「やる気がなく、内部告発をすると脅す、どうしようもない中途採用の社員」をすぐにクビにしたい!_解雇トラブル対策法務事典>労働法務百科>企業法務大百科
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本ケーススタディ、治療院経営者のためのケーススタディでは、企業法務というにはやや趣がことなりますが、治療院向けの雑誌(「ひーりんぐマガジン」、特定非営利活動法人日本手技療法協会刊)の依頼で執筆しました、法務啓発記事である、「“池井毛(いけいけ)治療院”のトラブル始末記」と題する連載記事を、加筆修正して、ご紹介するものです。
このシリーズですが、実際事件になった事例を題材に、「法律やリスクを考えず、猪突猛進して、さまざまなトラブルを巻き起こしてくれる、アグレッシブで、怖いものを知らずの、架空の治療院」として「“池井毛治療院”」に登場してもらい、そこで、「深く考えず、あやうく大事件になりそうになった問題事例」を顧問弁護士の筆者(畑中鐵丸)に相談し、これを筆者が日常行っている語り口調で対応指南する、という体裁で述べてまいります。
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相談者プロフィール:
「池井毛(いけいけ)治療院」院長、池井毛(いけいけ)剛(ごう)(48歳)
相談内容:
先生、もうクビですよ、クビ。
今年の4月に、当治療院に入ってきた人間のことです。
大卒で、
「メーカーに入社したが、どうもサラリーマンが肌に合わない。カネためて、柔道整復の専門学校に通って、資格とって、開業する。そんな夢をもった人間です。よろしくお願いします!」
なんて、キラキラした目で訴える。
それで、採用したんですがね。
ところが、なんというか、ゆとりですよ。
常識がない、挨拶ができない、空気が読めない。
遅刻、サボり、スマホいじり、どうにもこうにもダメなんですよ。
「いい加減にしろ」
って言ったら、泣き出す。
励ます意味も込めて飲みに連れて行ったら、
「これって残業代でるんですか?」
って、こりゃ駄目だ、と思って、解雇を言い渡したところ、
「パワハラがあった、保険の不正請求を発見して、告発をしようとしたところ、報復で解雇された」
とか、あることないこと言い出し始めた。
「退職金として、数カ月分の生活費見合いの解決金で手を打ってもいいです。でなきゃ、裁判で徹底的に争います」
とぬかしやがる。
先生、裁判でもなんでも来いってことですよね。
「ふざけんな!」
と言ってやって下さい!
モデル助言:
まず、
「解雇」
について、
「日本の労働法の規制環境ないし運用の相場観」
がどのようなものなのかを、ご理解いただく必要があります。
「デキナイ従業員のクビを切るのは自由」
なんていう誤解を前提に、過激な対応をしてしまい、裁判沙汰に巻き込まれると、・・・(以下、略)
以下、ご興味のある方は、
をご高覧ください。
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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