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【動画編集初心者必見!】動画編集歴2年のリアル。そして今、やるべきこと

’23/02/06更新


動画編集を始めて約1年10か月がたちました。どうやって今の動画編集代行ディレクターというポジションにたどり着いたのか。そもそも案件ってどうやって獲得したのか。これから目指していくフェーズ。

いろんなことが、これを読んでいる動画編集者さんの参考になればと思い、これまでの約1年10か月の経験を元に、知っておいてほしいことをまとめてみました。


動画編集を始めようか悩んでいる方、0→1だったり、1→10だったり、動画編集を始めてスケールしていきたいけど行き詰っている方に伝えたいことも詰め込んだので、ぜひ最後まで読んでいただければ嬉しいです。

動画編集者になるまで

自分には何のとりえもスキルもない…

2021年3月、私はコロナの影響で完全に失業しました。コロナ禍のあおりをもろに受けた前職、従業員数5名未満の小さなベンチャー企業を会社都合で解雇されました。小学生向けのイベント運営を手掛ける会社です。その前の職では印刷会社でルート営業(同じ会社に営業に行く)ということをずっとしていた私には、次の仕事のことなんて考えられませんでした。

「営業(新規ではない)」「運営」、どっちも次の仕事を見つけるうえで役に立つ気がしない。在籍していた会社の規模も小さいので、転職するときの強みにもならないだろうし…。無職になって失業手当を受け取りながら、どうしたらいいのかを考えても前に進まない。考えるのは「もう前職のような、裏切られるような思いはしたくない」ということだけでした。
※詳しくは割愛しますが、前職では社長に完全に裏切られたと感じていたので、誰かの下で働くという気が起きませんでした。

ここまで暗い話ばかりですが、ここからやっと動画編集の話を始めます。

前職を離職することが決まり、自分の強みが何だろうと考えていた時に「あれ?何も手元になくねぇ?」と思ったまま月日は流れていきました。ただ、その日々の中でなんとなく思っていたことは、「動画編集しかないかもしれない」ということ。

突然身内の話になるのですが、私には動画編集(といってもカットしてBGMをつける程度)が趣味の父がいます。私と弟が小さい頃は、ビデオを撮影・編集して、仕事から帰ると自分が編集したビデオを見ながら晩酌をする、というような父親でした。今でも孫の様子を撮影した動画を編集して、同じように晩酌しながら見ているようです。

その影響もあって、私も息子が生まれたときにビデオカメラを買い、独学の見よう見まねでなんとか動画を編集して残していました。完全に趣味レベルのスキルではありますが、「動画編集ならやったことがあるし、仕事にもできるのかもしれない」という漠然とした思いがあったのは事実です。というかもう自分の手元には、その独学で手に入れた動画編集スキルくらいしかすがるものがないんだとも感じていました。それも、カットしてBGMを入れるくらいのスキルです。

そして有休も消化され、退職日が近づいてくる2021年1月。息子が3月に保育園を卒園する年長さんだったこともあり、卒園の記念でお祝いの品を保護者代表のグループが準備するという案内の手紙を息子が持って帰ってきました。

有休消化中だったこと、そして「息子たちのために自分も何かできないかな、暇だし」と思ったこともあり、「動画作ってみませんか?」という提案を、保護者代表の方にしてみました。結果その提案が通り、保育園に行って撮影をし、編集をしました。結果、保護者のみなさんにも大好評。コロナ禍という事情もあってみんなで集まって視聴することはかないませんでしたが、いろんな方から「素敵な記念になります、ありがとうございます」と言っていただきました。

この時のことは今でも覚えています。
自分が提案し、撮影から編集まで対応して、誰かの心を動かしたという経験。結構大きな経験でした。
今まではサラリーマンとして動く中で、自分で0から考えて100まで作り上げる経験はしてきませんでした。
こうやって誰かの心に届く動画を作るという仕事は魅力的な仕事なんだなと、この仕事で頑張っていきたいなと思わせてもらった出来事でした。

動画編集初心者に知っておいてほしいこと
副業でも本業でも関係ない。「動画編集で稼ごう」と思ったきっかけや理由は大事なポイント

ばんどう、2021年3月のうれしい経験より

動画編集のスキル獲得まで

ただの暗中模索。仕事獲得までの薄~い時間

そして保育園でのことがあり、「動画編集を仕事にしよう!」と思ってからの動きは、自分で言うのもなんですが結構早かったです。
今まで使っていたPowerDirectorという編集ソフトをAdobePremiereProに切り替え、卒園式が終わった10日以内にはスクールを決めていました。
私が通ったのは「ヒューマンアカデミー」の動画クリエイター講座の中の、Web動画クリエイター総合コースです。

今Webサイトを見ると、「教育訓練給付金制度対象」のコースになっていますね。当時この「Web動画クリエイター総合コース」は新設されたコースということもあったそうで、まだ給付金の対象コースではありませんでした。
そして受講を決めた時も急にそんな高額は払えないので、20年くらい分割になっていると思います。いまも毎月少しずつ、口座からお金が引き落とされています。

そして上記のサイトに飛んでいただければわかるのですが、このコースには「Webデザイン」も学べるコンテンツが入っています。ですのでワードプレスやAdobeXDも、少しですが使えるようになりました。ただ、今では全く使いません。
両方とも自分が興味を持っている分野であったことは事実なので、後悔しているということはありません。ここで学んで、優先順位をつけられたことはよかったかなと思います。ただ、優先順位をつけるだけだったとしたら、ちょっと高額すぎる自己投資であったかなとは感じています。

ですので、Webデザインの知識がほとんど残っていない私は、動画編集を学ぶのに90万円ほどかけた。ということになります。
あ、いや。正直に言いますと、UdemyというサービスでもPremierePro基礎講座などを購入していましたので、合計100万円以上はかかっている計算になります。


Udemyでは具体的に下記の講座で学びましたが、こちらはおすすめかなと感じています。7.5時間でPremiereProの基礎的な部分は学べますし、Udemyでは定期的にセールを行っていて、2,000円前後で購入できることも少なくないので、コスパ的にもよいと感じました。通常価格で購入すると13,800円と結構高額なので、セールの時によかったら検討してみてください。

上記2つのサービスを使用して、確かに「ソフトの使い方」は学びました。
もちろん、動画編集を始めるにあたって必要な土台となる部分ですので、学んだことは役に立っています。
しかし、正直ここでなくてはいけなかったなぁという風には感じていません。

そしてこの経験を経て言えることは、
「漠然としたスキルをつけようと闇雲に突っ走っても、実入りは少ない」
ということですかね。

これは動画編集を始めて2年たった今だからこそ感じますが、「動画編集」と一口に言っても動画の種類は様々あります。

  • YouTubeの動画

  • 企業のPV

  • 社内研修用の動画

  • TV番組

  • 広告・CM

パッと上げただけでもこれだけ出てきます。ですが、作り方も必要なスキルも全部それぞれに違います。
自分がどういう動画を作りたいのか、もしくはとりあえず動画編集という手段でお金を稼ぎたいという目的でもいいと思います。自分がどういう価値提供をしてマネタイズしたいのかが見えている人が、きっとスクール選びからその後のマネタイズまでスムーズで、失敗しない人なんだろうなと感じています。

動画編集初心者に知っておいてほしいこと
「動画編集」とひとくくりにするのではなく、自分が作りたい動画のジャンル・そのジャンルのマネタイズポイントを把握したうえで、スキルを身につけることが最短ルート

それがわかったら苦労しないよと思った方は、記事の後半までぜひお読みください

動画編集者:0→1

動画編集の案件ってどうやってとればいいのだろうか…

スクールのカリキュラムを進めているときはすごく楽しかったしやりがいがあったことを覚えています。なんせ目の前にやるべきことがあって、それを進めているだけで前に進んでいる実感があったので。
個人的には高校卒業後1年予備校の寮に入って浪人した経験もあり、やることがあって、やらないといけない環境にいることでやりがいは感じるタイプなのだと思っています。

ただ、半年で終わらせる予定のスクールのカリキュラムを1か月で終盤まで終わらせた時期に、少しずつ気づいていきます。。

あれ?どうやったらお金が稼げるようになるんだろう?

基本的には映像制作会社に入るつもりはありませんでした。誰かの下で働いて裏切られるトラウマは全然払しょくができていませんでしたので。
ですがそうなったときに、どうやって仕事をとるんだろうという、ちょっと目を背けていた現実が目の前に近づいてきたんですね。

もちろんスクールに入ったときに、仕事を紹介してくれるという話も聞いてはいました。90万円の中にはそういうサポートも含まれていたので、本来であればもっと活用すべきだったのかもなとも思います。
ただ、「個人事業主」として活動する際の仕事まで面倒見てくれるのかなという不安はずっともっていて、そして最後までそのサポートの部署に連絡をすることもありませんでした。
これは完全に私の行動力不足だったなと感じるところです。

そしてカリキュラムをこなすことも完全に終わってしまい、とりあえず何しようと思った時に私がしたことは。

3月末に退職してから行った家族旅行のプライベートムービーの編集です。

…この時期の自分に一番言ってやりたい。
「それ、ただ楽しいだけだから」
「練習って思ってるかもしれないけど、練習にならないから」
ということですね。

もちろん動画編集初めて2年目の今なら、多少意味はあります。
カットにもテロップにも演出にもこだわって、意味を持たせて編集をすることで引き出しが増えるかもしれない。

でもそれは「仕事で使うスキル」を意識しているから意味があることであって、「仕事で編集したことのない人のプライベート動画の編集は、仕事には役に立たない」です。
操作に慣れることはできると思います。
ですが、それはすごく薄い成果しか出ません。それは間違いない。

今案件獲得前の0→1を頑張っている人には、月並みですが「完コピ」を練習することをお勧めします。別にポートフォリオにしなくてもいいです。仕事で使うスキルを身につけるために、完コピをしてほしいです。
※完コピが必要な理由は別記事で簡単に書いていますので、よかったら。

でも前進したい…次のステップはオンラインサロン

そしてプライベート動画を編集しながら次のステップとして選んだのが動画編集のオンラインサロンに入ることです。これは結果的に大正解でした。
入会したのが5/19、そして7/10頃には案件を獲得して動画編集者として0→1を達成することができました。

そのオンラインサロンはTecFoundサロンという動画編集界隈では大手のサロンなのですが、すぐに活用できたわけではありません。入会してからやったことは

・ポートフォリオを作ること
・Zoomなどのオンラインイベントがあればミュートで参加する
・編集者の募集を常に気にして応募すること

この3つくらいです。本来であればサロンにあるスキルアップの講座を見たり、ほかの編集者さんとのつながりを作るためにサロンを活用するべきでした。
しかしその当時は「有料案件依頼部屋」という編集者さんの募集をする部屋の通知だけを気にして、よさそうな案件があれば応募するだけ。というような日々を送っていました。

ポートフォリオも最初は完コピではありませんでした。動画素材はサロンで配られていたものを使用して、YouTubeにあるチュートリアルなどを見ながら「自分がいいと思う編集」でポートフォリオを作ったんですね。
ここが過去の自分に言ってやれるなら言ってやりたいところです。

当時もさんざん「完コピ」と言われていました。ですが、斜に構えた結果がこれです。全然案件も取れませんでした…と言いたいところなのですが、案外拾っていただいた案件が2件ありました。その当時も、まだまだ編集者が足りなかったんですね。

そして7月に初めて案件を獲得したときは本当にうれしかったですね。
もう「なんでもやります!」って感じでした。
今でも初めて対応したときの動画はYouTubeにアップされていますし、そのチャンネルの登録者数は60万人くらいいらっしゃいますが、本当にいい思い出です。一生懸命、試行錯誤しました。

ただここでしっかり記載しておきたい失敗もありました。


1本目の依頼された動画は5,000円/1本で素材の尺も50分くらいありました。エンタメ系だったので、めちゃくちゃ時間はかかりましたね。
でも楽しかった。いろいろ試行錯誤しながらカットして、テロップ入れて、とにかく楽しかったです。こうすれば喜んでもらえるんじゃないかな、こういう演出をしたら「いいですね!」って驚かせることができるかもしれない。そう考えながら深夜もぶっ通しで編集しました。

ですが、編集が終わってアップしたときの、ディレクターさんの返信は

「ご対応ありがとうございます、今回はこちらで引き取って修正するので、プロマネ送ってもらえますか?」

でした。
急いでプロマネ(プロジェクトマネージャー)を準備する方法を調べて送ったときは、
「あぁ、もう終わったかな」
でした。
それでもせっかくもらった案件なので、ここで終わらせたくないし、このままだとどこで編集させてもらってもうまくいかないなと思って
「可能であればぜひもう一度チャンスをください」
と送りました。

そこでなんとか次につながるのですが、
指示されたことは
「今回の動画の修正版を完コピすること」でした。
そうか…完コピだったのか…。と気づいたのはこの時でしたね。
結果その完コピテストはなんとか合格し、編集する際のテンプレートを改めて決めたうえで継続案件として対応させてもらいました。

この初期のころは本当に「時給」なんて考えたことはなく、2時間以上ある素材でも6,000円/1本で対応していました。もうすでに離職していたので時間はたくさんあったのと、当時は別に素材が長いと報酬を高くすべきなんて思ってもいませんでした。

そしてその継続案件を対応しつつ、ほかの案件の応募もちらほら通っていくようになりました。それはきっと「完コピ」のポートフォリオを作り直したことが大きかったかなと、今になってみると思います。

ですが面談してくれた2人目のディレクターさんに「なんで今回合格にしてくれたんですか?」と聞いたところ「前の編集者さんが大学生で、飛んでしまったので次は社会人経験が豊富な人がいいなと思ったんです」とのことで。

「…あ、スキルじゃないのね」

って思ったのもいい思い出です。でも今も動画編集界隈そんな感じだと思います。まだまだ成熟できていない市場だと感じます。

そしてここからはオンラインサロン内での応募でもある程度面談まで進めるようになり、合計7人くらいのディレクターさんから発注をいただけるような状況にはなっていました。どの方とのご縁も、一つ一つに学びがあって大切な出会いでした

その時期に感じていたことは
「動画編集のスキルは案件を通して学ぶしかない」
ということです。
結局のところ動画編集をしていても案件によって使うスキルは違うし、求められることも違ってきます。そうなると、自分で「これが必要かな」と思ったスキルは、結局使わないことが多いです。

※当時自分なりに模索してアウトプットしていた内容。この中で役立ったものは2割。

動画編集初心者に知っておいてほしいこと③
完コピすることがどれだけ大切かを学んだ時期。でも、今になって思うのは「完コピが必要な理由」までは理解していなかった。動画編集代行者として働くなら、完コピが何よりも重要

0→1は完コピが超重要。

動画編集者:1→30

開業届を出して身近な人たちに報告した結果

そして案件対応ができるようになりつつ9月。
ここで私は開業届を出します。
7月の報酬額は5,000円(最初の自分で最後まで対応できなかった案件分)、
8月はそれでも9万7千円と10万円も超えていない状況。

それでも開業届を出したのは、再就職手当が欲しかったのと、失業保険の範囲を報酬が超えそうな気がしたからですね。
まったくもって前向きじゃない理由です。

でも開業届を出して、Facebookでそのことを大々的に報告した結果、何人かの友人から連絡をもらって仕事につながるということがありました。
これ結構大事なことだと思っていて、
「動画編集をやっているよ」というアピールをすることは、仕事にもつながりやすい、一番最初にできる営業活動だと思っています。

動画編集初心者に知っておいてほしいこと
まだまだ仕事を放り出してしまう、飛ぶ人もいる動画編集界隈で、安心して仕事を任せられるというのは価値。安心して仕事を任せられる人に、案件は集まってくる。

動画編集界隈が、早くそういう状況を抜け出す必要はあると思うけど…

そして結果的に、私も声をかけてもらった友人からYouTubeの編集の仕事をもらったり、一緒にチャンネルの運営をしていくことになりました。そしてそのうちの1つのチャンネルで「毎日投稿」を経験することになります。

今思うとこれがすごく自分のためになったなということを感じています。
友人のチャンネルなので「編集のことは任せる」といったスタンスでした。そして企画は友人がバンバン出してくれて、バンバン撮影も進むのでこちらは編集に注力するイメージです。
※企画もわからないなりには一緒に考えていたので、編集ばかりをしていたわけではありませんが。

そして最初に立てた目標が「年内に収益化達成」でした。
もともとのチャンネル登録者数が約550人。そのくらいの状態で2年くらいやってきていたので、そこまで急激に増えるということも想定していない状態。

そんなとき「ばんどうが動画編集始めたらしい」となり、声をかけてくれました。そして10月から手伝い始めて、12月には目標を達成することができました。
まぁ毎日投稿したのでちょっと力技という部分は否めませんが、それでも毎日投稿できたのは企画・撮影・編集全てにそれぞれが注力したからでであり、今考えると素晴らしい経験をさせてもらったなと思っています。

ただ、この時に積み上げられたのはこの成功体験だけではありませんでした。
一番の財産になったのは「考えて編集する習慣がついたこと」です。
この時は
「どういう編集をしたら毎日投稿に間に合わせられるか」
という動画編集者的思考ももちろんありましたが、
「この動画はどういう編集をしたら視聴者に魅力が届けられるか」
という「編集の意図」を考える習慣がついたなと思います。

ただ、まだまだそれが100点満点で数字につながっているかというとそれは疑問な部分もあります。そこは自分の伸びしろだと思っています。
ですが、「編集の意図」を考え、伝えられるようになったからこそ「ディレクター」という次の道につながったということは間違いないと感じています。

動画編集初心者に知っておいてほしいこと⑤
依頼された内容を完コピで再現する動画編集者から、再現した編集の意図を汲んだうえで提案ができる動画編集者になれることがステップアップのためにも必要。動画編集代行者を卒業して、ディレクターになるための第一歩。

ここの差に気づいていない動画編集者がとても多い。

動画編集者→ディレクター

毎日投稿は1人じゃ抱えきれなかった…

そしてディレクターになったのは2021年12月。毎日投稿を手伝っているのと、ほかのディレクターさんからの仕事の依頼もどんどん来る。
これはもう1人ではやっていけない、誰かに助けてほしい。
そう思ってオンラインサロン内で初めて編集者さんを募集しました。

たまに聞かれるのですが「ディレクターになるのって何か教材とかで勉強しました?」という質問には、正直言うと「あまり勉強していません」が答えです。しいて言うなら業務委託契約書の準備だけはしたかな、という程度です。

ですが、そういう状況だったので当時ご一緒した編集者さんたちには結構ご迷惑をおかけしました…。自分の積み上げてきたものを「言語化する」「フィードバックする」ということは思った以上に大変でした。
自分としてはしっかり伝えているつもりでも伝わっていなかったことや、ちょっとした入れ違いで思い通りにいかないことは日常茶飯事でした。

動画編集初心者に知っておいてほしいこと⑥
ディレクターになりたい人は「自分の編集を言語化する」ことは必須。そして「相手の立場に立って伝える」ということも必要。こう考えると、ただ案件があふれたからディレクターになるというのは、危ない橋になってしまう可能性が高い。

自戒も込めて。ディレクターという役割にも、向き不向きがある。

そして「動画編集の案件が溢れたから外注しよう」という思考でもう一つ問題になるのが「単価が高くない」ということです。
当然ですが他の人にお願いするとなると相応の報酬を準備する必要があります。
ただ、私の場合はほとんどがディレクターからの孫請け(もちろん外注することは了承済み)。ただ、自分が「こんな安い金額で」受けるのは嫌だな…と思うような金額で依頼はしたくない。そういうプライドもありました。

こういう状況に陥ったときに、やっと必要なことに気づきます。
「価値提供すること」です。
本来は動画編集者としてクライアントやディレクターから仕事をもらって、動画を収める「価値提供」をして報酬を得ているはずなのですが、そういったことを考える頭はありませんでした。

その「価値提供」について考えさせてくれたのが「編集チームのメンバー募集」です。
もちろん、単価は高い方がいいに決まっている。でもそこには今の対応している単価があるし、交渉するにも限界がある。じゃあ自分が「このチームに参加したい!」と思ってもらうには何を提供できるだろうか。そういう順序です。

正直順番が逆ですね。ビジネスができる人は「クライアントへの価値提供」をできる体制を整えるためにチーム化、外注化するんだと思います。ですが、私は一緒に働いてくれるメンバーが、いかに居心地よく不満なく一緒にいてくれるかを考えていました。TwitterなどのSNSが得意でない私が、初めて作ることができた横のつながりだと感じていたからです。

そしてチームメンバーのために自分が提供できる価値は、「案件の依頼」「成長できる環境(丁寧なフィードバック)」だと考えました。
とはいえ、それも探り探り。試行錯誤しながらです。

動画編集初心者に知っておいてほしいこと⑦
ディレクターになるということは、編集者に責任を持ってもらうことじゃない。一部業務を手伝ってもらうけど、責任を取るのは全部自分

責任感もって対応できる編集者は貴重だけど、過度な期待を押し付けるのは違う。

新しい販路開拓。ココナラでのサービス提供開始

そしてディレクターを始めてから編集者をチームメンバーにお願いするようになり、販路をもっと拡大したいという気持ちが生まれました。
メンバーへの価値提供は「案件供給」だと考えていたので、当然の流れだったのかもしれません。

実は2021年の7月ごろにも一度サービスを登録したことはあったのですが、その時はサムネもよくないし、実績もないというところで一つも売れませんでした…。当時はどんな長い素材でもある程度定額の金額で受けることを売りにしようと思って出したのですが、そううまくはいきません。

そういった失敗もあったので、今回は
・実績を掲載すること
・サムネを少しでもわかりやすいものにすること
・ショート動画も対応できる価格設定をすること
を意識して2022年の4月ごろにサービスを登録しました。
このサービスはしっかりと売れるようになり、約9か月間で約190件売れ、たくさんのクライアントとのご縁をつないでくれました。売上的にも300万円を超え、これからもたくさん売れることを祈るばかりです。
現在はプラチナランクを維持し、動画編集ジャンル 1位/3,494件中を獲得することもできました。

でもそろそろサムネ変えたりテコ入れは必要ですかね。実績が1,200本になってますし。。

動画編集初心者に知っておいてほしいこと⑧
ココナラは一度売れ始めるとココナラが広告を出してくれたり宣伝をしてくれるので、自動集客装置になってくれるのが魅力。ショート動画はまだまだ攻め時だと思います。ぜひ。

2023年1月現在の話

ディレクター:半年~1年

正直に言いますが、結果的にチーム結成当初一緒にやっていたメンバーは、動画編集から離れた方が多いです。それは私の力不足も大いにあったと感じているので、反省することはたくさんあります。

ただ、「チームで一緒にやっている」と言っても、正社員として雇用しているわけではない。これは常に意識していることです。業務委託という関係性である以上、動画編集を辞めるという決断はなかなか止めにくい。そう感じてからディレクターとして大事だと考えていることが2つあります。

  1. 誰が編集しても(初心者だとしても)同じクオリティの出せる体制を構築すること

  2. ずっとばんどうのチームで頑張りたいと思ってもらう努力をするこ

どちらもまだまだ道半ばということですが、動画編集でチームを構築して動くには確実に必要なことだと感じています。確実に必要なことだとは感じつつも、突き詰めていくのはなかなか難しいところ、ディレクターの腕のみせどころです。

ではなんでディレクターの仕事が難しいのかを考えると「言語化」するのが難しいからだということに、半年経った頃に気づきました。私は元々印刷会社にいたので、紙媒体への赤入れ指示というのは嫌というほど見てきました。

赤入れ指示というのは
今日の朝、京都駅へ八つ橋を買いに生きました。
                行き
といいように、赤ペンで修正指示を原稿に書き入れることですね。
でも、それは紙媒体であるからできることであり、動画は動いているから1枚1枚スクリーンショットを撮って指示するわけにはいかない。そうなると言葉で伝えることになるのですが、それも難しいですよね。

ましてや完成している動画に対して指示をするのは、編集した人もある程度編集した動画のことをわかっているから理解しやすいけれど、マニュアルとして「これから作る動画」の指示をすることは結構大変です。

動画編集初心者に知っておいてほしいこと⑨
ディレクターの仕事は言語化と言っても過言ではないくらい、大切な要素。アウトプットとも言われます。ディレクターを目指す人にはぜひ覚えておいて欲しいこと。

ディレクターになった先の話

これからは自分の周りで動画編集で悩んだり挫折したりする人を1人でも減らしたい

ディレクターになってから1年が経ちました。
1年も経つと見える景色は変わってきます。それだけいろんなクライアント、ディレクター、編集者さんに出会っていろんな経験をさせてもらったなと思っています。いい思いをしたことはもちろんですが、悔しい思いも、嫌な思いも全て今に至るための経験だと思っています。

そしておかげさまで2023年1月現在、1,900本以上の動画を納品することができました。※以下これまでの実績公開可能なポートフォリオです。よかったらご参考まで。

そんな2年間を過ごしてみて、感じることがあります。

動画編集界隈は、2年前と今でほとんど変わっていない

ということです。
私が動画編集を始めた2年前もこんなこと言われてました。

動画編集界隈あるある①
初心者:「動画編集はオワコンって言われるけど本当ですか?」
インフルエンサー:「そんなことないですよ、むしろこれからです」

動画編集界隈あるある②
初心者:「動画編集者が飽和してるって聞くんですけど」
インフルエンサー:「優秀な動画編集者は足りてません、チャンスです」

動画編集界隈あるある③
インフルエンサー:「ビジネスマナーがなってない人が多すぎて楽勝

あげ始めたらキリがないのですが、どれも2年前からずっと言われてづけていて、それでも変わっていない内容です。そして、これはインフルエンサーが悪いという話ではありません。私もディレクターとして編集者さんに依頼をするようになり、同じことを感じています。それでも、2年前から何も変わっていない。そう感じています。

そうなっているのはなぜか。
動画編集界隈は、まだまだ若い市場なので道路整備がされていない
ということだと思います。

動画編集スクールで基礎のスキルや営業方法を教えてもらえば、編集の仕事自体はある程度できる状態にしてくれます。車でいう免許を交付される状態ですね。でもその後は、自分でクライアントを見つけたり営業をかけて、十分な収入を確保するために動く必要がある。ずっとサポートしてくれるスクール(相談しやすい環境を整えてくれているスクール)はあまりないのではと感じています。

そしてうまく案件獲得したり、コンサルを受けて伸びる人はどんどん前に進んでいきます。「自己投資」ができる人は車でいう「高速道路に乗ることができる」状態で、どんどん進んでいく。でも独学だったり、壁にぶつかっている人を助けるような仕組みはない。

そう感じているからこそ、動画編集を始めた初心者の皆さんのために何かできることはないか模索中というのが、私の現在地です。
これからはこれまで蓄積してきた経験を、少しでも動画編集で迷ったり困ったりしている人に共有して、一緒に頑張っていける同士を1人でも増やしていきたいと思っています。

動画編集初心者に知っておいてほしいこと⑩
動画編集市場はまだまだ未成熟。わかりやすい指針は少ないので、自分で調べ、考えることは必要。YouTube編集をしたいのか、PVやCMのようなクリエイティブな動画が作りたいのか。その指針が定まったら、スクールやオンラインサロン、コンサルなど、環境投資から始めてほしい。

独学はお勧めしません。道に迷ったときに、道しるべがなくなってしまうから

参考記事


まとめ

この記事が公開された2023年1月時点で、私の動画編集歴は1年10か月です。決して順風満帆ではなかったですが、そこまで波風もたっていないかなという印象ですね。
そして最近noteを書いたり、Zoomでたくさんの方に向けて講義をさせてもらってすごく感じるのが
「2年の経験でも初心者の方を含め、誰かの役にたつのかもしれない」ということです。

副業や次の独立へのステップとして動画編集を選択したことは、私自身すごくよかったと思います。今動画編集を始めようかと悩んでいる方も、もう始めて頑張っている方も、その判断は正解だと確信しています。

正直私にはもともとスキルがあったわけではありません。Twitterを見ていても、もっとすごい経歴の方はたくさんいらっしゃいます。
ですが、そんなほぼ0から始めた私だからこそ伝えられることもあるのかなと思っています。37歳2児の父だからこそわかることもあるなということも、確信しています。

「動画編集とは何を求められている仕事なのか」
「自分が目指す目標に一番近づけるのはどの役割なのか」

を理解して、ないがしろにされがちな「目標」をしっかり持って動画編集に取り組んでいただけたらいいのではと考えています。

「動画編集は、正しい方向に努力し、継続していれば必ず稼げるようになる」というのは、間違いありません。
その正しい努力と継続を少しでもお手伝いできるように、私もできることをやっていきますので、ぜひ一緒に動画編集の世界で頑張っていきましょう。





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