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シリよろリターンズ解説〜Hierarchy of Engagement その3〜

Hierarchy of Engagementの解説その3(最終回)になります。

このシリーズの最終回のVoicyの放送はこちらです。

今回は、レベル3と全体の総括になります。

1.レベル3 self-perpetuatingとは?

少し、おさらいです。レベル1は、growing engage userという事でそのプロダクトを気に入ったユーザーでコアアクションをしてくれるユーザーを獲得する事でした。レベル2は、retaining userという事でいかにこアクションをしてくれるユーザーが使い続けてくれるかという事でした。

レベル3では、これが更に self-perpetuatingつまり持続・継続可能な好循環を生み出す状態という事になります。他の言葉で表現するとネットワークエフェクトが効く、ユーザーがユーザーを呼び自然にバイラルしていく状態と言って良いのではないでしょうか?

2.レベル3の成功例、失敗例

レベル3での成功例では、pinterestが挙げられています。pinterestでは、ユーザーがコアアクションであるピンをするという行為をすれば、するほどinterest graph(興味を持つ事柄)がリッチ化されていき、それにより良い新たな発見につながり、これがLOOPする事で他のユーザーを巻き込み、更に新たな良い発見につながっていくという好循環が起きる設計がうまく出来ているという事です。

逆に失敗例として挙げられているのが、Evernoteとtinderになります。Evernoteは、個人がいくらnoteする事によって良い体験が生まれても、他のユーザーに伝搬しにくい。tinderは、自分が良い相手を見つけてデートに成功しても、その満足度が他人に波及しないので好循環が生まれないからという事のようです。

3.それぞれのレベルをどう評価するのか?

ここからは、全体の話になるのですがまずそれぞれのレベルで何に着目して評価するのか?が述べられています。

レベル1は、engage users

レベル2が、retain

レベル3が、retantionやorganic growth

だそうです。更に何に着目すべきかというのには2つあって、これは週次でみていくようです。

1つ目は、週次でのコアアクション数。そして2つ目は、コアアクションをしているユーザーの割合だという事です。

コアアクションを行なう事が、プロダクトの価値を高めるという観点と限定されたユーザーでなく、より多くのユーザーがコアアクションを取っているかという比率についても注意が必要だという事です。

4.コアアクションを定める事の重要性

コアアクションとは、そのサービスの根源的な価値でありコアアクションを行なう事によってプロダクト(サービス)の価値が高まるものというものです。ですから、どうすればコアアクションを起こしてくれるのか?ユーザビリティなのか、独自のテクノロジーなのか、そこに競争の源泉を集中する必要があるという事なのではないでしょうか?

また、放送で朝倉さんが、youtubeを例に出して言っておられましたが計測していく事によって何かユーザーの行動がこのレベルが上がらない場合には、そもそもそのコアアクションがサービスの根源として正しく設定されているかに疑問を持ち、必要ならコアアクションを変更して、サービスをピポットするという勇気と的確な分析力が必要なのではないでしょうか?

今回は、Hierarchy of Engagementを解説しましたが、また別のテーマでも解説をしていきたいと思います。

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