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夜のエッセイ

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寂しさも悲しみも切なさも全部握りしめて書きました。
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2022年10月の記事一覧

高校生、だった

高校生、だった

私は定時制の工業高校に通っていた。単位制で四年制。
17時から地下の食堂で給食を先生混じえて皆で食べ、18時から授業が始まる。仄暗い時間、外の景色はビルが立ち並びきらきらとしている。教室はこれでもかというくらい蛍光灯で照らされ、いつも鬱陶しいくらいに眩しい。

教室移動する度に、教材を取り出すため廊下のロッカーを開ける度に、海外ドラマみたいだなってちょっと心が躍った。私服制だったので皆が自由なファ

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