サツマイモの栄養素
こんにちは、坂井泉水です。
本日は、サツマイモの栄養素について解説していきます。
さっそく、マクロ栄養素とミクロ栄養素を見ていきましょう。
サツマイモ100gの基本成分
エネルギー:134kcal
水分:65.6g
たんぱく質:1.2g
脂質 0.2g
炭水化物 31.9g
食物繊維 2.2g
サツマイモ100gのビタミン
β‐カロテン:28µg
ビタミンB1:0.11mg
ビタミンB2:0.04mg
ビタミンB6:0.26mg
ビタミンE:1.5mg
ビタミンC:29mg
ナイアシン:0.8mg
葉酸:49µg
パントテン酸:0.9mg
サツマイモ100gのミネラル(無機質)
ナトリウム:11mg
カリウム:480mg
カルシウム:36mg
マグネシウム:24mg
リン:47mg
鉄:0.6mg
目立った栄養素はβ‐カロテン、ビタミンE、ビタミンC、カリウムです。
β‐カロテンには、ビタミンAの作用をするという働きの他に、有害な活性酸素から体を守る抗酸化作用や免疫を増強する働きがあることがわかってきています。β‐カロテン自体がどれだけ役立っているかははっきりしていませんが、β‐カロテンを十分に摂取することによって、心疾患やガンのリスクを低減することも示されています。
ちなみにβ‐カロテン当量に含まれるクリプトサンチンは赤、黄の色素成分です。安納芋が黄色である要因はクリプトサンチンが豊富だからです。
ビタミンEには抗酸化作用により、体内の脂質の酸化を防いで体を守る働きがあります。この働きから体内の細胞膜の酸化による老化や血液中のLDLコレステロールの酸化のよる動脈硬化など、生活習慣病や老化と関連する疾患を予防することが期待されています。
LDLコレステロール(Low Density Lipoprotein cholesterol)とは肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ役割を担っており、増えすぎると動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳梗塞を発症させる悪玉コレステロールです。
ビタミンCは、体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンというたんぱく質つくるのに不可欠です。なので、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。また、病気などいろいろなストレスへの抵抗力を高めたり、鉄の吸収を良くしたりします。さらに、抗酸化作用もあり、有害な活性酸素から体を守る働きをすることから、動脈硬化や心疾患を予防することが期待できます。
カリウムは細胞の外液に存在するナトリウムとバランスを取りながら、細胞を正常に保ったり、血液を調整したりして、常に一定したよい体内の状態を維持するのに役立っています。ナトリウムは取りすぎると高血圧の一因になりますが、その一方でカリウムは血液を下げる働きがあります。
その他の成分
サツマイモを切ったときに白い液体をみたことはありませんか?
この白い液体はヤラピンという成分です。
ヤラピンは緩下剤の役割を持ちます。
緩下剤とは便通をよくする薬です。
なので、サツマイモは食物繊維とヤラピンの相乗効果によって便秘の改善効果を期待できます。
サツマイモを焼き芋にしたらなぜ甘くなるのか
サツマイモといえば、焼き芋にしたらとても甘くなり、スイーツのようなものに変化します。
この現象について解説していきます。
サツマイモを焼き芋にしたら甘くなる要因はあるアミラーゼという酵素に秘密があります。
アミラーゼとはでん粉を含む多糖類を加水分解する酵素です。
アミラーゼには二種類あり、α‐アミラーゼ(動物の唾液などに含まれる)とβ‐アミラーゼ(植物などに含まれる)があり、サツマイモにはβ‐アミラーゼが含まれています。
β‐アミラーゼが糊化したでん粉(葛湯のような状態)から麦芽糖を生成することでサツマイモは甘くなります。
ここで気を付けていただきたいのは、β‐アミラーゼは生のでん粉を分解することができない点とでん粉の糊化温度以上かつβ‐アミラーゼが完全に熱失活する温度以下で進める必要があります。
でん粉の糊化開始温度は65℃~75℃で、β‐アミラーゼの失活温度は70℃前後です。
したがって、サツマイモを甘くするには70℃前後の温度帯をいかに長く保持するかが甘くておいしい焼き芋づくりのポイントになります。
まとめ
サツマイモは炭水物としては非常に優秀な食材です。
しかし、焼き芋にするとおいしいので食べ過ぎてしまうのが難点ですね。
ちなみに私は毎朝朝食に焼き干し芋を食べています。
以上、サツマイモの栄養素でした。
最後まで、本記事を読んでいただき、ありがとうございました。
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