[パワプロ]初心者に教えられた事

[この記事は1,200字程度なので一瞬で読めます]

 ある日、友人のS君とパワプロをやる機会がありました。対人戦です。S君はパワプロの対人戦をやり始めたばかりで、僕にアドバイスを求めてきました。「ナイスピッチが出ない」「特殊能力の効果がわからない」とまぁこんな感じの基礎的な質問が多かったです。

四隅投球作戦

 対人戦で打たれないようにする為には配球も大事になってきます。僕はストライクゾーンの四隅を狙う作戦を教えました。だいたいのプレイヤーがそこを狙うし、四隅でボールの出し入れをしてナイピを出せばあまり打たれないからです。

それから週1〜2日のペースでS君とは試合をしていました。S君は熱心に四隅投球を練習してナイピも5~60%を出していて成長の早さに驚きました。この他にも特殊能力の効果や選手起用の仕方など、対人戦で「勝つ」為のノウハウを教えました。

本質を知っている

 だけどS君はあまりレート対戦では勝てずにいたそうです。力になれず申し訳ないと度々S君には謝りましたが本人はそんなに気にして無い印象で、その後は野球としての駆け引きについてのアドバイスを求められるようになりました。盗塁は何球目にしたら良いのか、インコースのスライダーを連投したら意表をつけるか、などと言った内容で、僕はこの時にハッとしました。

純粋に楽しんでる

  僕は対人戦で「勝つ」ための方法だったり知識を教えていました。それは「初心者でも勝てなきゃ楽しくない」と思っていたからです。なぜなら僕自身が初心者だった時に勝ちたいと感じていたからなのですが、彼は野球ゲームとして駆け引きを楽しんでいたのです。

初心者同士が対戦して四隅ばかりに投げ込まれたら相手はどうだろうか・・・。自分の視野の狭さを痛感しました。

僕はすごい大事な何かを忘れていたような気がしました。プロを目指すようになってから「PR(レート)」「ナイスピッチ率」「強振精度」「打率」など、勝つ事を目標にしていたのであらゆる数字に囚われていました。ゲームとして楽しむ事を彼には教えてもらいました。今ではPRや打率はそこまで意識しないようになりました。僕は常に勝つ気でいたし、強いプレイヤーでありたいと思っていました。でもそんな思いが強すぎて2019年のプロリーグからはかえって勝てなくなってしまいました。プレイヤースキルの他に「パワプロ」としての本質的な遊びや自由に欠けていたからかなぁと思います。

ゲームに勝つ方法は教える事ができたけど、パワプロとしての楽しさや面白さを伝える事は出来なかったのです。そういったゲームの本質に初心者のS君には教えられました。ゲームの楽しみ方は人それぞれで自分の感情を他人に押し付けるのもよくないなぁとも感じました。

実はプロゲーマーのときどさんが似たような出来事を本に書いていたのでそれに若干寄せて文章を構成しました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!🙂


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