アップデート不可 最高の味は記憶に

18歳のとき、結婚場に就職してそれまではアルバイトで、3年和食屋でしてきましたがフランス料理は初めて

当時の賄いの時に感じた経験を僕なりの考えました

その職場は週末はウェディングがあり、平日は仕込みとなっていました。
平日はレストラン営業行わないので、永遠に仕込み 仕込み 仕込み

その中での賄いの決まりがあり、誰が作ってもいいがフランス料理をつくろうでした。

ある日料理長が、僕の先輩にぶり大根食べたいと言いました。

もちろんフランス料理にぶり大根はなく、醤油を使用禁止のお題が出されていたので、先輩は工夫してバルサミコ酢でぶり大根を作っていました!

当時の僕はバージンoilが口に合わず、前菜付け合わせで、お野菜のタルタルをバージンoilで和えたものが、賄いで出た際これは日本人が食べるものではないと感じていました

そんなある日の賄いで、ひとつ上の先輩が

「白身魚のブレゼ(蒸し煮)ヴァンブランソース」を作ってくれました

ヴァンブランソースは教科書にも乗るようなクラシカルなフランス料理で、

ヴァン=ぶどう酒

ブラン=白

直訳すると白ワインのソースです。

入る材料は主に

白ワイン エシャロット マッシュルーム 魚の出汁 生クリーム バター です

作り方はここでは割愛させていただきますが、その料理を食べたとき

旨い なんだこれー

感動

という言葉が今でも1番しっくりきます

俺はこれを作れるならフランス料理人であろうと思いました
今でも僕は自称フランス料理人です。

その時に決めたことや感動した胸は、職場の皆さんにお話しました

後日の賄いで、副料理長が賄いを作ってくださいました
その時出てきた料理が、なんと
「白身魚のブレゼ(蒸し煮)ヴァンブランソース」でした!!!
僕が言ったことを覚えてくれていて、副料理長がわざわざ、作ってくれたのです

僕は嬉しく、即座に口に頬張りました
感じたことは

うん 似ているけど、、、、、、
なんか前回の方が、、、

腕はもちろん副料理長が上です
料理もその場で食べ比べれば100人中90人が副料理長の作ったものが美味しいと言うでしょう

ですがその時の僕は、初めての感動が大きすぎて
以前食べた方が旨いと感じたのです

昔おばあちゃんが昔の人参は味が濃くてねえ
なんて言っていたのを思い出しました。
当時人参お味なんて変わんねえよと思っていました。

それもこの現象が起きているのではないかと考えました

だとすると人よりも食というものに興味を持ち様々なものを食べて、感動を味わい続けられる料理人はなんと幸せかと
それを自分が調理してお客様に食べてもらい感動を与え続けられる職業は幸せだと

より自分の職業に誇りが持てました

時が経ち今では感動というものは味という要素ももちろんありますがそれではなく、空気感やシュチュエーションも大切な要素になり得ると考えるようになりました。
お客様に感動を与え続けられるレストランであり続ける様日々前進し考えながら、今も料理人を続けています。

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