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noteでアーティスト応援活動を始めよう!

 音楽鑑賞が大好きで、好きなジャンルやアーティストの良さを、もっと広めたいと思ったことはないだろうか。noteは、そんなときにも使えるツールだ。今回は筆者の体験談を交えながら、俗に言う「推し活」でのnoteの使い道を探っていきたい。

 筆者の音楽のルーツは小室哲哉。TRFはデビュー曲『GOING 2 DANCE』を発売当時から聴いていて、TRFの字面を出しても、「トゥルフ」とよく誤読されていた頃からのファンである。今年はデビュー30周年の節目の年で、Zepp Hanedaで開催されたメモリアル・ライブはソールド・アウト。TV出演も何度もあり、FM大阪ではレギュラー番組・TRF RHYTHM FIVEの放送が始まった。

 以前から、自分の好きな音楽を書き記す場としてnoteを活用していた筆者は、この番組をnote執筆の題材に取り上げることにした。投稿はつぶやき機能を利用。X(旧Twitter)感覚で気負わずできそうだったからだ。つぶやき機能が始まった当初は、無料で長文が公開できるのがnoteの長所だと思っていたのに、なんでわざわざ140字という制限された機能を新設するの?と不思議に思っていたが、更新間隔を空けないという意味では一役買っていると思う。おかげで現在、筆者は35週連続投稿中。これなら十分、生きたサイトだと思っていただけるだろう。

 それで、実際に何をしたのかというと、番組の中で特に面白かったところや心に残ったことをピックアップして140字以内にまとめた。1回1回の放送においては、番組の魅力を余すところなく伝えるというには程遠い。それでも、1回も欠かさず継続して追い続けるなら、現実的な方法だ。X(旧Twitter)でできることを、なぜわざわざ拡散力の劣るnoteでやるのかという疑問もあるだろうが、noteにはX(旧Twitter)と違って、余計な広告や関連性のないポストが流れ込んでこないという利点もある。筆者はこれに注目して、自由に書ける広大なキャンパスが目の前にありながら、あえて狭いつぶやき機能の中で、TRFの新番組について投稿を重ねていった。

 番組が始まったときは、「少なくとも10回連続投稿は達成したい」という気持ちは持っていて、投稿が貯まったらまとめたものを長文記事で掲載する計画はあった。1回分は140字でも、10回分なら1400字。その10回分を振り返る補足の文章などを追加すれば、アッという間に2000字だ。2000字といえば読売新聞の社説ぐらいのボリュームになるから、ひとつの記事としては十分だ。この文字数をゼロイチで作り上げるのは骨が折れるが、まとめ記事だから過去記事のコピー&ペーストが大半で、編集後記的な文章を追加するだけだ。

 実際に10回分を追いかけることができたときは、なかなかの達成感があり、ぜひとも20回目まで頑張りたいと思った。20回目まで無事書き上げたときは、まとめ記事が複数になったことで、関連記事として1~10回目までの過去記事を載せられる。内部リンクを自前で貼れるので厚みが増した。かなり満足いったものだ。
 「次は30回目か。30周年で30回目まで追えたら、相当だな」とは思ったが、さすがに1回目から10回目のときのような、はっきりした青写真は描けない。そこまでの自信はなかった。それだけに、30回目のまとめ記事を完成させることができたときの喜びは格別だった。

 この後は40回目だという発想にはならなかった。10回ごとにまとめ記事を出しても、段々とインパクトは落ちていくだろうなという気がしたのだ。次は40回目はスッ飛ばして50回目だろうと思い、完成するとしたらいつ頃になるのか計算してみたら、何と年の瀬だ。30回目でそれなりに達成感はあったので、途絶えたとしても今までの積み重ねに悔いはないが、できあがったらすごい記録にはなるなと思った。これまで同様、番組の内容を掲載していくのだが、40回目を迎えても特別変わったことはせず、50回目に照準を合わせてつぶやき続けた。
 番組の内容も開始当初はシンプルだったのが、このあたりになると、メンバーの過去の発言を踏まえたメッセージも読まれるようになってきて、アーティストとファンの交流や、回数の積み重なりを実感できるようになってきた。
 オンエアする曲にしても、テレビ出演ではミリオン・ヒットしか流れない、ベタな印象もあるにはあるが、この番組ではシングル・カットされてない曲や、リミックスも平気でバンバン流れる。メンバー自身も自分の持ち歌でありながら、久しぶりに聴く曲もあったりで、その良さを再確認する場にもなっているように感じる。特にCHIHARUとETSUはリアクションが分かりやすいので、リスナーとしても楽しく聴いていられる。コアなファンなら、本人たちに向けて、あまりテレビでは歌わないような曲を「これ最近聴いてないだろうけど、気に入ってるから一緒に聴こう!」ぐらいの気持ちでリクエスト曲を送っても良いだろう。

 そしてとうとう今月、念願の50回目のまとめ記事を掲載できた。今年1年間、まだあと2週残ってはいるが、ほぼすべての放送を追いかけてこれたのは感無量だ。「塵も積もれば山となる」ということわざの通り、TRFの30周年において、ラジオ番組という一部分ではあるにせよ、ひとつの砂山をnoteに盛ったような感覚だ。

 実は「TRF RHYTHM FIVE」という番組名をgoogle検索すると、筆者がnoteに書いた記事が3~4番目に表示される(12月15日現在)。1番目はradikoのサイト、2番目はTRFのオフィシャルサイトだ。共に、放送音源の扱い主と、アーティスト本人のページだから、ここには勝てないにしても、他にもいくつもある音楽業界のサイトを差し置いて、筆者の記事が上位表示されているのは感慨深い。小さなつぶやきの積み重ねが、googleからの評価を得たということだ。もちろん、筆者の力だけでは成し得ないこと。プラットフォームとしてのnoteの強さがあってこその結果だ。
 ここで、「TRF ラジオ」というふうに、番組名ではなく、もう少しざっくりとした検索の仕方もしてみた。これだとさすがに順位が落ちるのだが、それでも6~7番目に筆者の記事が表示される。先ほどとは違って、レギュラー番組だけではなく、ボーカルのYU-KIがTOKYO FMの番組にゲスト出演したときの記事も出てくる(12月18日現在)。この上にあるのはradiko・TRFオフィシャル・avex・ウィキペディアなので、なぜこれ以上ではないのかという不満もない。

 つまり、noteを使ってアーティストの良さを伝えたり、活動記録を書き残すことをやっていけば、小さなつぶやきの積み重ねでもgoogle検索で頭角を現すことが可能だということ。単に作品を鑑賞するだけにとどまらず、もう一歩踏み込んだ応援に興味を持った方は、noteでの発信を試みていただきたい。
 今回の筆者のケースのように、前々から応援していて、新番組や新連載が始まるということが事前に分かっている場合は、第一回目から追うことができるので大きなチャンスだ。

 noteには、アマチュアミュージシャンをプロに育てるオンラインサロンの記事があるのをご存じだろうか。こちらには、フルコーラスではなく、楽曲のある一部分だけを切り取って、そこだけで勝負するのなら、アマチュアミュージシャンにも勝機はあるということが書かれている。
 筆者がnoteでやってきた応援活動も、こちらに通ずる一面を持つ。「TRF」という単独の検索ワードでは、広すぎて他の大手サイトの記事に埋もれてしまうが、30周年の節目に放送されているレギュラー番組という一部分であれば、google検索で音楽業界のサイトや本職のライターが書いた記事と張り合えるということ。ステージに立つ側の方法論が、考え方次第で応援する側でも転用できるのだ。
 これがX(旧Twitter)だと、拡散力は魅力的だが、書いたそばから埋もれてしまうので、マイペースを保ちやすいnoteの利点にも目を向ける価値はある。X(旧Twitter)の投稿をgoogle検索で上位表示というのはかなりの至難の業だが、noteなら勝機があるのだ。それならば、拡散力が劣るのを承知の上でも、あえてつぶやき機能を使うことに意義を見いだせるだろう。

 ざっと調べたところ、2024年はポルノグラフィティ・RIP SLYME・SOPHIAなどが結成30周年らしい。ファンの方は何か新しい動きがないか、チェックしておくといいだろう。もしタイミングが合えば、noteで応援活動を始めて、google検索に軌跡を残してみてはいかがだろうか。

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参考記事


TRFオフィシャルサイトより、番組の告知記事