予約を持っている人が入れる状態でしたが、予約がないとおそらくここで弾かれるのではないかと思います。
クリアファイルに入れたはずの接種券がバックの中で引っこ抜けていたり、身分証明の書類が見つからなくて焦りましたが、緑色のクリアファイルに書類一式を入れて渡されました。

ここから先は、渡されたクリアファイルの色と同じレーンを進んでいくシステムになっています。大手町合同庁舎の数フロアを会場として使っていますので、色別に異なるエレベーターに誘導される仕組みです。エレベーターの前の通路はくねくねしていますが滞ることなく進みます。
もちろんこれには意味があって、エレベーターはどうしてもボトルネックになるので、密にならないようなバッファを作っているわけです。工場の生産ラインなどでもこうした工夫がされていますが、やはり自衛隊だけあってロジスティックの専門家が知恵を絞った成果なのかなと思いました。

緑レーンはエレベーターで2階に案内され、予審票のチェックと医師の問診がありました。いずれも複数の担当者がいてスムーズに流れます。
予診票のチェックでは電話番号の記載が漏れていて、手元にあったボールペンで描こうとしたのですが、そこにあったのは使用済みのボールペンで、スタップの方がすかさず消毒を差し出してくれました。
医師の問診でヒアリングにより、経過観察の時間が決定。私は特に問題がないので短い15分です。経過観察15分と書いた紙を渡してくれます。
いよいよメインの接種となるわけですが、女性の医官の方が担当でした。痛む時はどうしたらいいかと聞いたところ、保冷剤などをタオルに包んで冷やすようアドバイスをいただきました。
接種の痛みは刺した時だけで、あっけなく終了。ここで経過観察の終了時間が14:33と先ほど問診で渡された紙に記入され、渡されました。つまり14:18の接種ということで、バスを降りた時間の14:03から15分後には接種まで行き着いたことになります。

ベルトコンベアを流されているかのごとく今度は接種済証の手続きへ。
今回打ったワクチンのロットのシールが接種券の接す済欄に貼られ、予診票が回収されます。
それが終わると、次回予約のコーナーへ。モデルナは摂取間隔が1ヶ月と聞いていたので次回は9月20日だとばかり思っていたのですが、指定日は4週間後の9月17日、つまり3連休の前日でラッキーでした。
自治体の接種を受けた人から3週間後の同じ時間が自動的に指定されると聞いていたのですが、こちらは17日の15:30以降ということで1時間遅くなりました。

予約が終わると、接種からすでに10分強が経過し、経過観察の部屋にいるのは5分弱で済みました。最後に、入口で渡された体温の紙と経過観察時間が書かれた紙が回収され終了となりました。

話題のゴルゴ13のポスターを眺めつつ会場を出たのが14:35でした。

帰りのシャトルバスは、先ほど下車した場所の少し前から乗車。
10分ほどで丸の内南口に到着しました。

とにかく、早くて、無駄がなくて感動しました。
その分、配置された人員もかなりのもので、これだけ人的リソースを注入して自衛隊の日常業務が回るのか?と不思議に思いました。
実際のところ、自衛隊もかなり苦しいようで、本来は8月で終了したいところを1ヶ月延長したということです。おかげでワクチン難民から救っていただき、感謝の念にたえません。

手際よくテキパキと動くスタッフを見ると安心感が湧いてきます。有事に活躍しなければならない自衛隊なのに、混乱しパニックに陥って狼狽する姿を見せられてしまうと、市井の民は夜も眠れませんからね。

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