『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか?』

スピード>クオリティ

「締切に余裕がある完成度50%の仕事」と「締切ギリギリで完成度100%の仕事」、どっちがイケてるか?

答えが前者。
なぜなら、「完成度100%の仕事」は幻想だから。
どんなに頑張って100%のものをつくっても、振り返れば100%ではなく90%や80%のものに見えてくる。仕事ってそういうもの。
もちろん、両者とも高めることができれば良いに越したことはないが、
重要なのはどんなに崇高なプロダクトも締切に間に合わなければ何も生み出していないのと同義であり、「仕事が終わる見通しが立っていないのに、クオリティを高めるためにあれこれ工夫をするな」ってこと。

凡人が天才に勝つ方法

人の能力が一気に向上することはない。
【天才的なアイディアを生むAさん】や、【コミュニケーション能力が高いBさん】に勝つ唯一の方法は、時間を制することである。
天から与えられている時間は唯一平等である。
時間を制することができれば2倍の能力がある天才にだって勝てる。

脱「評価恐怖症」

仕事が遅くて終わらない人が陥る心理として最も多いのが、「評価されるのが怖いから」というもの。
自分の仕事がどう評価されるのかが怖くてできるだけ自分の中の100点に近づけようとしてブラッシュアアップを繰り返す、「評価恐怖症」。
「全ての仕事は必ずやり直しになる」くらいの覚悟を持つことで、
荒削りでもいいから早く全体像を見えるようにして、細かいことは後で直す。70点でも80点でもいいから、まずはいったん最速で形にしてしまって、余った時間で改良を続ける。

要件を再定義する

10時に友達と渋谷ハチ公前に待ち合わせ

これをどう捉えるか?
9:55に渋谷駅に到着する電車に乗った場合、運悪く遅延することがある。
なので、9:30にはTSUTAYAのスターバックスに到着する電車に乗って、9:50にハチ公に向かう。そうすれば遅刻しない。
要するに・・・「10時に友達と渋谷ハチ公前に待ち合わせ」ということは、
つまるところ「9:30にスターバックスでコーヒーを飲む」ってこと。
このように自分の中で何を守るべきなのか、何が任務なのかを再定義する。

予習をする意味

予習をする目的は、自分のわからないことを明確にすること。
ミーティング前にわからないことを明確にしておき、ミーティングではそれらを解決するための時間に充てる。
「わかるところ」「わからないところ」があやふやなままミーティングに参加しても、ただただ時間が過ぎ去っていき、有意義な時間にならない。
極論、「わかるところ」ばかりのミーティングには参加しなくてOK。

ラストスパート志向からロケットスタート志向へ

「締切」とは努力目標ではない。
どんなことがあっても絶対に守るものである。
「最初はのんびりしていても最後に頑張れば何とかなる」というラストパート志向ではプロの仕事はできない。
ラストスパートの一番の欠点は、最後の最後までそのタスクの本当の難易度がわからないという点。締切間近にアクシデントが発生したらどうする?

そのために、スタートダッシュに全精力を注ぐ「ロケットスタート志向」を取り入れる。
例えば、10日間でやるタスクの場合には、2割の2日間で8割を終わらせるイメージ。初期段階でのアクシデントはどうにでもなる。
とにかく最初の2日間に集中して仕事をしてありとあらゆるリスクを取り除く。
考えてから手を動かすのではなく、手を動かしながら考える。
崖から飛び降りながら飛行機を組み立てる。
8割が完成したらあとは「仕事の完成度を高める」。

【10日間で行うタスクがあった場合】
最初の2日・・・ロケットスタート開始。仕事の8割を終わらせる。全力で仕事と向き合う。
残りの8日・・・流しの期間 。残りの2割の仕事&他の細々とした仕事を行う。仕事の完成度を高める。

20倍界王拳を発動

とにかく最初の2日間で仕事の8割を終わらせる。
イメージとしては、「20倍界王拳」。(ドラゴンボール用語。いつもの20倍集中するって意味)
考えてから手を動かすのではなく、手を動かしながら考える。
言い訳とか、不安とか、疲れているからとか、慣れいないからとか、どうでもいので、「8割完成」というゴールに向かって爆進する。
この期間は、マルチタスクを避けるため、メールやSNS含め、不本意に時間を取りかねないものは全てシャットアウトする。
自分の仕事はメールを素早く返信することではなく、仕事を終わらせることであるからである。「20倍界王拳」をメールへチェックに使うのは勿体無い。普段仕事の合間に何気なくやってしまう、コーヒーを淹れてみたり、散歩に出かけたりといったこともしない。上司にご飯に誘われても断る。

仕事の成果を上げる>会社の「規則」を守る

関わっているプロジェクトの方向性がおかしいと思ったら、自分がどんな立場にいようが強く主張する。
無謀なスケジュールを突きつけてくるプロジェクトマネージャーとは戦う。
役に立たない上司を放り出すために上司の上司に直談判する。
締切を守らないことで自身の仕事に悪影響が生じたら、パートナーを変えるか他部署への移動を検討する。
全ては自分が納得できる仕事をするため。
そのためだったら社内の軋轢とかどうでもいい。
もし、それくらいで軋轢が生まれるようだったら、環境を変えるべき。
「俺たちがまず先にWindows95を出して、まずアップルをぶちのめす」「IBMをぶちのめす」「そうして、世界に俺たちの方が正しいことを証明する」それに向かってみんなが真っしぐらな組織であれば、「規則」よりも成果を重要視する風土があるはず。
「こんなことを実現したい」という想いがある組織に身を置く。


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