【読書記録】2024年8月4日〜8月10日
みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。
毎日暑いし、地震は頻発するし、正直オリンピックどころではない今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私はといえば特にお盆休みということもなく、毎日普通に仕事をして、息をするように本を読んでおります。
この時期の何が困るって、大量の汗と急な夕立ち。
どっちも本の大敵で、ポケットにはハンカチ、バッグにはビニール袋が欠かせません。
本も大切な財産ですから大切に扱わなくちゃ。
大切といえば、読みかけの本を置く時、開いたままで背表紙を上にして置く人っていませんか?
あれってなんかちょっとイラっとするのは私だけでしょうか。
ということで、今週出会った本たちをご紹介します。
【2024年8月4日〜8月10日に出会った本たち】
⚪️嗤う淑女、二人
【感想】
中山作品中最強で最悪なダークヒロイン・蒲生美智留の物語の第3弾。
しかし主人公のはずの蒲生美智留は表立っては行動せず、実際に手足となって動くのはなんと、あの「カエル男」の有働さゆり!まさかこの二人が共闘するなんて。
まぁ実際には共闘というのとは違うのだけれど、この二人の駆け引き自体も読みどころの一つです。
今回の美智留の犯行動機を考えると、起きた事件はとにかく派手。なにせほとんど無差別爆弾テロみたいな感じでたくさんの人が巻き添えを喰らって死ぬわ死ぬわ。もしかしたら中山作品史上最も死者の数が多いかも。
最後のドキドキ展開のそのあとは一体どうなるのか?続編への期待が高まるばかりです。
そうそうチラッとしか出てこないけれど、ニヒル(これって死語?)振る舞っている御子柴弁護士のぶっきらぼうな優しさがとてもいい。
⚪️こちら救命センター 病棟こぼれ話
【感想】
夏の文庫フェアで手に取った〝救命センターカンファレンス・ノート〟がとても良かったので、既刊の文庫本5冊を早速入手。
最初に刊行されたこの本はなんと今から30年以上前。
30年経って変わったことといえば看護婦を看護師、精神分裂病を統合失調症と言い換えるようになったことくらいで、中身は全く古さを感じません。
元々看護師さん向けの雑誌に連載していたコラムらしく、若き看護師さんとその卵たちを励ましたり、問題提起したりする内容が中心。
「病院の主人公は患者」、看護婦(師)さんに「処置婦になるな」と言う著者の謙虚さに好感が持てました。いるもんねぇ、オラオラなお医者さん。
⚪️(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法
【感想】
読書が趣味になって7年。これまでたくさんの物語に出会ってきて、その度に泣いたり笑ったり、落ち込んだり、励まされたり…。でも果たしてその物語をちゃんと味わえていたのかというと腕組みして考え込んでしまう私。
そんな時に出会ったのが平野啓一郎さんの〝本の読み方〟。この本でいわゆる「深掘り」の面白さと奥深さを知ることができたけれど、自分の読解力の無さを実感したのも事実。
平野さんの本をもっと身近に引き寄せたのが本書。
まず序章と第一章で本を読む骨みたいなものをレクチャー。その後は〝源氏物語〟から〝三体〟まで、古今東西の名著30冊以上の読み方のポイントを詳しく解説してくれます。
大切なのはメタファーに気づくことね。
⚪️ほろよい読書 おかわり
【収録作品】
きのこルクテル 青山美智子
オイスター・ウォーズ 朱野帰子
ホンサイホンベー 一穂ミチ
きみはアガベ 奥田亜希子
タイムスリップ 西條奈加
【感想】
お酒がテーマのアンソロジーの第二弾。まさに「ほろよい」という言葉がしっくりくる、お酒を小道具として使いながら心の機微を描く物語群でした。
読み始めてまず、第一話の〝きのこルクテル(青山美智子さん)〟に驚きました。なにせお酒がテーマなのに下戸が主人公という。この切り口はとにかく斬新でした。
その他にも思春期の青春や昨今よく取り沙汰されているSNSの炎上問題、最後にハッとさせられるミステリーや、「もしかしてSF?」と思わせられる話まで実にバラエティに富んでいます。
西條奈加さんの〝タイムスリップ〟に出てきたにごり酒の「かるくいっぱい」はぜひ飲んでみたい。
【まとまらないまとめ】
いかがでしたか。
今週はいつもより少なめの4冊を読了。
なぜ少なかったのかというと原因は↓↓
7月中旬までオーディブルの3ヶ月無料キャンペーンをやっていて、散々悩んだ挙句「3ヶ月無料なら」と重い腰を上げて登録し、どうせ聴くならオリジナルコンテンツで面白そうなものはないかと検索して見つけたのがこのポッドキャスト。
全8回約8時間、中山さんの変人、いや奇人っぷりを堪能できるコンテンツでした。
エナジードリンクとトマトジュースをがぶ飲みしながら毎日25枚の原稿を書き、ありとあらゆる本を読み、好きな映画を一本観る生活って…。
もうここまでくると「どんでん返しの帝王」というより、もはや小説執筆マシンといった感じで、これだけストイックになれるからこそ、毎回おもしろい物語を量産できるのだと感心半分、呆れ半分。
途中で語っていた趣味で書いているという海洋冒険SF小説も、ぜひ読んでみたいですね。
最後に
読書っていいよね。
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