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小さな想い

歩いていて、玄関につき

靴を脱いだ時に、靴の紐の部分に

小さな葉っぱがついていた。

ぼくはどこで靴紐の部分に葉が

ついたのだろう?と思った。

どこでついたのかは皆目見当も

つかなかった。

まぁ、いいや!と思い

葉を捨てようと、靴紐の部分に

手をかけた。

しかし、靴紐と葉には

僕にはわからない物語が

あったとしたら・・・

何か不思議な物語が浮かびそうな

気がした。

ふと、想像してみた。

私は、葉っぱ、いつも木の上から

下の世界をながめるのが好き

そんな中、最も好きなのは

いつも、同じ時間に通りすぎる

あの靴紐!靴紐を見ると私の

心がウキウキはずむの。

私はずっと見ているだけの存在。

でも、1度だけ、私は下の世界に降りる

事ができるの。

それは、枯葉として風に舞った時

ただ、その1度!

その1度のチャンスを夢見て!

私は、あの靴紐が通りすぎるまで

決して地面におちない!って

決めたの。

そう決めてから私は、凄い風の日も

凄い雨と風の日も耐えてきた。

辛くて、もういいや!

このまま、地面に落ちたら

楽になれる!

そう何度も思ったわ。

しかし、その度に気持ちを

奮い立たせたわ。

そして、私は、あの靴紐を

見つけたの。

耐え抜いてきた私の身体は

もう、ボロボロだから

私が落ちると決めた瞬間!

自然と身体が舞っていくわ。

そして、憧れの靴紐が来た!

今こそ、下の世界に落ちる時、

私は力を抜き、

身体を自然にまかせたわ

そして、靴紐の上に降りたったの。

私は靴紐に触れたとき、

恥ずかしい気持ちと

ドキドキの気持ちで

『はじめまして』と声をかけたわ。

すると、靴紐はこう答えたの

『はじめまして!だけど、

どこかで見た気がする!

何だろう?この不思議な感じ』

って!

私は靴紐に、木の葉として靴紐を

見ていた事を話したわ。

すると、靴紐はこう言った。

僕を見てくれてありがとう!

私と靴紐は、両思いってわかった。

私は靴紐と離れたくない!

靴紐も枯葉の私を離さない!

そんなに時間が経っていないのに

そう思った。

そして、靴紐と枯葉は日が当たる中、

靴の上から、

変わりゆく景色を堪能した。

枯葉は、今まで一定の場所しか

見た事がなく、視点は1つだったが

靴紐て一緒にみる世界は

流れるように動く不思議な世界だった。

人間が歩くから、地面に着いたと

想うと、宙に舞い、また、地面に着く。

そして、その中で、見えてる地面も

宙も一定ではなく、未知の世界だった。

そんな中、浮かれている枯葉とは

対照的に靴紐の表情が暗くなった。

そして、ポツリと靴紐は言った。

『もうすぐしたら人間が家に着く!』

と。

そんな中、人間は家に着いた。

人間は家の玄関を開けた。

靴紐は、枯葉にここで枯葉と

別れなければいけないかも

しれない事を告げた。

人間が枯葉に気づいたら

僕達は離れ離れになるかもしれない!

僕達にとっては至福の時間だけど

人間からみたら枯葉はゴミに

なるから、枯葉が捨てられるかも』

そう告げると、

今まで楽しそうにしていた枯葉は

急にどん底に突き落とされた気

がした。そして、

本当にこれが靴紐との別れだと思い

別れる時、お互いに嫌な形で

別れたくない!

だから、笑って別れようと思った。

枯葉は一生懸命に平然を装おった。

しかし、平然を装おうとしても。

無理が見えていた。

枯葉は無理に笑おうとしたが、

このまま靴紐と別れたくないので、

笑いながら泣いている!

という表情になった。

そして、出来る限りの言葉で

楽しかった!元気でね!

そう靴紐に声をかけた。

靴紐は何かを言いたいけど、

どんな言葉をかけたら良いか

分からない。

葉の想いが靴紐に届いたが、

運命は2人を切り裂く

そのような状況!

・・・・

なんか、そう思ったら、枯葉がついてる

くらい、いーや!ってなったから

靴紐についた枯葉をそのままにした。


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